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超加工食品は心臓の健康を損なう

 超加工食品やジャンクフードを多用する食生活が、深刻な健康問題を引き起こす可能性があることは科学者の間では以前から知られていました。糖尿病、心臓病、肥満など、いくつかの深刻な病状との関連が指摘されています。しかし、この危険因子の定量化は、従来の知識に基づく医師や科学者の多くにとって不明確なままでした。しかし、2024年2月に発表された新しいレビューによると、超加工食品を食べると、心臓発作、脳卒中、その他の重篤な心血管イベントのリスクが劇的に高まることが判明しました。そして、超加工食品を摂取すればするほどリスクは高まるのです。

●超加工食品が心臓血管の健康に与える影響を明らかにする研究結果
 中国陝西省にある空軍医科大学唐都病院の研究者が中心となり、100万人以上の参加者を含む20の主要な研究から得られたデータを検討したところ、心血管イベントと超加工食品の消費との間に正比例の関係があることが確認されました。

 超加工食品を含む食事の回数で食品消費量を測定した研究もあれば、これらの食品から摂取したカロリーを測定した研究もありますが、結果は同じでした。超加工食品の消費量が10%増加すると、心血管イベントのリスクが2%増加したのです。研究者たちは、NOVA食品分類システムの使用を義務づけるなど、研究の実施方法に関して厳格な基準を設けました。このシステムは、様々な食品を生/未加工から超加工までのスケールで異なるカテゴリーに割り当てるものです。超加工食品の基準を満たす食品は、そのほとんど、あるいはすべてが人工的な原料や食品から抽出された物質で作られています。

 また、心臓発作、脳卒中、不安定狭心症による入院、その他の心臓に関連する問題などを調べたのです。平均して約12年間、参加者を追跡調査しました。他のグループと比較すると、超加工食品を摂取しているグループは健康リスクが有意に増加しました。
 
●超加工食品は食品ではない
 超加工食品、つまりジャンクフードは食べられるからといってそれが食品であるとは言えません。これらの不自然な食品には、変性塩、有毒脂肪、単純糖、神経毒性の人工成分が多量に含まれており、これらはすべて身体にダメージを与える原因となっています。 ジャンクフードは、栄養があるとしても微量であり、何歳になっても健康に悪いのです。特に子供にとって有害であることが研究で明らかになっています。単に化学物質やカロリーを摂取しているだけで、栄養が欠乏して栄養失調を引き起こし、肥満や慢性疾患、深刻な病状を引き起こします。栄養素が不足すると、発育の遅れや発達障害、健康上の問題を引き起こし、それが成人期まで続くことになります。

 また、これらの食品には強い中毒性があり、その人の食の選択を一生変えてしまう危険性があります。少なくとも、悪い食習慣を身につけさせることになり、それを断ち切るのは非常に難しくなってしまいます。
 
●超加工食品を断ち切ろう
 超加工食品には中毒性がありますが、年齢に関係なく、そのサイクルを断ち切ることはできます。まずは水分を十分に摂取しましょう。 きれいな水をたくさん飲むことで、体内を洗い流し、体内の毒素を排出するのに役立ちます。なるべく新鮮でオーガニック)の食品を選び、生のまま、あるいは加工度の低い食品を食べるようにします。味覚が慣れるまで時間がかかるかもしれませんが、必ず慣れます。 健康的な食品を食べることで、健康を害してきた有毒なジャンクフードを欲しがらなくなります。

 時間をかけて、欲求を満たす代替食品を見つけましょう。例えば、 ブルーベリーは甘く、気分を高揚させる抗酸化物質を含む栄養素が豊富で、お菓子の代わりにもなります。 他にもインターネットでヘルシーなおやつのレシピを検索してみましょう。
 

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