本の散歩 46/69@横浜 寺家

画像1 『天気待ち』野上照代。 野上は女学校時代、伊丹万作監督の『赤西蠣太』を観て感激しファンレターを書く。思いがけず監督から返事があり文通が始まる。伊丹は野上のことを「アナタハ私ノ弟子デス」と言う。何も教えない弟子がいたっていいじゃないか、と。素敵だ。二人は顔を合わせることのないまま伊丹は逝く。しかしこれが縁で野上は監督の子息・伊丹十三に出会い、やがて映画の世界に飛び込こむと縁あって黒澤組のスタッフとなり…と、これはほんの序章。映画製作の魅力が溢れんばかりの逸話の数々!日本映画と野上の青春が幸運にも重なった。

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