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にゅ〜盆踊りNEO

私が独立した理由のひとつにコンドルズとの出会いがあります。コンドルズとは男性だけのダンスカンパニーで、NHK『サラリーマン体操』振付出演などでも知られる振付家・ダンサーの近藤良平さんが主宰です。

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コンドルズの中には、先生や、IT会社の社長や、ゴールデン街のバーを経営してる人や、画家などとにかく多彩なメンバーがいます。
そんな彼らと出会ってから、私の固まった思考(肩書きや会社や年齢差や性別の壁)が解き放たれ、ほぐれはじめてから、モノの見方が変わり始めたのです。

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ダンスを踊ることが恥ずかしかった私に、握手もハグもダンスというコミュニケーションだということを教えてくれました。
それからコンドルズの舞台を幾度となく鑑賞しています。彼らの舞台だけでなく、子どもたちと踊り遊ぶ遊育計画や、ハンディーギャップを抱える仲間と作り舞うハンドルズや、紙芝居を踊りに取り込んだ日本昔話ダンスなど、あらゆる壁を超えて出会う全ての人と肩を並べて作り、遊ぶ姿に心から感動しました。
彼らに魅了されてるうちに、私も出会いを大切にこの世界で笑って、舞っていこうと思っていたら、
うっかり独立してしまいました。

goen°立ち上げに良平さん、ホンマタカシさんと作ったコンセプト動画)

そして独立して1年経った2008年、東京・あうるすぽっとの企画で『にゅ〜盆踊り』がはじまったのです。
豊島区民でもある良平さんが、豊島区・池袋地域を盛り上げるワークショップと公演をかねて、参加型イベントとして池袋西口公園、東池袋中央公園で開催されてきました。

(2010年のにゅ〜盆踊りの様子)

今年度はコロナ渦の影響で開催が不可能になり、来年の夏に「にゅ〜盆踊りNEO」と装いを変え、仕切り直すことになったのです。

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そこで、コンドルズに大きな恩とご縁があるgoen°がお手伝いさせていただけることとなりました。
こんな時期なので、最初はリモートで打ち合わせがはじまりました。リモートなのに、良平さんはスマホで振り付けしたダンス映像を画面越しに見せてくれたり、爆笑の絶えない打ち合わせとなりました。

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そして、夏に向けて、Webで区民参加プロジェクトとして展開していくことになり、にゅ〜盆踊りNEOのプロモーション映像を作る運びとなりました。
コンドルズとの打ち合わせは、面白いディテールの積み重ねです。映像コンテも一筋縄にはいきません。付箋で踊るように組み上げられていきました。

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(とても愉快なものを描いているのに顔はそれなりに真剣です。(笑))

コンドルズの舞台で数々の映像も手掛けるオクダサトシさんは、goen°のメンバーでもあるので、誰よりも血が通った絵が描けます。今回もオクダさんの絵が楽しさを広げてくれました。

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そして、goen°のデザイナーでもありディレクターの荒川友規がプロモーション映像の演出を進行しました。撮影日には自ら踊り、体を使って描きました。

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コンドルズでもあり、goen°でもある古賀剛さんは、グリーンバックなのに、全身グリーンのジャージを着て働いてました。

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もちろん…グリーンは消えます。空に浮かぶ古賀さん。私も絵と絡むことが面白くて、参加してしまいました。

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そして、良平さんの撮影がはじまりました。にゅ〜盆踊りNEOの浴衣を着て絵の中で何度も踊ります。

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踊る良平さんを、パソコンの中で動かしながら撮影するのはとても面白いセッションでした。
そして、コンドルズの山本光二郎さん、鎌倉道彦さん、オクダサトシさん、古賀剛さんも加わり撮影もますます賑やかになってきます。

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良平さんも、負けじと一人で楽器を変えながらバンド編成を楽しんでました。
⭐️⭐️⭐️
そして新たにPVが完成しました!
作詞・作曲・振付近藤良平、出演コンドルズ。
11月1日としま文化の日に公開されました。
ぜひご覧ください。↓

盆踊りは、元々、盆の時期に死者を供養するための行事からはじまった、おもてなしです。
私たちは、生きてる限り辛いことや苦しいことがありますが、笑って前に進んできました。
そして、踊って気持ちを弾ませる。輪になってその気持ちを繋げていく。もっともっと明日がいい日になるように。願い続け、踊り続け、廻り続ける。
たとえ離れていても、この踊りと音と映像で、心は繋げていきたい。そんな気持ちでコンドルズのように踊るように描きました。

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2020年11月1日としま文化の日、東京建物Brillia HALL (豊島区立芸術文化劇場)にて式典が開催。
お祝いに駆けつけたコンドルズのダンス公演の後、『にゅ〜盆踊りNEO』が発表されました。
私も、壇上に招いていただき笠井 信輔さん(笠井アナ)と、良平さんと盆踊りについて語らせていただける機会をいただきました。

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(笠井アナもすっかり踊れるように?!)

その後、会場では豊島区民とコンドルズが『にゅ〜盆踊りNEO』を実演し盛り上がります。

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(『にゅ〜盆踊りNEO』を踊る豊島区民とコンドルズ)

式典に参加する全ての方が最後は一緒に踊りました。盆踊りの一体感を久しぶりに味わえ幸せな時間でした!!不思議と踊ると隣の人を少し好きになるものです。いっきに関係もほぐれます。

今後は悩む前に、まず踊る!を大切に皆様も踊ってみてはいかがでしょうか?

それから、驚くことに私も踊らされることとなりました。当日知った私は、慌てて廊下で練習するコンドルズを見て学び、楽屋でも学び…必死に踊り続けました。踊れば踊るほど不思議と楽しい気持ちになるのです。

(廊下で練習しているコンドルズ)

(楽屋で猛練習する私とgoen°)

(コンドルズによる豊島区内数カ所で多くの人を驚かせ楽しませたフラッシュモブ。)

そしてとしま文化の日は『にゅ〜盆踊りNEO』の輪が生まれたのです。

この『にゅ〜盆踊りNEO』が豊島区から発信し、盆踊りのように輪を広げ、日本中に、世界へ、そしてPVのように宇宙まで広がっていくことを願います。

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驚くことに、特別に作られた『にゅ〜盆踊りNEO』では、今後、月に一回新しい盆踊りの振り付けが更新されていきます。参加される方は動画を投稿できます。これからもサイトから目が離せません!

https://newbonneo.com/
(参加できるサイトなので是非楽しんでください)

ウェブは、goen°のサイトも制作するEVOWORXが手掛けてくださいました。代表の矢野賢史さんは式典にも来てくださり、さっそく良平さんと今後の話をしたり動き出しています。これからもサイトから目が離せませんね。

さいごに、
一日中この様子を観ていた娘が突然家で踊り始めました。すっかり気に入ったようでずっと踊っています。子どもたちも楽しめる『にゅ〜盆踊りNEO』。

明日がいい日であることを願って
ぜひ来年の夏一緒に踊りましょう!

(goen°森本千絵)

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【goen°とコンドルズ】

坂本美雨MV「ネバーエンディングストーリー」
THE CONDORS MV「真夏帝国」
近藤良平舞台「トリプルビル」舞台美術
NHK朝の連続ドラマ小説『てっぱん』オープニング
SUNTORY「silky black」CM
長岡市役所「アオーレ長岡」コンセプトムービー
南三陸rebornartfes「リボーン音頭」
HARUHI mv「BANQUET」
Official髭男dism「Laughter」「HELLO」…etc

(NHK朝の連続ドラマ小説『てっぱん』オープニングダイジェストより)

(金沢eAT '10「トキメキからだ体操」より)

(長岡市役所「アオーレ長岡」コンセプトムービーより)

 (石巻rebornartfes「リボーン音頭」より)

【森本千絵プロフィール】

1976年青森県三沢市で産まれ、東京で育つ。
武蔵野美術大学 視覚伝達デザイン学科を経て博報堂入社。
2007年、もっとイノチに近いデザインもしていきたいと考え
「出会いを発見する。夢をカタチにし、人をつなげる」を
モットーに株式会社goen°を設立。
現在、一児の母としてますます勢力的に活動の幅を広げている。

niko and...の菅田将暉・小松菜奈のビジュアル、
演出、SONYmake.believe」、組曲のCM企画演出、
サントリー東日本大震災復興支援CM「歌のリレー」の活動、
Canon「ミラーレスEOS M2」、
KIRIN「一番搾り 若葉香るホップ」のパッケージデザイン、
NHK大河ドラマ「江」、
朝の連続TVドラマ小説「てっぱん」のタイトルワーク、

広告の企画、演出、商品開発、ミュージシャンのアートワーク、
本の装丁、映画・舞台の美術や、
動物園や保育園の空間ディレクションを手がけるなど
活動は多岐に渡る。

現在、本年の二子玉川駅ライズ空間のクリスマスツリーや、
青森新空港のステンドグラス壁画を制作中。

【受賞歴】
N.Y.ADC賞、ONE SHOW、朝日広告賞、アジア太平洋広告祭、
東京ADC賞、JAGDA新人賞、SPACE SHOWER MVAADCグランプリ、日経ウーマンオブザイヤー2012、
50th ACC CM FESTIVALベストアートディレクション賞、
伊丹十三賞、日本建築学会賞、など。

【著書】
「GIONGO GITAIGO JISHO」
(ピエ・ブックス/2004年)
作品集「MORIMOTO CHIE Works 1999-2010 うたう作品集」
(誠文堂新光社/2010年)
ビジネス本「アイデアが生まれる、一歩手前の大事な話」
(サンマーク出版/2015年)
絵本「おはなし の は」(講談社/2015年)
絵本「母と暮せば」(講談社/2015年)


goen°の活動を応援してくださる皆さま これからもご支援よろしくお願い申し上げます!