マーケットイン_マーケットアウト

マーケットインかプロダクトアウトか。正しいのは?

ここ近年、マーケットインの考え方ではないので、ユーザーにあったプロダクトやサービスが作られていない、と言う意見をよく耳にします。
さて、そもそもマーケットインとプロダクトアウトはどう違うのでしょうか。それをちゃんと理解してか議論しなければ、議論がかみ合いませんよね。

・プロダクトアウト
企業が商品開発・生産・販売活動を行う上で、企業側の都合(論理や思想、感性・思い入れ、技術など)を優先するやり方。“作ってから売り方を考える方法”
(出典:情報マネジメント用語辞典:プロダクトアウト - ITmedia エンタープライズ)

・マーケットインとは
企業が商品開発・生産・販売活動を行ううえで、顧客や購買者の要望・要求・ニーズを理解して、ユーザーが求めているものを求めている数量だけ提供していこうという経営姿勢のこと。“売れるものだけを作って提供する方法”といえる。
(出典:情報マネジメント用語辞典:マーケットイン- ITmedia エンタープライズ)

高度成長期の70年代から80年代は、製品を作れば売れる時代であったため、企業が作りたい製品を世に出して、それにユーザーが付いてくるというマーケットが形成されていたため、プロダクトアウト型の製品開発を行っていたのだと思います。
そして90年以降は、供給過多になり、企業が作りたいものを作ったところで、すでに類似品を持っていたり、本当に必要でない限り買わなくなったので、マーケットが欲しいものを作らないと売れなくなったため、プロダクトアウトがダメで、マーケットインが正しいという認識が広まったんだと思われます。

しかし、時代が流れ、一律にプロダクトアウトがダメで、マーケットインが良いとは言えない時代になりました。


新規市場や、新たな市場を形成するイノベーションを起こすプロダクト場合は、そもそもユーザーのニーズが顕在化されていないため、プロダクトアウト型の製品開発になると思われます。

Iphoneとか出だしはそうでした。スティーブ・ジョブズ氏も、「消費者に、何が欲しいかを聞いてそれを与えるだけではいけない」・・・・

逆に成熟した市場では、すでに類似品や欲求がある程度満たされているため、顕在化したユーザーのニーズを素早く捉え、マーケットイン的な発想で、製品を作っていく傾向にあります。

市場自体が、複雑かつ細分化されているため、実際は二元論ではダメな感じです。

ターゲットを明確にして、その市場の成熟度や、ターゲットの認知よにってどちらが最適なのかを考えることが必要です。
ユーザーのウォンツを掴んでいるか、ニーズをつかんでいるかを考えながら、プロダクトアウト的な発想でいくのか、マーケットイン的な発想でいくのか、その都度全体の整合性と合わせて考えていく必要があります。

少なくとも、マーケットインが正しいといった、オールドタイプな二元論で語るのは、無意味なことですね。


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