3つの自然療法で日焼けの痛みを和らげる

　澄み切った空、青い海、燦々と降り注ぐ太陽の下のサラサラの砂--これほど完璧な夏の至福のレシピがあるでしょうか。 しかし、常識的な予防策を講じなければ、この素晴らしい体験でさえ、日焼けという辛いお土産を家に持ち帰ることになりかねません。

　毎年アメリカ人の3人に1人が紫外線の浴びすぎによる炎症反応であるサンバーンに悩まされています。 幸いなことに、軽度の日焼けであれば、ダメージを最小限に抑え、治癒を早める自然療法で対処することができますが、強い日焼けを予防するためには、日焼け止めを使用することをお薦めします。
 
●日焼けを和らげる「三種の神器」が含まれているカモミールティー
　カモミールの黄色と白の花から淹れたカモミールティーには、ビソプロロール、カマズレン、アピゲニンという抗酸化作用と抗炎症作用のある3種類の化合物が含まれており、細胞の再生を促進し、炎症を起こした肌を鎮めます。 植物学的にはマトリカリア・レクティタ（Matricaria recutita）として知られるカモミールには、皮膚感染を防ぐ抗菌作用もあります。 カモミールは、その治療効果の高さからハーブ療法で珍重され、多くの医師からも支持されています。
 
　例えば、認定美容皮膚科医のDendy Engelman医学博士は、スキンケアにカモミールの塗布を勧めています。 カモミールのスキンケアに関する臨床研究は限られていますが、動物実験では、エッセンシャルオイルがアトピー性皮膚炎を緩和することが示唆されています。 使い方は、清潔なタオルに冷ましたカモミールティーを浸し、日焼けした部分に当てるだけです。
 
　注意：ブタクサやキク科の植物（ヒナギク、マリーゴールド、キクなど）に敏感な人は、カモミールティーを使用する前に、医療機関に相談してください。
 
●アロエベラジェルで日焼けを冷やす
　植物学的にはアロエ・バルバデンシス（Aloe barbadensis）として知られるトゲのある植物から採取されるアロエベラジェルは、やけどを緩和する漢方薬として由緒ある歴史を持っています。 アロエの治療効果は、抗菌作用、抗炎症作用、鎮痛作用を持つアントラキノンであるアロインの含有量に由来すると考えられています (抗酸化ビタミンと有益な脂肪酸もまた、アロエベラの保湿能力と皮膚の治癒促進に寄与している可能性があります）。
 　2022年、『Cureus』誌に掲載されたレビューで、アロエベラジェルは第2度熱傷の治癒を早めるという点で、スルファジアジン銀よりも優れていることが示されています。

　多くのホリスティック・ドクターは、純粋なアロエベラジェルをそのまま使うことを勧めています。 治癒成分が最も濃縮されている茎に近い部分の葉を切り取り、 洗って乾燥させた後、とがった縁を切り落とし、中央の透明なジェルをすくい取ります。 冷やしたジェルを患部に1日数回塗ります。 生きたアロエ植物が手に入らない場合は、アルコールやその他の刺激物が含まれている可能性のある「アロエ・ベース」のローションやクリームではなく、100％純粋なアロエベラジェルを購入するようにしてください。アロエベラも日焼けにを使用する前に、医療機関に相談するようにしてください。

●日焼け治療薬として信頼されている重曹
　炭酸水素ナトリウム（一般に重曹として知られている）は、日焼けに驚くほど効果的な治療薬となります。 pHが9のこのアルカリ性の粉は、痛みを軽減し、炎症を起こした組織を鎮める「適切な成分」を持っているようです。 大さじ2杯を十分な冷水と混ぜてペースト状にしたものを、 塗って10分間放置し、その後丁寧に洗い流します。

　また、ぬるま湯を張った浴槽に大さじ山盛り3杯の重曹を入れ、20分間浸かる方法もあります。 ラベンダーのエッセンシャルオイルは、穏やかな鎮痛作用とリラックス効果があることが研究で示されています。

　重曹入浴の後は、敏感肌用の優しい無色素の保湿剤かオイルを塗ってください。 便利で安価、そして安全な昔ながらの重曹は、日焼けに対する有効な武器となるでしょう。 重曹も日焼けに試す前に、医療機関に相談するようにしてください。

●いつ医師の診察を受けるべきか？
　これは熱傷の重症度（程度）によって異なります。 第1度の日焼けでは、発赤、圧痛、疼痛が生じ、後期には皮膚の剥離を伴うこともあります。 しかし、損傷は皮膚の外側の層（表皮）に限られます。 第2度の日焼けは、表皮とその下の真皮の両方に影響を及ぼし、より深刻な問題です。 水ぶくれができたり、発熱や悪寒を伴ったり、痛みや腫れで機能が制限される場合は、速やかに医療機関を受診してください。 ちなみに、日焼けの水疱を破ったり、弾いたりすることは、感染のリスクを高めるので避けるべきです。
　ベンゾカインの使用も避けるべきです。 以前は日焼けの「常備薬」とされていたこの局所麻酔剤は、皮膚の炎症を悪化させ、アレルギー反応を誘発する可能性さえあるため、近年は人気がなくなっています。

　日焼けを繰り返すと、皮膚に永久的なダメージを与え、皮膚がんのリスクを高める可能性があることを覚えておいてください。 適切なサングラス、帽子、長袖シャツ、ズボンを着用することで、リスクを最小限に抑えることができます。日焼け止めは、オキシベンゾンを含まないミネラルベースのものを使いましょう。 また、霞んでいたり曇っていたりする日でも日焼けする可能性があることをお忘れなく。