本の散歩 60/69@目黒区 自由が丘

画像1 『贅沢貧乏』森 茉莉。 間違っても‘貧乏贅沢’ではない。‘贅沢貧乏’である。森鴎外が溺愛した生粋のお嬢様、森茉莉のエッセイ。愉快痛快である。本物の贅沢を知る者は、贅沢に遠慮などしない。だから金は直ぐになくなる、貧乏にもなる。上等だ、金で買えるものなどたかがしれてる、本物の贅沢は豊かな心に宿るもの。なーんて言えるのは鴎外の娘だからだけどネ、ってケロっとしてる。格段のモダン感覚とユーモアセンス。二三周して庶民感覚も持つ。やはり只者ではない。森茉莉が今の街を歩いたらどんな風に映るだろう。欲しくなる物はあるか?

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?