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「なんでお店からお代を取らないの?」と、「なんでご馳走する側が10%多く払うの?」〜その2

再びごちめしスタッフ・今井了介です。
沢山の店舗さまにご登録いただき、徐々に使い方も浸透してきたのか、「ごちる/ごちられる」が増えてきました!

そんな中でよくあるご質問にお答えしたく、前回からお届けしているごちめしnote。
前回に引き続き今回は、②「なんでご馳走する側が10%多く払うの?」...についてお話ししてみたいと思います。


お答えします:②「なんでご馳走する側が10%多く払うの?」

元々はイタリアの「サスペンデッド(保留)コーヒー」から由来するこのごちめしシステム。

そもそもサスペンデッド(保留)コーヒーというのは....、

「保留コーヒー」とはイタリアの伝統的な助け合いの精神に基づく運動で、温かい飲み物や食べ物を必要としている誰かのために事前に料金を支払うシステムだ。フェイスブックなどのSNSを通じてまたたく間に広まり、多くの人を感動させたこの運動が「保留麺」として台湾でも始まった。
出典 イタリア発祥の善意システム「保留コーヒー」 


イタリアのナポリでは、カフェに入ったとき「il caffè sospeso」とコーヒーをオーダーしたら、1杯を飲み、そして2杯分の料金を支払います。1杯で2杯分の料金、なぜでしょうか?

ナポリには「il caffè sospeso」という伝統的な習慣があります。それは「保留コーヒー(Suspended coffee)」と呼ばれ世界中で広がりをみせています。

さて、自分以外のその1杯分のコーヒー代...それは見知らぬ誰かが飲むコーヒーになります。ナポリはもともとあまり裕福な街ではなく、貧しい人も多く暮らしていました。例えば、コーヒーが飲みたいけれど手持ちのお金がない人がカフェに来たときに「保留コーヒーはありますか?」と聞いて、もしあればコーヒーを無料で飲むことができるのです。
出典 Think Daily

コーヒー先進国では、コーヒーを介して人間関係が築かれていて、例えば、イタリアのナポリでは日本語で「保留コーヒー」を意味する「il caffe sospeso」と呼ばれる伝統的な習慣があり、人々はカフェで一杯のコーヒーを飲み、2杯分の料金を支払って店を後にします。
そして、余分に購入した一杯のコーヒーは見知らぬ誰かが飲むそうで、その背景には、ナポリは貧しい人が多く暮らしており、コーヒーを飲みたいけれど手持ちのお金がない人がカフェに来たときにコーヒーが飲めるようにと、懐に余裕がある時に見知らぬ人にコーヒーをおごるという住民の助け合いの精神があるのです。

コーヒーが愛されている国ではこういったコーヒーでつながった人間関係が当たり前に存在しますが、ブリティッシュコロンビア大学の心理学者、エリザベス・ダン氏が630人を対象に行った実験によると、お金を自分に使うよりも他者に使う方が幸福度が20%も向上したという結果が出ていることから、コーヒーを他者に贈るような日常が、イタリア人の幸福度を上げていることは間違いなさそうです。
出典 wakuwaku RENOvation Magazine


ある日私と友人は、小さなコーヒーハウスに入り、それぞれコーヒーを注文した。
テーブルにつこうとすると、二人の客がカウンターに向かい
「コーヒー五つ。三つは”保留”で」
と言ってコーヒー五杯分の支払いを済ませていた。
出典 Rettyグルメニュース


...で、「なぜ10%も料金を上乗せしてまで人にお食事を贈りたいのか?」....ですが、シンプルに、お世話になった友人や仲間にご馳走することは、とても心地がいいものだからです。贈る歓び、とでも言いましょうか。上記の出典の通り、ブリティッシュコロンビア大学の実験からも『お金を自分に使うよりも他者に使う方が幸福度が20%も向上した』とあり、やはり贈る歓び、というのは実際にあると考えます。

それでもまだピンと来ず「んんん〜???」って思った方もいらっしゃると思いますが、そんな皆さんも、お世話になった方々にお中元やお歳暮を贈る機会ってありますよね?

...で、思い返してみてください。5,000円の品物にのしをかけて送って...、のし代+送料、お支払いしていますよね?時節のご挨拶や感謝のお手紙を出す時に、切手代払いますよね?のしや送料、切手代を払いたくない!...とはならないですよね?

今まで私達はそうして何かのサービスを享受する際には、必ずなにがしかの手数料を払っています。

これが例えば、5,000円の品をお中元で贈る際に、のし+送料が2,000円オーバーとかだったら気持ちが さーっ...と引くのもわかります。お手紙出す際の切手代が1,000円だったら、それもちょっと心が折れますよね。

でもそれが10%だったら、のし代・送料・切手代のように、感謝の気持ちを伝えたいと思っている自分が払おう、となるんじゃないか・・・と。

なぜか、飲食店のサービスのほとんどが「店舗から料金を取る」というビジネスモデルで、ついそれが当然のようになっている気がします。しかし、それって本当にそうなのでしょうか?...莫大な手数料にお店がとても困窮している状況もあるのではないか、と。                        

感謝や応援の気持ちを伝える時の代金、果たして店舗から取るのが当然で良いのでしょうか?

…そんなバランス感の中で生み出されたのが、ごちめしの「ご馳走する側が10%」というものです。

これは多々あるクラウドファンディングなども20%程度の運営費をかけていますし、非常に良心的な数字と自負しております。そういった「丁度よい」を真剣に考えた結果、お店の皆様は、手数料を取られずに、その代わり気持ちよくご自慢のお料理を、出来る限りのおもてなしと共にお客様にご提供いただきたいのです。

私がずっと携わってきた音楽でいうところの「印税」にも似た感覚かもしれません。1再生・カラオケの1回の歌唱・1ダウンロード、、一つ一つの使用料はびっくりするほど安く、薄利の極みです。しかしながら「人々に圧倒的な喜びや感動を与えた曲」を生み出し、沢山の方々を幸せに出来た曲はどうでしょう?そういった曲は、一人の人間や事業体が社会で生きていけるくらいの売り上げを生み出します。

私たちごちめしは、薄利であってもそれ故に圧倒的に沢山の飲食店や利用者の皆様にメリットが生じることで、サービスや思想の浸透スピードが早まるのでは、と思っています。

また、弊社サービスのテストマーケティング期間(2019年6月〜10月)調べにおいては、なんとご馳走された人の57%が、次は「自分がごちる」という行動を取っています。

もちろん、100人中100人がみんな同じ価値観なんてあり得ないですので、それでも「?」な方がいらっしゃることも尤もと思っています。

でも、間違いなく時代は新しい心の共有の在り方、へと進んで行っています。

大岡越前のお話に「三方一両損」というものがあります。お店の皆様・ごちる方々・我々ごちめし の三者が、少しずつ努力してその結果、最高な満足度を得る!...が新しい社会の理(ことわり)となると信じて、私たちはこれからも飲食店の皆様と共に歩んで行きたいと思います!

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