面接で自分の話が否定されたら?/予想外の展開に流されたら?

否定される時


「否定された」という状況で思いつくパターンはいくつかあるが、並の人だと大抵言われた時点でその話題に関しては詰んでいる事が多い。

例えば自己PRで「常に1番を目指すマインド」をアピールした時に、「でも君って○○大学だけど、勉強では1番を目指してそれだったの?」と言われるパターン(かなり失礼)

例えば志望動機を喋った時に「他の会社でもできるよね?」と言われるパターン(これは良くある)

例えばガクチカの施策を喋った時に「それって課題に対して決して有効では無いと思うんだけど」と言われるパターン(これも良くある)

キャリアプランを喋った場合に、「でも叶えられない可能性もあるよ?」とか。

話が上手い人なら、咄嗟の切り返しができるだろう。

しかし切り返しをしても、そもそも疑いを持たれてしまっている以上はその場凌ぎにしかならない可能性があるだろうし、パニックになって思考停止になる人も少なくないだろう。

そうなる前にあらかじめ返答パターンを決めておいた方が冷静に対応できる。


パターン①素直に謝る


どうせ言い訳をするくらいなら素直に矛盾について謝るというのも手だ。もちろん何でもかんでも謝ればいいというものではない。ここぞというタイミングで、しかも反論の余地がない場合に謝るのだ。

例えば「1位を目指すマインド」について、大学を根拠に否定された場合にはどのように言い訳をしようが効果は薄い。面接は面接官を論破する場ではなく、コミュニケーションを取る場だ。時には謝って感情に訴えかけた方が効果的な場合もあるだろう。

ただし人格面について批判された場合には、負けん気を試されている場合がある。そのような企業に入社する意味はあまり感じないが、それでも入りたいという人もいるだろう。人格については一度謝ってから再反撃...というか今一度自分の思いを伝えるのが効果的だと思われる。


パターン②前提の後出し


おそらくこちらを使う場合が圧倒的に多いだろう。後出しというのは、つまり今まで出していない情報を使って説得を試みるという事だ。

特に施策や志望動機については、面接官が話を十分に聞き取れていなかったという場合を除いては、今ある情報を踏まえて、それでもツッコミどころがあるという事だ。

それならば、あまり褒められた事ではないが前提を付け足のが手だ。

例えば、「塾のバイトで、生徒の成績向上のために、講師同士で教え方の練習をして、それを元にマニュアルを作った」と話した時に、「でもマニュアルを作った事と成績向上に直接的な相関性は無くない?てかそもそも最初に教え方指導くらいあるでしょ」と突っ込まれたとしよう。

ここで新たな前提の情報として「実は元からこの塾は個人指導/集団指導の塾でして、私が入ってから新しい指導形態も始めた事で過渡期にあったんです。」と言えば、一応の反論を試みることはできるだろう。言い訳がましくなるが、ここでマニュアル自体についての有益性を語るよりもかえって受け入れられやすい場合がある。(そもそもマニュアルについて疑問視されてるので、余計に再反論される可能性もある)

志望動機についても同様だ。生命保険の場合を考える。

「それって他社でも出来るよね?」と言われたら、「確かに○○という観点では他社でも出来るかもしれません。ただ、うちの家は貴社の保険に入っていて、それも貴社に勤める保険外交員の丁寧なお話を聞いて〜」

こうやって、否定しづらい新たな前提を出す事が出来る。連続して否定してくる人も中にはいるかもしれない。そうした場合にはパターン①に戻って謝る戦略を使おう。


予想外の展開


予想外の展開で考えられるパターンをあげる。

まずは「もしあなたが起業するとしたら何をする?」「この場で営業のロールプレイングをやってみて」など、新たなお題を出された時だ。最初からワンキャリアも見たりTwitterやオープンチャットで情報収集しておけば済む話だが、実際に質問が来たら、「たられば」は手遅れだ。(後は滑らない話を求められる事も稀にあるが、面接を大喜利か何かと勘違いしているのだろうか)

次に、自分に関する予想外の質問だ。例えばガクチカと自己PR、挫折経験を聞かれて無事に答えてほっとしたのも束の間。今度は「○○に関する経験はある?」とさらに自分がこれまでしてきた事を聞かれた場合。こうなる前にエピソードを多く準備しておくに越した事はない。


考える時間を稼ぐ


予想外の質問だろうが、答える必要はある。ただ、最初の回答がその後の方向性を決める大切な局面だ。

思いついたものをすぐに言ってもいいが、「少し考える時間をください」でも、「予想外の質問でした」でも、何でも良いのでとりあえず時間を稼いで、きちんと方向性を考えてから話す事をおすすめする。

また、話す時は結論ファーストで端的に答えるべきだろう。これも、相手に分かりやすく伝えるという目的以外にも、話す内容を短くして微調整をしやすくするためだ。

途中でもっとマシなアイデアを思いついたら、早い段階であれば仕切り直しをしても良い。


おわりに


結局の所、こういった質問に咄嗟に反応できるようになる為には場慣れしかない。

あくまでも、上記に挙げたものは対処療法的なものなので、自分でこう返せば良いと自信を持てる方法が確立されているならそれで良い。

ただ、ありとあらゆる状況において、予想外の事態は常に起こりうる。

「これを言ったら絶対に否定されない」「これを言ったら絶対こういう風に誘導できる」などのテクニックは存在しない。

何が起きてもおかしくないという可能性を念頭に入れて、パニックにならないように冷静に対応しよう。

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