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【統率者/EDH】《歩哨竜、ミーリム/Miirym, Sentinel Wyrm》デッキリスト+解説 ~上昇続ける昇り龍~

※本記事は全編無料でご覧になれます。

こんばんは。Lapisです。
2024年最初の投稿になります。
既に年が明けて1カ月以上経っていますが、今年もよろしくお願いします。

前回は《赤歯の執政、イェナ / Yenna, Redtooth Regent》のエンチャントモリモリデッキを紹介させて頂きましたが、ご覧になって頂けましたでしょうか。

今回は前回の宣言通り『イクサラン:失われし洞窟』のクリーチャーを統率者にしたデッキを…と思ったのですが、せっかく年明け一発目なので今年の干支である「辰」にちなんでドラゴンモリモリのデッキを紹介しようかと。
というワケで今回の統率者はコチラ。
《歩哨竜、ミーリム/Miirym, Sentinel Wyrm》です。

図書館を守る竜なんだとか
D&Dの設定を読みふけるのも面白い

ドラゴンをいっぱい使うデッキにしたかったので《始祖ドラゴン/The Ur-Dragon》でもいいかと思いましたが、あちらは5色なのでカジュアル寄りに組んでも高くなりそうだったため断念…。

ミーリムはトークンでない自分のドラゴンが場に出る度にそのコピーを生成する能力を持ちます。これで強力なドラゴンを2倍の数相手に叩きつけるだけでも十分強力。護法②を持ち除去に強いのもナイス。
話が少し逸れますが、ミーリムは『統率者レジェンズ:バルダーズ・ゲートの戦い』収録の伝説のドラゴン。同セットはドラフト統率者戦が可能なセットですが、『ダンジョンズ&ドラゴンズ』とのコラボセットでドラゴンの収録数が非常に多いことからミーリムは統率者として非常に強力だったとかなんとか。
そんなミーリムを構築戦で使うとどんなド派手な盤面を作ることができるのか、是非最後まで見て行ってくださいね。

それでは、今回も始めていきましょう。


1.デッキリスト

今回も「晴れる屋」のデッキ構築機能を使用してのデッキ公開となります。
※想定デッキパワーレベル:Lv.6~7

※2024/2/4時点『イクサラン:失われし洞窟』までのカードプールで作成。

2.デッキ解説

ショーケース版(ルールブック仕様)
味があるイラストだが視認性に難がある…

改めてミーリムの能力を見ていきましょう。
やはり注目すべきは自分が他のトークンでないドラゴンを出す度にそれのコピー・トークンを生成する能力。単純に大型の飛行持ちクリーチャーが大量に並ぶため、普通に使っても戦闘面ではかなり有利を取れそうです。一工夫するなら、CIP持ちのドラゴンを多く採用することで大きなアドバンテージを獲得できるような構築にしたいですね。システムクリーチャーでありながら護法(2)を持つため除去耐性があるのも高評価。

と確認を終えたところで、次はミーリムと相性の良いカードを紹介していきましょう。

ETB持ちドラゴン

先ほども話したようにCIP能力持ちのドラゴンを出せば、コピーと合わせて能力が2倍使えるので、これを活かさない手はないでしょう。

これもバルダーズゲート収録

アドバンテージの最たるものと言えばマナ。特にドラゴンは全体的に高コストのカードが多いため、マナをいち早く大量に確保する必要があります。そのために採用したのが《芸術の奨励者》《非凡なスワッシュバックラー》といったETBで宝物を出すドラゴンです。これらは先出しでミーリム召喚のためのコストを用意でき、ミーリム着地後はコピーと合わせて2倍の宝物を出したりもできるので先引きでも後引きでも無駄になりにくいのがいいですね。ETB能力ではありませんが、自身を生け贄にマナを出す《無謀なバーバリアン》も同様の仕事ができます。

高騰してるので再録して♡

お次は除去。ETBで5点バーンを飛ばす《厄介なドラゴン》《龍皇アタルカ》を2倍使えるのも強いのですが、最筆頭でコピーしたいのは《峰の恐怖》。ミーリムがいる状態で峰の恐怖が出た場合、本体着地時の能力解決で5点火力が飛んだ後にコピー着地→コピー着地で本体とコピー両方の能力を解決し5点火力×2回で合計15点を飛ばせます。以降はクリーチャーを出す度にそのパワー×2倍のダメージを飛ばし続けるので、維持し続ければライフをゴリゴリ減らせるのでかなり強力。

誘発回数を増やす

部族デッキの新たな定番?

ミーリムの能力をさらに強く使うため、誘発回数を水増しできるようなサポートカードも採用。
『イクサラン:失われし洞窟』で登場した《うろつく玉座》はミーリムのコピー能力はもちろん他のドラゴン全ての誘発能力もコピーしてくれるのでこのデッキとの相性◎。同様に《パンハモニコン》もミーリムや他のETB能力を2倍使えるようになるため、このデッキでは非常に強力。
《灯の分身》はミーリムをコピーしても良し、他のドラゴンをコピーし更にミーリムでコピートークンを生成しても良しと様々な用途で使えます。ミーリムはコピーできませんが《玻璃池のミミック》でもドラゴンをコピー可能。
他にも誘発回数を水増しするため、クリーチャーを明滅させる《深海住まいのタッサ》《本質の変転》も採用しています。

ドラゴン用サポート

今回のキーカード

ドラゴンメインのデッキということで、やはりドラゴンサポートは重要。特にこのデッキはミーリムでコピーを生成するため、恩恵を受けやすいため特にサポートは重要になります。
中でも《龍の大嵐》はドラゴン着地時のダメージ飛ばしも2倍誘発、飛行持ちなら本体もトークンも速攻を得て戦闘ダメージも2倍、と最高の相性になります。後述するコンボにも使用するため、このデッキにおいてかなり重要な1枚になります。
他にもドラゴン着地時に宝物を生成する《アストラルの狩人、ガナクス》、宝物を生け贄にドラゴンを山札から直接場に出す《厚顔の無法者、マグダ》も採用しています。

3.勝利手段

知っている人も多いかと思いますが、ミーリムは所謂「1枚コンボ」となるカードが存在します。その中の1枚が《世界喰らいのドラゴン》。

デメリット持ち大型アタッカーに非ず

手順は以下の通り。

①:ミーリムがいる状態で《世界喰らいのドラゴン》を場に出す。
②:ミーリムと《世界喰らいのドラゴン》の能力誘発。世界喰らい→ミーリムの順にスタックに積む。
③:ミーリムの能力解決により《世界喰らいのドラゴン》のコピーが場に出る。
④:《世界喰らいのドラゴン》(コピー)のETB能力誘発。スタック上で解決前の《世界喰らいのドラゴン》(本体)のETB能力に重ねる。
⑤:先に土地等からマナを出しておき《世界喰らいのドラゴン》(コピー)のETB能力解決。解決で他のパーマネント全てを追放。
⑥:《世界喰らいのドラゴン》(本体)のETB能力を解決。《世界喰らいのドラゴン》(コピー)が追放される。
⑦:《世界喰らいのドラゴン》(コピー)の場を離れた際の能力で自分のパーマネントが全て(アンタップ状態で)場に戻る。
⑧:②に戻る。以降無限ループ。

以上の繰り返しにより無限マナが成立します。また既に場にいるクリーチャーのETB能力も無限に誘発します。更にクリーチャー着地時に誘発する《龍の大嵐》等のカードも無限に誘発します。
ループを止めたい場合はコピーと本体のETB能力を逆に処理すればOKなので❝止められない無限ループ❞に陥り引き分けになることもありません。ただし、途中で《世界喰らいのドラゴン》本体に除去を撃たれると自分のパーマネント全てが追放されたまま帰ってこないので敗北一直線になります。

同様に1枚コンボとなるカードがもう1枚。《変わり身の狂戦士》です。

多相+覇権のサイクル

手順は以下の通り。

①:ミーリムがいる状態で《変わり身の狂戦士》を場に出す。
②:ミーリムと《変わり身の狂戦士》の能力誘発。狂戦士→ミーリムの順にスタックに積む。
③:ミーリムの能力解決により《変わり身の狂戦士》のコピーが場に出る。
④:《変わり身の狂戦士》(コピー)のETB能力誘発。スタック上で解決前の《変わり身の狂戦士》(本体)のETB能力に重ねる。
⑤:《変わり身の狂戦士》(コピー)のETB能力解決。解決で《変わり身の狂戦士》(本体)を追放。
⑥:《変わり身の狂戦士》(本体)のETB能力を解決。《変わり身の狂戦士》(コピー)を追放する。
⑦:《変わり身の狂戦士》(コピー)の場を離れた際の能力で《変わり身の狂戦士》(本体)が場に戻る。
⑧:②に戻る。以降無限ループ。

こちらは単体では無限マナにならないものの、クリーチャー着地時に誘発する能力は無限に使用することができるので《アストラルの狩人、ガナクス》がいる状態なら無限マナ、《龍の大嵐》《峰の恐怖》がいれば無限ダメージが成立。
今回採用してはいませんが、同じく多相+覇権持ちで青の《亀の甲の変わり身》、緑の《変わり身のタイタン》でも同じループが成立するのでコンボに更に特化する場合は採用してもいいでしょう。

もう一つ、無限ループにはならないもののほぼ勝ちにつながるコンボも搭載されています。キーカードは《アストラル・ドラゴン》。

これもバルダーズゲート産なんですねぇ

手順は以下の通り。

①:ミーリムと《龍の大嵐》が場にある状態で《アストラル・ドラゴン》を場に出す。
②:ミーリム、《龍の大嵐》、《アストラル・ドラゴン》が誘発。《龍の大嵐》→《アストラル・ドラゴン》→ミーリムの順にスタックに積む。
③:ミーリムの能力解決。《アストラル・ドラゴン》のコピーを出す。《龍の大嵐》の能力が誘発するが、重ねて《アストラル・ドラゴン》(コピー)のETB能力をスタックに積む。
④:《アストラル・ドラゴン》(コピー)のETB能力解決。《龍の大嵐》を対象としコピーのドラゴン・トークン(コピーA、B)を2体生成。
⑤:ドラゴン・トークン2体着地で《龍の大嵐》(本体)が2回誘発、《龍の大嵐》(コピーA、B)がそれぞれ2回誘発。場のドラゴンは5体なので対象に5点×6回ダメージ。
⑥:③で誘発していた《龍の大嵐》を解決し対象に6ダメージ。
⑦:②で誘発していた《アストラル・ドラゴン》(本体)のETB能力を解決。《龍の大嵐》を対象とし、コピーのドラゴン・トークン(コピーC、D)を2体生成。
⑧:ドラゴン・トークン2体着地で《龍の大嵐》(本体)が2回誘発。《龍の大嵐》(コピーA、B、C、D)がそれぞれ2回誘発。場のドラゴンは7体なので対象に7点×10回ダメージ。
⑨:②で誘発していた《龍の大嵐》(本体)を解決。対象に7ダメージ。

複雑ですが、これで合計113ダメージを叩き出すことができます。終盤でライフが減っている状況ならそのまま勝ちに繋がりますし、削り切れなくても《龍の大嵐》で速攻になったドラゴンが6体いるため戦闘で残ったライフも吹き飛ばすことができるでしょう。

4.プレイング指針

<序盤>
マナを伸ばす《不屈の自然》等のカードやマナファクト、宝物を生成する《芸術の奨励者》等でミーリムを早期に出す準備をします。また《精霊の絆》等のドローソースになるカードを置ければその後の展開が楽になります。

<中盤>
ミーリム着地をねらいつつ、並行して《アストラルの狩人、ガナクス》や《ドラゴンの女王、ラスリス》といったドラゴン着地により恩恵があるカードも展開していきましょう。

<終盤>
ミーリムでドラゴンのトークンを大量生成して盤面にプレッシャーをかけつつ、上記のコンボを狙い勝ちに繋げましょう。

5.このデッキの長所・短所

<長所>コンボ狙いでも殴っても強い。
基本はコンボで勝ち切ることを狙いとしていますが、ただでさえデカい上に飛んでいるドラゴンがトークン生成能力により倍の数出てくるので、そのまま殴り勝つことも容易。コンボ一辺倒ではなく戦闘で相手のライフを削る選択肢を取ることができるのは結構な強み。

<短所>ミーリム自体のヘイトが高過ぎる。
明らかにコンボっぽい能力に加え、護法を持つため最優先で処理されやすいのが難点。序盤から1対3でのゲームになりやすく、またデッキ内には基本的に重いカードが多いため、3人からの攻撃を捌ききるのが難しい場合も多々あります。

6.最後に

今回はここまでとなりますが、いかがだったでしょうか。
ドラゴンはパワー重視なイメージですが、ミーリムは物量に加えてコンボ要素も兼ね備えているので対戦相手3人のライフを削り切ることも結構できるかと思います。ただ短所で述べた通りヘイトがバカみたいに高いので、使う場合は注意ですね。

前回から『イクサラン:失われし洞窟』のカードを統率者にしてデッキを組むんだと言っていましたが、結局もう来週は次弾の『カルロフ邸殺人事件』発売日になってしまうんですよね。そちらは既に組みたいデッキが一つ浮かんでいますので、早々に記事をまとめてご紹介できるかと思います。イクサランはそのうち…何か浮かんだらご紹介します。

では今回はこれまで。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。

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