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オーケストラ関連

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オーケストラ編曲に関連する記事で人気のあるもの、特に重要だと思うものを纏めました。
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#DTM

五線譜からオーケストラ編曲に入った人のための記事

DTMの普及によって打ち込みからオーケストラに入る人口が増えた一方で、クラシックピアノなどで音楽に触れて五線譜とともに育って来た人は当然五線譜からオーケストラのアレンジメントに触れる可能性が高くなります。 私もDTMを初めて間もない頃はSinger Song Writer(正確にはU-8 Composer)を使っていたので、初めてSONARに触れた時にはピアノロールの存在に困惑したのを覚えています。 本記事では音楽制作を突き詰めていくうえで果たしてDAWやMIDI、ピアノ

Vienna Ensemble Proで得すること/損すること

本記事は、特にMac Cubaseにおいて重量級のオーケストラライブラリを用いた大規模なセッションを作成する際に負荷を下げ快適に作業を行うための方法をまとめていきます。 まず、なぜ重いのか制作用のセッションが重くなる理由は様々ですが主なものは次の4つです。 インストゥルメントのストリーミング負荷 エフェクトの処理負荷 外部との通信による負荷 メモリ使用量過多 そして、これらへの対策はある程度わかりやすくて、 速いSSDにサンプルを格納する SSDを速いファイル

バンドマンが初めて曲の中にオーケストラ要素を入れる時のための記事

壮大な雰囲気を出したくてオーケストラの楽器を使ってみたいけど正直何から始めていいか分からないというバンド畑の音楽家は結構いるのではないかと思います。この記事では、DAWプロジェクトの中で初めてオーケストラ楽器を使う時に途方に暮れずに済むように最初に意識すべきポイントを最小限の情報で纏めていきます。 先に結論を見る楽器の種類を知る まずは臆せずやってみる 困ったらユニゾン/オクターブ 和音は密集させていい 奏法の名前を覚える 何となく制約を知る 高音楽器ほど敏捷に

ストリングス音源を効果的にレイヤーする方法

巷には無数のストリングス音源が存在しますが、そのどれもが個性を持っていながら(個性的であるからこそ)オールマイティなものは一つとして存在しません。 誰しもが生のストリングスの録音をイメージしながら打ち込んでいると思いますが、その際に異なるストリングスライブラリをレイヤーする(重ねる)という手法を取る人は少なくないのではないでしょうか。 本記事では闇雲にレイヤーするのではなく適切にサンプルの組み合わせを選ぶことによって何が達成できるのか、また効果的に打ち込みの問題点を解消す

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パーカッションアレンジが重厚にならない理由

オーケストラの曲を作る時、特にアクションキューやバトルキュー、トレイラー的な音楽の場合パーカッションは非常に重要な役割を担います。 しかしオーケストレーションの重要性と比べて打楽器トラックの組み立て方は見落とされがちな傾向があります。ワンノートでパーカッションループがトリガーされるような音源も多数ありますが、充実したパーカッショントラックを作ろうとしてもそれだけでは不十分です。 本記事では何故パーカッションのアレンジが難しいのか、どんな時に上手くいかないのか、それを解決す

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収録費がもらえなくなるくらい説得力のあるストリングス打ち込み技術

はじめにサンプルライブラリの進化はまさに日進月歩で、どのデベロッパーのサイトでデモを聴いても「もう録らなくてよくない?」という声が出そうになります。ただ、人間側の進化、対応がそのスピードに追従出来ているかと言われると中々難しい部分があります。 この記事では、進化し続けるストリングスライブラリを正しく使いこなして感動できる打ち込みを作る上で多くの人がつまずく技術的な課題とその解決策をプロアマ問わず作曲家向けに纏めたものです。また、普段から全てレコーディングしていて打ち込みはあ

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サンプルライブラリの質を買う前に可能な限り見極める方法

いの一番にやるべきことどこを探しても重要なことは恐らく99%以上英語でしか書かれていませんし語られていないため、まずは何とかして英語で情報を得る手段(Chromeの翻訳やYouTubeの字幕等)を用意して下さい。 ・メーカーサイトの商品ページを見る ・公式のティザー、トレイラーを見る ・公式のWalkthrough動画を見る ・VI-CONTROL、Gearslutz、KVR等やメーカーのフォーラムを見る ・既に購入したユーザーが上げたデモに質問を送る このあたりは非常に

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Nashville Scoring Strings自分用Tips

自分用メモなので文体も自分用です。 使用環境iMac 2019 Core i9 3.6GHz 40GB RAM USB 3.0 SATA 外付けSSD Thunderbolt 3 NVMe 外付けSSD Cubase Pro 10.5.20 音について初期反射が充実していて8/0/6/5/4の割には人数が多く聴こえる。反面、テールはかなり短くリバーブでコントロールしやすいためライブラリとしては非常に使いやすい。Ocean Way Nashville自体がそこまで大きくない

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打ち込みからオーケストラ編曲に入った人がやりがちなミス

これは打ち込みからオーケストラ編曲に入った人(=僕)がこれまでにオーケストレーターに怒られてきたポイントを列挙する反省文です。言われてみれば当然なんだけど言われないと気づけない不思議。 金管の出番が多すぎる金管の出番が多いと怒られます。金管は吹くのがしんどい上に音量も極端に大きいので、fやffの音が曲の中に頻繁に出てくると違和感が凄いようです。 頻発する循環呼吸木管というより金管だと思うんですが、景気良く「ブオー!」と吹かせたものをサステインループが発生するほど長く鳴らし

宅録時代のオーケストラサウンドの作り方

宅録の価値が見直され、アフターコロナの時代も宅録で出来ることは宅録でという流れは続くでしょう。そんな中でもオーケストラサウンドへの需要は決して減ることは無いと予想されます。 この記事ではこれからも素晴らしいオーケストラの音を実現するために音楽家、プロダクションが取れる選択肢を列挙していきます。 最もオススメ出来ない作り方最もオススメ出来ないのは全部宅録でやることです。理由は後ほど詳細にご説明しますが、この方法だとオーケストラの音にすることは出来ません。何故オススメ出来ない

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世界水準の打ち込みオーケストラを自分で作るためのマイクポジションの選び方

はじめにこの記事では下記の内容をカバーします。 ・オーケストラライブラリの各マイクポジションの役割 ・ミキシングでどのようにまとめ上げていくか ・良いサンプルライブラリの選び方とは ところどころ図が酷いですが気にしないで下さい。 何故マイクポジションが重要なのかオーケストラの音というのは楽器から直接聴こえてくる音だけではなく、室内の響きまでが含まれます。スタジオ、ステージ、ホールまで含めて楽器という考え方です。オーケストラの広がりや臨場感はそういった響きの部分で作られる

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リバーブのかけ方と僕が好きなリバーブ一覧

リバーブをかける前にリバーブをかける目的を明確にして下さい。大体の場合は下記の2つの間のどこかだと思います。 ・リアルな空間の再現 ・リアルさはさておき音色を魅力的にする 音色重視のリバーブは比較的失敗しづらい部分だと思います。かっこよければ何でもアリです。ウェット音にエキサイターを入れたり入れたりゲートを入れたり、極端に長くしたり逆に短くしたりするなど、アイデア次第で様々なエフェクトを作れます。 リアルな空間の再現を目指すというのは音を響かせたり遠ざけたりしたいケース

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EPIC MUSICを海外で録ってみた

コンセプトロック、メタル畑の人というイメージを払拭するというか、もうちょっとオーケストラをやる人というイメージをつけたいなと思っていたところにAudio OllieのLA Modern Percussionがリリースされて「これは凄いのが出たな!」と思ったのでどんなことが出来るか試すために作り始めたのがこの『LOUDER THAN EPIC』という楽曲です。レコーディングの最中にコメントを求められて思わず「louder than epic!」と返したのがそのままタイトルになっ