透明性を求める： OrganicEye、食品システムにおける合成製品への懸念の中、有機表示を規制するよう米農務省に要請

　私たちは「オーガニック認証」食品のラベルをまだ信用できるのでしょうか？ それとも、大手農業機関が消費者の健康を守ることよりも、自社の利益を守ることを究極の動機としてオーガニック食品業者を支配する新たな時代に直面しているのでしょうか？
　Children's Health Defenseによると、農業ビジネスの監視団体であるOrganicEyeは最近、米国農務省（USDA）に請願書を提出しました。どのような製品にオーガニックのラベルを付けることができるかを決定する公的・私的組織に対する正式な規制監督を確立するためです。なぜこのような措置が必要なのか、その理由を探ってみましょう。
 
●USDAが呼びかけ： オーガニック監視団体が食品メーカーに説明責任を果たすよう要求
 　シリコンバレーのApeel Sciences社が、生鮮食品にコーティング剤として使用する新製品「Apeel」を発表したことで、「オーガニック」と表示できるもの、できないものについての懸念が、最近、再び話題となっています。いわゆる オーガニック野菜や果物を含め、賞味期限を延ばし、食品廃棄物を減らすためです。「植物由来」と表示され、殺菌剤として環境保護庁（EPA）に登録されたこの新しいコーティング剤は、合成成分で作られているとして批判を浴びており、アメリカ国民に「オーガニック」として販売することの妥当性が問われています。
 
　これに対し、OrganicEyeは請願書を通じて米国農務省に対し、「オーガニック食品生産に使用を許可される合成および非有機材料の承認において、新たな説明責任の層を設ける」よう求めました。
　ウェブサイトに掲載された2023年6月19日付の記事でOrganicEyeは、「全米オーガニック認証基準委員会（NOSB）の大手Ag系メンバーが、企業が資金を提供し、規制のない、準非営利の有機物質認定協会（OMRI）と共に、オーガニックコミュニティを代表して何が安全で何が安全でないかを決定している」と指摘しています。これには大きな問題があります。Mark Kastel事務局長は、「OMRIの収入の大部分は、企業が"製造する材料の認可を求める手数料と、営利を目的とする認証機関がデータにアクセスするための年間契約料から得ている」と述べています。
 
　監督官庁が、監督すべき企業と密接な金銭的関係を持つ......大きな利益相反のように聞こえますが？
 
Kastel 氏は強く懸念を次のように表明しています：

　「オーガニック食品の安全性の信頼性を著しく損なっている要因は、NOSBが審査を終えた後、あまりにも多くの場合、食品業界の利害に屈服してジェネリック物質を承認し、食品成分や農業投入物を業界主導で資金を提供する非営利団体（OMRI）に引き渡していることであす。　システムが適切に機能していれば、オーガニックの消費者は、食品生産に使用される非オーガニックの原材料について、さらに慎重に検討することができます。しかし、国民の利益を守るために企業部門やロビイストに依存していることには、明らかに違和感を覚えます。」
 
●産業用農産物コーティングの驚くべき問題
　米国農務省（USDA）への請願に加え、OrganicEyeは最近、Apeelのような食品コーティングに関連する潜在的な問題の多くを論じた白書も発表しています。実際、これらのコーティングの多くには、アレルゲン、動物性食品、その他の化合物（既知の発がん性物質を含む）が含まれており、特定の食事制限を行っている人や個人的・宗教的信条を持つ人にとって問題となる可能性があるとOrganicEyeは説明しています。

　米国農務省は、こうしたアグリビジネス（農業関連産業）の透明性と説明責任を向上させる手助けをするのでしょうか？ 時間が解決してくれるでしょう。 その一方で、変化が求められています。
「このプロセスにおける利害の対立は、気の遠くなるような問題です。米国農務省は、倫理的な農家とその忠実な顧客のためにオーガニックラベルの価値を守ることが求められます。」とKastel氏は述べています。