恵比寿さま大黒さま売り口上

「口上」っていうのがありまして、古くは「蝦蟇の油売り」や「バナナのたたき売り」などの売り口上が有名です。寅さんの口上なんかも威勢がよくて、言葉尻も気持ちがいいもんですよね。
で、オリジナル手ぬぐいの売り口上作ってみました。


【手ぬぐい恵比寿さま大黒さま売り口上】

リズム良く音読すればストレス発散できます(当社比)笑
.
さぁ~さぁ~お立ち合い!
寄ってらっしゃい!見てらっしゃい!

焦りがちの師走、歳末.
ひと息入れるのも乙なもん.
御用とお忙ぎでなかったら、
ゆるりと読んでもらいましょ.
.
ここにご紹介のこの手ぬぐい.
おめでたい恵比寿さま、大黒さまが並んでます.
開運招福、家内安全、心身健康、大願成就、疫病退散!
というたいへんお愛でたい柄とのこと.
.
さあさ、その訳、
もうひとときのお時間頂戴し、
下記の小噺をご一読.


.
ニコニコ福々の恵比寿さま、大黒さま.
なにやら文字の描かれている「木」
暗号のようなその文字には.
デザインの源となりました曰わくの小咄.
 『金のなる木』.
徳川家康公のお話です.
.
あるとき
家康公が近臣に話しました.
『世の中には「金の成る木」があるそうだが
誰か知っておるか?』
続けて
「知らぬなら余がこれを教えよう」といって言葉を
書きました.

達筆な筆運びで、
「よろずほどよ木」
「しょうじ木」
「じひぶか木」
と半紙に三つ言葉で木の幹をスッと書かれました.

おおお!と近臣一同.

そばに控えていたその当時一流の風流人細川幽斎、
幹の左右に四本ずつの枝をかき加えました.

右の枝には、 「あさお木」 「いさぎよ木」 「しんぼうつよ木」 「ゆだんな木」
左の枝には 「かせ木」 「ついえな木」 「養生よ木」 「かないむつまじ木」
と合計8本の枝を書き加えました.
.
一同、おおおおお!ということで・・・ この『木』を守れば富貴を得られ、
繁盛するであろうということです.
.
家康公の『金のなる木』の逸話です.
.
わかっちゃいるけど、
全部守り続けることはなかなかできないのが人の世.
そして、畏れ多くも
この木(この機)に『まえむ木』を足しちゃいました.
.
デザインは鴨川志野さん.
合計12本の『き』を心に想い、
日々の生活に.人生のお供に.
.
絵のモチーフは江戸の浮世絵.
庶民たちが札に入れたり、飾ったり、教訓としたそうで.
昔も今も変わらない.
.
笑門来福!一家に一枚.
『恵比寿さま大黒さま』ご愛用いただければ幸いです.

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?