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インフルエンザに有効なブロッコリーとケール

 アメリカ人のブロッコリーの年間消費量は、平均して5.2ポンド(約2.35kg)にしか達していません。 ビタミンが豊富であるにもかかわらず、ブロッコリーは味が淡白で、よく茹でないと噛むのに時間がかかるため、通常の食生活では抵抗があるためです。
 しかし、ブロッコリーは健康に大きく貢献する可能性を秘めている食材なのです。 実際、Francis Crick Institute(フランシス・クリック研究所)の最近の研究によると、ブロッコリーとその仲間であるケール、カリフラワー、キャベツは、ウイルス性肺感染症から人体を守る上で極めて重要な役割を果たしていることが明らかになっています。
 
●肺内皮細胞とAHRがウイルスを寄せ付けない仕組み
 呼吸器ウイルスに感染すると、肺の内皮細胞と上皮細胞の間のバリアが破壊されます。 その結果、肺の気腔に細胞や液体が蓄積し、呼吸に必要なガス交換に影響を及ぼすことになります。 研究者たちは、アリール炭化水素受容体(AHR)と呼ばれる特定のセンサーが、私たちの血管を覆っている細胞(内皮細胞)で非常に活性化され、インフルエンザによる肺漏出を防ぐのに役立っていることを発見しました。

 内皮細胞でこのAHRが欠損すると、肺の損傷が悪化し、赤血球や免疫細胞が気腔に侵入するようになります。 これによりバリアが弱まり、二次的な細菌感染にかかりやすくなるのです。 AHRはまた、これらの細胞の保護システムを活性化し、私たちの呼吸を助ける気道細胞の不健康な変化や細胞死を防ぐのに役立っています。

 前述の研究の著者らは、AHRの機能を健康に保つには、AHRを自然に活性化する食品を摂取する必要があると述べています。 ブロッコリーやケールのようなこれらの食材は、内皮細胞のプロセスを誘発し、損傷を防ぐのに役立ちます。 このことは、血管の健康が肺の防御に影響することを示しています。

●この研究が重要な理由
 感染時に内皮細胞を通じて弾力性のある肺バリアを維持するAHRの基本的な役割を明らかにしたこの研究は、主にバリアにおける体内の免疫細胞の保護的役割に焦点を当てた先行研究を大きく前進させたため、注目されています。
 フランシス・クリックの研究者たちは、AHRが人体内の他の臓器の保護にも重要な役割を果たすかもしれないとも考えています。
 
●ブロッコリーとケールを食事に取り入れる
 ブロッコリーとケールがインフルエンザに有効であることがわかったところで、これらの味気ない野菜をより魅力的にするレシピーを考えてみましょう。
  サラダによく使われる冷たいケールの味が嫌いなら、葉に海塩や胡椒などの調味料をふりかけて焼けば、ケールチップスになります。 ケールはスムージーにもよく使われています。特に、ブロッコリーを蒸して、レモン、オリーブオイル、海塩で味付けすると、美味しく食することができます。 ブロッコリーをローストし、セージ、ローズマリー、バジル、タイム、タラゴン、パセリを加えても、美味しく食することができます。
 
 ブロッコリーはスープや炒め物に入れて楽しむこともできます。 急いでいるときや、昼間のヘルシーなおやつを探しているときは、生のブロッコリーをフムスやお好みのディップにつけて食べましょう。

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