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子育てと仕事、想いの根っこは一緒だから
とある早朝、二ヶ月の娘が授乳を終えて寝付き、4歳の息子が起きるまではおそらくあと一時間くらい。
「今だ!」とカフェオレを作ってマグカップに注ぎ入れ、ぐぐっと飲んで胃を温めたら、筆ペンに持ち替えてひと仕事。
カレンダーをご購入くださった方と、今月講座をご受講される方、もうすぐお誕生日の大切な方へ書きました。
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無音で作業することもあれば、時にはラジオやエッセイの朗読を聴きながら。
子どもたちが起きないようにとキッチン照明だけつけて、リビングのほの暗い空間にいるとまだ部屋は寒いですが心はだんだんと暖まってきます。
7年前、会社勤めしながらはがきを書いていたときにも、こんな風に夜明け前から書いていたことを思い出します。
『今日じゃなくて明日渡しても、たいして変わらないかな』その気持ちでご縁はがきを書くことを翌日に持ち越したが最後、機を逃してしまったことを幾度も経験。
そうしてついた朝ひと仕事の習慣が、今の私を支えてくれています。
「なんでそんなに頑張れるの?」
しばしばいただく質問です。
産んで一ヶ月足らずのときから、外出こそできませんでしたが作品や物販の発信はほぼ毎日続け、家でできる作業は退院直後から止めていなかったので、自分でもよくやっているなあ、と聞かれるたびに苦笑い。
今だから言える話ですが、娘を出産する前日ギリギリのところで入稿し終えたカレンダーのデザイン。
「よし、間に合った!」と思ったらお腹の娘も安心したのか翌日深夜に陣痛、そして出産。
入院中のベットで入稿先からのメールを見てみると、なんとデータが一部乱れていて修正依頼が!
すっかり母親モードになっていた頭が切り替わり、産んだ当日からそのメールに返信をしていました。良くも悪くも、休めない性分です。
決して無理しているわけでなく(「無理!」と思ったら潔く休む選択もします)、”そうしたいから、する”ただそれだけなんです。
”そうしたいから、する”その選択の理由を、自分にもう少し問いかけてみました。
私が大切にしたいのは家族。そこは絶対にブレません。
家族と仕事のどちらかしか選べないならば、即決で主人と子どもたち。
私をもっとも幸せにしてくれるのは、彼らに他なりません。
世界で一番愛おしい存在であり、感謝すべき存在です。
私を幸せにしてくれる子どもたちに、ずっとずっと幸せに生きてほしい。
いつか大きくなって社会に出た道を選ぶとき、自分が進みたい道を信じてまっすぐ生きてほしい。
子どもは親の背中を見て育っていくから。
だとするならば、最も背中をみられる私が、ご縁はがきという選んだ仕事に潔く全力を注ぐ姿を見せよう。
そうして私が頑張ってこの事業で芽を出せたら、いつかこの子達が選んだ道で折れそうなときにも「大丈夫。こんなお母さんだってやり続けていればちゃんと芽が出たからね」ってなんの心配なく笑ってあげられるんじゃないかな。
主人と両親には、喜んでもらいたい。恩返しをしたい。
起業前、新卒で務めていた会社を辞めるか、辞めたい気持ちを飲み込んで務め続けるのか。辞めたい気持ちを抑えきれなくなったある夜、深夜2時すぎまで「麻衣ならできるよ、なんとかなるから大丈夫やで」って背中に手を当て言い続けてくれた主人。
その翌日には会社の昼休みに隣のビルのおにぎり屋さんに駆け込み、電話がつながるなり「ご縁はがきを仕事にしたい」と切り出した私を「麻衣のはがきは人を幸せにするからね」の言葉で受け止め、今も一番のファンとして応援してくれている母。
母から事の顛末を聞いてきっと心配していただろうに、何も言わず見守り続けてくれいる父。
私が三人の立場であれば、同じことをできただろうか。
起業前の何もなかったところから、私がご縁はがきで食べていけるって信じてくれた彼らの言葉を、絶対に嘘にしない。ちゃんと正解にしたい。
だから、今出来ることを一所懸命に。
今出来ることの連続が、いつか三人への恩返しになると信じて。
”そうしたいから、する”の理由をたどると、ご縁はがきを選んでくださった
認定講師と生徒さんもいます。
世間を見渡せば同じようなことをしている教室は数え切れないほどある中で、ご縁はがきを見つけてくださったことへの感謝。
ご縁はがきに時間をお金を投資してくださったことへの感謝を、かけた以上の価値にかえて提供すると決めて。
その価値は、必ずしも分かりやすく目に見えるものばかりではありません。
筆文字やイラストのスキルだけでなく、「ご縁はがきに出会えてよかった」と思っていただける喜びや楽しさ、はがきを渡すことで生まれる縁ある人との温かくしなやかなつながり、暮らしや仕事のより良い変化。
そうした価値こそご縁はがきの本質。
それを得ていただいた先、さらに幸せになっていただきたいから。
ご縁はがきを通じて私に何ができるか、丁寧に、真摯に向き合おう。
そう思うと、「あと少し頑張ろう」の気持ちが沸々と湧いてくるのです。
乳幼児を育てながらも仕事の手を止めない理由を自分に聞いてみたら、やっぱりそこには大好きな人たちがいました。
私にとって、子育てと仕事への想いの根っこは一緒。
ときに気持ちを切り替えることも必要ですが、子育てと仕事という二つの紐がぎゅっと心の奥底で温かく結ばれているイメージです。
もうそろそろ、起きる時間かな。
抱っこ紐の中にいる娘の寝息を聞きながら、今日はこのへんで終わります。
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【玉城麻衣 たましろまい】
1993年生まれ、熊本県出身。
2015年、自分の人生で出逢う1000人の 縁ある方へ筆文字で「ご縁はがき」を届けるチャレジに挑戦、2年間を経て1000枚を書き上げる。
その翌年から「ご縁はがき講師」として 活動を全国で展開。 講演、セミナーは累計100回以上。 出会ったお客様の数は1100名を超える。
2018年7月「ご縁はがきのキセキ」 個人出版500部。
2020年11月福井新聞掲載。同年12月週刊誌「週刊女性」掲載。
2021年9月書道のはな*みちスカウトキャラバン、カリグラフィー部門グランプリ受賞。
2021年4月「一枚の奇跡」(文芸社)出版。
2021年4月初個展「ご縁はがき展」を東京都内にて開催。
公開講座の他、企業研修や公立高校での出前授業、学童や福祉施設においてもご縁はがきを通して、手描きの筆文字で感謝を伝える技術を普及している。
【お仕事について】
・公開講座へのお問い合わせ、
・出張講座などの講師のご依頼、
・デザインや記念品制作など書道家活動
下記リンクよりHPをご覧ください。
個別のお問い合わせもお待ちしております。
http://goen-hagaki.com/
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