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長襦袢とコートのサイズ表記に迷う

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本日のお題:長襦袢とコートのサイズ表記に迷う
呉服のきくや本店:https://www.kikuya.shop/

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梅雨明けちゃいましたよ…。鬱陶しい天気が少なかったのはいいんですが、ここまで雨が降らないとこれから本番を迎える夏に水不足が心配されますよね。おまけに6月からクッソ暑くなって冬物の多いリサイクル着物店は閑古鳥ですし、例年の気候と大幅に違うというのはできればやめていただきたいものです…ってこんなところで言っても神様は聞いてくれないんでしょうけれど。

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■きくや実店舗在庫処分セールのお知らせ

長年店をやっておりますと、売れ残ったデッドストックのようなものが少しずつ増えていってしまいます。5年、10年と溜まりに溜まったデッドストックを実店舗で処分価格でお分けいたします。肌襦袢500円、高級足袋500円、帯〆500円などなど、袋がちょっと破れてたりなどがありますが、仕入れ価格から大幅に安くして処分いたしますのでお近くの方は是非ご来店ください。

と き:7月9日土曜日14:00-17:00
ところ:きくや実店舗(大阪市大正区泉尾3-15-4)

在庫処分品がなくなるまで毎週土曜日に開催いたします。また土曜日以外にも販売できますのでご都合をつけて是非ご来店くださいませ。めちゃくちゃ安くするのでわざわざ来ていただいても損はさせません!

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https://www.kikuya.shop/view/category/ct47

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■長襦袢とコートのサイズ表記に迷う

今週のお題は「長襦袢とコートのサイズ表記に迷う」です。何度もこのメルマガで書いたように、長襦袢やコートは長着の寸法とはちょっと違うんですが、リサイクル着物を商品登録するときにどのように寸法を記載するか、いまだに迷っています。今回はそれについてお話ししたいと思います。

まずはコートや長襦袢の寸法が長着の寸法とは少し違うことについてのおさらいを。長襦袢やコートのお仕立てをするときには、お客様はご自身の寸法を店側に伝えるとき特に意識せず長着の寸法を伝えていると思います。そうすると呉服店や和裁士さんはその寸法から長襦袢寸法、コート寸法を割り出してお仕立てをするのです。

具体的に書きますと、例えば長着の裄が66cmのお仕立てだと呉服店に伝えておくと、長襦袢の仕立てをお願いしたときには何も言わなくても65cm程度の裄に仕立ててくれます。長着と長襦袢が全く同じ寸法ですと袖口から出てくるのでそれを避けるためです。ここで注意していただきたいのは、長襦袢を仕立てるときでも呉服店に伝えるのは長着の寸法であることが一般的で、長襦袢そのものの寸法ではないということです。

また、袖丈に関しては長着の一般的な寸法は1尺3寸(約49cm)ですが、それに合わせる長襦袢は1尺2寸5分(約47cm)とこちらも少し短く仕立てられます。

コートも同じでして、長着の袖口をすっぽりを覆うために長着の袖よりも裄は約1cm程度長めに、袖丈は2cm程度短めに仕立てられます。コートの袖丈は長着よりも短めに仕立てられるのが意外と感じる方は多いですが、これは帯を締めることによって長着の袖丈が少し上がるためだとか、長着との摩擦を多くして振りから長着が出てこないようにするためとか言われているようです。

いずれの場合もお客様は長着の寸法だけを把握しておけば長襦袢やコートのサイズは特に意識しなくても呉服店がうまく仕立ててくれます。長着の寸法の他に長襦袢やコートの寸法それぞれを把握しておかなければならない、ということになると頭が混乱してしまいますよね(長襦袢丈やコート丈は別に伝える必要があります)。

はい、ここで本日のメインのお話に戻ります。

当店はリサイクル着物店でして長襦袢もコートも多数販売しております。裄や袖丈のサイズも記載しておりますが、この表記をどのようにすればいいのか、リサイクル品の販売を始めて10年以上になりますがいまだに迷っているんですよね…。

この業界はお客様に長着と長襦袢、コートの寸法の違いなんてあまり意識していただかなくて済むようにしてきました。その結果お客様はそれらの寸法が違うというのを把握する必要がありませんでしたから、ご存じないのも無理はありません。上で書いたように全てお客様に把握してもらうのはなかなか難しいので、これはなかなかよくできたシステムだな、とは思います。

ただ、リサイクル着物を販売する当店は少々事情が違います。

お客様は長着と長襦袢、コートの寸法は違うという事実をご存じない方は多いので、例えば長着の裄66cmだった場合、それに合う長襦袢は66cmより少し短い裄のものを探さなくてはなりません。66cmを探しちゃダメですよ。65.5cmから65cm以下でないと袖口から少し出てしまう可能性が高いです。

しかしお客様に今まで長着寸法と長襦袢寸法の違いを意識させることがなかったため、おそらく多くの方は長着の裄と同じサイズの長襦袢、コートを購入してしまうのではないかと想像してしまいます。ですので長襦袢やコートは実寸を表記するのではなく、それに合う長着の寸法を記載したほうがいいんじゃないか、なんて思いますが、そうすると逆に長着の寸法と長襦袢寸法の違いを把握している方にとってはわかりにくい表記になってしまいます。お客様によっては「書いている寸法表記と違っているじゃないか」というクレームになりかねません。

これはリサイクル着物だけじゃなくて、既製品の長襦袢もそうなんですよ。裄66cmと書かれていても65cm程度に作られている場合が多いのですが、これは某国で作られていることが多いので寸法がそもそもあてにならないというような気もしないではないような…(これ言っちゃダメなやつ)。

商品説明文は文字数制限があるし、長々と寸法の説明を書いたところで読んでいただけない可能性も高いので、現在は割り切って長襦袢やコートは実寸を表記しておりますが、商品ページを作るときにいつも「これでいいのかなぁ、どうすれば一番わかりやすいかなあ」と頭を悩ませております。

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発行:新品とリサイクル着物 呉服のきくや
住所:大阪市大正区泉尾3-15-4
電話:06-6551-8022

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