切羽が詰まる

とある締め切りを前にして、いつも通りではあるが進捗がよろしくなく、切羽詰まっている。計画性というものを小学校に置いてきてしまったのだろうか? みんなはそれを持っているらしいが、ぼくだけ受け取っていないようである。不登校児だったせいかもしれない。

いやしかし、今回は比較的順調に進んでいたはずだったのだ。数か月前から締め切りの存在を意識して、コツコツ作業してきたつもりだった。しかし直前で考えていたストーリーにほころびが見え始めてきて、それを取り繕うために、まだ見通しの立っていない未知の作業に取り組む必要が生じてしまった。確かな証拠や十分な材料が揃うまえにストーリーを思い描くのは、ただの妄想と変わりないというのが、今回の切羽詰まりの教訓である。

しかし事態の発生以後と以前で、計画に大きな変更があったわけではない。この未知なる作業もいずれはやるつもりでいたのだから、少し先取りすることになっただけだと言えなくもない。それでも時間的余裕はないのだが……。なによりも、こんな文章を書いて現実逃避している場合ではない。

ああ、アニメや映画であれば、作業風景をセリフなしで流して数秒で終わらせられるのになと思う。よれたシャツにボサボサの髪で「よし、なんとかまにあったな……」と言えばそれですべてが説明されるのだ。
ぼくも早くそこに行きたい。
過程を消し去って結果だけを残したい。キング・クリムゾンがほしい。


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