日頃の修行はどこまで進んだ?

前回、お彼岸にお墓参りをする習慣はなぜか。
を書きました。

お彼岸は極楽浄土へ行くために、
仏様・ご先祖を供養する。
=お墓参りをする。

でしたね。

極楽浄土へ行くために供養する。
という、他力な感じですが、
自力の教えもありました!

前回、少し触れましたので、
今回は具体的に
見ていきたいと思います。

彼岸=極楽浄土=悟りの世界は、
生かされたままでも目指すことができる!

自力的ですね!
これはいい!

その自力的な行為を波羅蜜といいます。
波羅蜜(目指すこと)は「修行」です。
修行は6つあるから「六波羅蜜」という。
日ごろからこの修行を行っていこう!
ということですね。

仏教の目的は、
自然現象の解明ではなく、
苦しみを解決して幸せになることです。

原因と結果は直結しているわけですね。
苦しみには、原因があるから、
その原因を解決にして
幸せになりましょう。

そのためにお釈迦さまが、
ありとあらゆる善を6つにまとめて、
教えられた。それが六波羅蜜。

だんだん、わかってきましたね。

六波羅蜜の中で
1番最初にあげられる重要な行いは
布施 (ふせ)です。
布施は相手に与えること。
“幸福は分け与えても決して減らない”
という教えです。

ロウソクの火をイメージしてください。
火のついていないロウソクに
火を与えても自分の火が減ることはありません。
たくさん与えれば、周囲は明るくなりますね。

六波羅蜜の2番目は、持戒 (じかい)。
「宣言してそれを守る」ということです。
言っていることとやっていることを一致させることで
信頼も蓄積されていきます。

六波羅蜜の3番目は忍辱(にんにく)。
忍耐です!
感情にまかせず、忍耐すれば
心の方向転換をすることができます。
これは、、、
習得まで時間がかかりそうですね。

六波羅蜜の4番目は精進 (しょうじん)。
すなわち、努力です。
1.与えること、2.言行一致すること、
3.感情的にならず耐えること、
それらを人生の目的に向かって
努力を続けていくことですね。

六波羅蜜の5番目は、禅定 (ぜんじょう)。
心を落ち着かせる、定める。
「禅」は座禅が分かりやすいですね。
最近では、マインドフルネスという言葉もよく耳にします。
心を落ち着かせて、自分自身を見つめる。
自分自身を見つめることで、
自分が整っていく。
気持ちが定まっていくことが出来ます。

六波羅蜜の最後6番目は、#智慧 (ちえ)。
これまでの5つを磨き、人格を高める。
という、教えです。

6つすべてが実践すべき重要な項目ですね!

最初に述べたように
彼岸=極楽浄土=悟りの世界は、
生かされたままでも目指すことができる!
それを波羅蜜という。
波羅蜜の修業は6つあって、
日ごろからその修行を行っていこう!

でしたね。
よって、六波羅蜜の修行とは、
人格を高めていくこと。
そしてそれは、生きたままでも
悟りの世界を作ることができる。

と、解釈しました。

京セラやKDDIを創業したり、
日本航空をV字回復させた経営者の稲盛和夫氏も、
六波羅蜜が経営哲学と同じだと仰られています。

お釈迦さまの説かれた
『六波羅蜜』という修行の方法についても
みなさんに説きました。
それはまさに、私がいつも話をしてきた、
こういう経営哲学をもたなければなりません
ということと同じなのです。
(稲盛和夫『どう生きるか なぜ生きるか』)

(六波羅蜜は)普通の人間が生きるための知恵として、
ぜひ取り入れるべきだと私は信じます。
(稲盛和夫『稲盛和夫の哲学』)

他人に親切にし、言行一致させる。
感情的にならず、心をしずめて継続的に努力していく。
すると心が磨かれて、人格が高まり、輝く人になる。
周りの人から尊敬され、人間関係もスムーズになる。

極楽浄土=苦しみのない安楽な理想の世界。
生かされたままでも目指せる世界。
この世界を目指していきたいですね!

お彼岸は3月と9月にあります。
年に2回。
ちょうど、半年に1回です。

お墓参りで墓石に手を合わせながら
ご先祖の供養と
今、取り組んでいる6つの修業が
どれだけ習得できているか
自分を振り返る時間にしたいですね。

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