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他のアーティストを引き合いに出してアーティスト紹介する危険性。

バンドの紹介文に関してずっと気になってることがあるので書いてみます。いつもは音楽家に向けて書いてますが、今回は特にそういうことではありません。

「ニルヴァーナの影響を感じる」、「マイブラッディーヴァレンタインのような」などなど、アーティストを紹介する際に他のアーティストを引き合いに出してる文章を見かけることがよくあります。プロのライターは比較的少なく素人の方は多い印象があります。

他のアーティストを引き合いに出されると嫌なアーティスト、気にしないアーティスト、光栄に感じるアーティスト、など人それぞれ、色々なタイプの人がいます。なぜか洋楽だと喜び邦楽だと怒る人もいたりします。

未知のアーティストを文面だけで知る際に、他の有名アーティストと関連づけて書かれているとその音楽性を想像し易い面が確かにあります。サウンドのイメージが付き易いんです。とは言えそこに危険性が潜んでいます。

仮にAという新人アーティストを聴く前にBの影響を感じる、などの文言で余計な先入観が頭に入ってしまうんです。とても新鮮な気持ちでなど聴けません。

私が気にしすぎなのかもしれませんが、最近特にそんな紹介文、レビューが多いので、リスナーやアーティストはそれをどう思ってるんだろうか、とよく考えます。

アーティスト名は言うまでも無く固有名詞です。固有名詞は記憶に残り易いんです。いまや気になるアーティストはネットですぐに聴ける時代です。プロのライターはもちろん、他の方も有名アーティストの名前を使わずに興味を持って貰えるような文章を目指して欲しいです。その上でどうしても名前を使いたい、その必要性がある、と思った時だけに使ってください。

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