本の散歩 38/69@港区 烏森神社

画像1 『銀座のカラス』椎名誠。 20代の頃、椎名誠に焦がれるほど憧れた。旅をし、写真を撮り、仲間と海山に遊び、本を書き、挙句映画まで撮るというスーパーヒーロー。映画はインディペンデント、商業映画よりトートイのだ。本は怪しい探検隊モノも息子の岳物語も最高だが、とりわけ本書を含む哀愁シリーズは真骨頂。銀座のはずれの業界新聞社に勤める主人公が恋に仕事に揉まれる姿は本を飛び出さんばかりに魅力的。ダカンナ、どひゃひゃひゃひゃあ、ヘントーセンエン…など独特な文体“昭和軽薄体”も炸裂。椎名も青春を過ごしただろう新橋烏森で。

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