続・本の散歩 14/69@鳥取県 堺港市

画像1 『怪感旅行』水木しげる。出張の途中に境港に寄るとなり、ならばと本書を鞄に入れた。空の上で頁を開いてあらためてそのおおらかさに包まれた。見えるものも見えないものも隔てなく受容する大器。平和な時代に生きるわたしには想像もつかぬ凄絶な体験を聞きながら、なぜリアルに想像ができるのか考え、水木しげるは話を盛らないからだと思い至る。この世とあの世を行き交うような逸話の数々に水木も怖いものは怖いと正直だ。境港は町をあげて先生を愛しているようだった。「呑気にくらしなさい」あぁなんて素敵な言葉。この夜、バカ怖い夢を見た。

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