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メシア再臨とハルマゲドンの戦いの終結

●メシア再臨
 一般的に、再臨の場所はオリーブ山だと思われていますが、そうではありません。再臨の場所はボツラ(現在のペトラ)です。
 
イザヤ34:1~7
 1 国々よ。近づいて聞け。諸国の民よ。耳を傾けよ。地と、それに満ちるもの、世界と、そこから生え出たすべてのものよ。聞け。

2 主がすべての国に向かって怒り、すべての軍勢に向かって憤り、彼らを聖絶し、彼らが虐殺されるままにされたからだ。

3 彼らの殺された者は投げやられ、その死体は悪臭を放ち、山々は、その血によって溶ける。

4 天の万象は朽ち果て、天は巻き物のように巻かれる。その万象は、枯れ落ちる。ぶどうの木から葉が枯れ落ちるように。いちじくの木から葉が枯れ落ちるように。

5 天ではわたしの剣に血がしみ込んでいる。見よ。これがエドムの上に下り、わたしが聖絶すると定めた民の上に下るからだ。

6 主の剣は血で満ち、脂肪で肥えている。子羊ややぎの血と、雄羊の腎臓の脂肪で肥えている。主がボツラでいけにえをほふり、エドムの地で大虐殺をされるからだ。

7 野牛は彼らとともに、雄牛は荒馬とともに倒れる。彼らの地には血がしみ込み、その土は脂肪で肥える。
 
 この聖句は、主(メシア)が諸国の軍勢を滅ぼされることを預言しています(1~3節)。その場所はエドムの地です(4、5節)。より具体的には、エドムの地のボツラです(6節)。つまり、再臨のメシアは、ボツラに避難しているユダヤ人たちを諸国の軍勢から解放するということです。
 
イザヤ63:1~2
1 エドムから来るこの方はだれだろう。ボツラから深紅の衣を着て来る方は、その装いには威光があり、大いなる力をもって進んで来る。」「わたしは正義をもって語り、救いをもたらす大いなる者。
 
2 なぜ、あなたの装いは赤く、衣はぶどう踏みをする者のようなのですか。

 預言者イザヤは、ある人物と話しをしています。イザヤは、「エドムから来るこの方はだれだろう。ボツラから深紅の衣を着て来る方は、その装いには威光があり、大いなる力をもって進んで来る。」(1節)と質問しています。それに対して、「わたしは正義をもって語り、救いをもたらす大いなる者。」という答えが返ってきます。これは再臨のメシアの言葉です。再臨の場所は、エドムの地ですが、より具体的にはボツラです。メシアの衣は、血塗られています(ハバ3:3参照)。
 そして再びイザヤが質問します。「なぜ、あなたの装いは赤く、衣はぶどう踏みをする者のようなのですか。」(2節)
 その回答は3~6節で述べられています。衣についた血は、ボツラでの戦いの痕跡です。メシアは単独で戦われ、教会時代の聖徒たちや天使たちは、この戦いには参加しません。

ミカ2:12、13
12 ヤコブよ。わたしは、あなたを必ずみな集め、イスラエルの残りの者を必ず呼び集める。わたしは彼らを、囲いの中の羊のように、牧場の中の群れのように、一つに集める。こうして人々のざわめきが起こる。

13 打ち破る者は、彼らの先頭に立って上って行く。彼らは門を打ち破って進み、そこを出て行く。彼らの王が彼らの前を、主が彼らの先頭を進む。

 12節の「囲いの中の羊」の別訳は、「ボツラの羊」です。ボツラに避難したイスラエルの残りの者たちは、反キリストの軍勢(諸国の軍勢)に包囲されます。その彼らを導き出すのは、メシアです(13節)。「打ち破る者」、「王」、「主」は同一人物(メシア)です。
 
ゼカリヤ12:7
7 主は最初に、ユダの天幕を救う。ダビデの家の栄えと、エルサレムの住民の栄えが、ユダ以上に大きくならないようにするためである。
 
 再臨のメシアは、先ずユダの天幕を救われます。この時ユダは、ボツラで仮住まいの状態にあります。それゆえ、「ユダの天幕」と言われています。ボツラでの戦いに勝利したメシアは、次にエルサレムの住民を救われます。

●ボズラからヨシャファテの谷に至る戦い
 ボツラで始まった反キリストの軍勢との戦いは、エルサレムの東壁まで続きます。ヨシャファテの谷とは、エルサレムの城壁の東側にあるワジ(水なし川)、つまりキデロンの谷のことです。
 
ヨエル3:12、13
12 諸国の民は立ち上がり、ヨシャファテの谷に上って来い。わたしがそこで、周辺のすべての国々をさばくために、座に着くからだ。

13 鎌を入れよ。刈り入れの機は熟した。来て、踏め。踏み場は満ちた。石がめはあふれている。彼らの悪がひどいから。
 
 ボツラで始まった戦いは、ヨシャファテの谷で終わります。この箇所では、酒ぶねが神の裁きの象徴になっています。この酒ぶねは、黙示録14:19、20の酒ぶねと同じ意味です。殺された者たちの血が流れ出て、1600スタディオン(約320km)に及びます。これは、エルサレムからアカバ湾までの距離に相当します。
 
●勝利したメシアはオリーブ山に立つ
ゼカリヤ14:3、4
3 主が出て行かれる。決戦の日に戦うように、それらの国々と戦われる。

4 その日、主の足はエルサレムの東に面するオリーブ山の上に立つ。オリーブ山は、その真ん中で二つに裂け、東西に延びる非常に大きな谷ができる。山の半分は北へ移り、他の半分は南へ移る。
 
 メシアがオリーブ山に立つのは、諸国の軍勢との戦いに勝利してからです。ゼカリヤ12:7は、同じことを教えています。その時、オリーブ山は2つに裂け、谷が東西に走ります。この谷は、エルサレムの住民たちが地震を逃れるための避難路となります。
 大患難時代の終わりには(メシア再臨の時)、大規模な地殻変動が起きます。これは、メシア的王国が設立されるための準備です。
 
黙示録16:17~21(第7の鉢の裁き)
17 第七の御使いが鉢の中身を空中に注いだ。すると大きな声が神殿の中から、御座から出て、聖所の中から出て来て、「事は成就した」と言った。

18 そして稲妻がひらめき、雷鳴がとどろき、大きな地震が起こった。これは人間が地上に現れて以来、いまだかつてなかったほどの、大きな強い地震であった。

19 あの大きな都は三つの部分に裂かれ、諸国の民の町々は倒れた。神は大バビロンを忘れず、ご自分の激しい怒りのぶどう酒の杯を与えられた。

20 島はすべて逃げ去り、山々は見えなくなった。

21 また、一タラントほどの大きな雹が、天から人々の上に降った。この雹の災害のために、人々は神を冒涜した。その災害が非常に激しかったからである。
 
「事は成就した」という声が神殿の中から、御座から発せられます。それに続いて史上最大の地震が起こります。エルサレムは3つに裂かれ、バビロンは神の怒りのすべてを受けます。この地震によって地形が激変し、さらに1タラント(約55kg)もある雹が降ります。
 
ヨエル3:14~17
14 判決の谷には、群集また群集。主の日が判決の谷に近づくからだ。

15 太陽も月も暗くなり、星もその輝きを失う。

16 主はシオンからほえ、エルサレムから声をあげられる。天も地も震える。主はその民の避け所、イスラエルの人々の砦である。

17 あなたがたは知るようになる。あなたがたの神、主であるこのわたしが、わが聖なる山、シオンに住むことを。エルサレムは聖なる所となり、他国人が再びそこを通ることはない。
 
 主の日の終わりに、ヨシャファテの谷で群衆が裁かれます。それに伴って、暗黒が襲い(マタ24:29参照)、さらに大地震が起こります。しかし、ユダヤ人たちには避け所が提供されます。
 
 かくして、一連の天変地異をもってハルマゲドンの戦いは終わります。そして天変地異の後に現れるのが神の国(メシア的王国)です。

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