見出し画像

昇降デスクに大型バッテリー搭載したら、デスクすっきりが新たなステージに突入した。

こんにちは。
デスクをすっきりさせることをライフワークとして生きて参りましたが、そのデスクすっきりが新たなステージに突入してしまった。と思える出来事があったので共有させてください。

まずはこの写真を見て、何かお気づきでしょうか。

そうです。デスクからケーブルが一本たりとも床に出ていないのです。デスクトップPCでしかも昇降デスクなのに。とても不思議な光景。

1. ことの始まり

最近3DCGのアプリケーション"Blender"を仕事で使うようになり、日々勉強しながら楽しく活用してます。

空間にデスクを配置した時の様子がとても簡単にシミュレーションでき、様々なバリエーションをごく短時間で試すことが出来ます。デスクの配置替えなんて秒です。

そんな時にふと頭をよぎる
「現実世界のデスクの移動って何でこんな面倒くさいんだ…」

とにかくデスクは重い。脚にキャスターを付ければ移動は楽ですが、昇降デスクだとそもそもケーブルが最低でも1本は壁のコンセントに繋がっている必要があり移動範囲が限られてしまう。

「ハッ… デスクにバッテリー積めばいいんじゃ…」


2. すぐさまバッテリーを調達

自分がデスクで使っているディスプレイとMac miniの一日あたりの消費電力、あと昇降デスクを何度か使ったくらいの電力を計算すると、AnkerのPowerHouse II 800くらいのキャパシティがあれば余裕で足りそう。

しかし、7万4800円とそこそこ良いお値段なので少し迷いが生じる。

「もしかしてすごく無駄なことをしてるんじゃ…」
「デスクが移動して本当に嬉しいのか…」

だけれども、既に自分の気持ちはデスクがスタンドアロンになった時に、それがどんな体験なのか知りたい。その事に取り憑かれてしまい「これはプロトタイピングである」と言い聞かせ、結局ポチる。

3. バッテリー届く

翌朝にはバッテリーが届きました。配達の方に手渡されて予想以上の重量に「ウフッ」と変な声出ました。

実際デスクに置いても、やたらデカい。寸法は確認したはずでしたが想像が足りてませんでした。Blenderで試しとけよ。

とりあえず早速試しました。元々デスクからは1本しか電源ケーブルが出ておらず、全てその電源でデスク上の機材を賄っていたので、バッテリーにそれを繋ぎ変えるだけです。

おお… PCもディスプレイも、更に昇降デスクもちゃんと動く。私のデスクがオフグリッドになった瞬間でした。

しかし驚くべきは次の瞬間にやってきました。

4. 縦横無尽に動くデスク

先にバッテリーを試してしまったんですが、そういえばキャスターを買っていたのを忘れていたので、片脚ずつ浮かせて取り付ける。

次の瞬間に、雷に打たれたような衝撃が私の身体を駆け巡る。

「デ、デスクが簡単に動く…!」
しかもディスプレイからPCから全ての機材が稼働したままで。

そりゃ、キャスターが付いてるんですから動くのは当たり前なんですが『デスクは部屋に固定されたもの』という固定観念に支配されていた自分にとってパラダイムシフトとも言える瞬間でした。

部屋のどの位置にも縦横無尽に移動できてしまう。何なら昇降デスクなので、それこそ3DCGアプリのようにXYZ方向全てに移動できてしまう。

そこからは、一日中ひたすら部屋の中をデスクを移動させ、いつもと違う景色を楽しみながら仕事をしてました。

電源なしで昇降もOK
ここ10年で初めて壁に向かってデスクを配置。新鮮
リビングでも、いつものデスクで作業可能
昇降デスクなら60cmまで下げられるのでソファで深く腰掛けてもOK
夜、壁に向かってるだけで何かいつもと気分が違う

デスクが電気的にスタンドアロンになり、キャスターによって自由に部屋を移動することが出来る。そこから得られる体験は、想像以上のものでした。

5. 思わぬメリット① Anker PowerHouse

もうひとつ、実際に試してみて思わぬ発見がありました。それはAnker PowerHouseがUPS(無停電電源装置)になることです。

PowerHouseを電源に繋いでおけば、充電しながらデスクに電力供給できますし、もし停電になった際は電力を持続的に供給してくれるため、デスクトップPCがシャットダウンするのを避けることが出来ます。これはデスクトップPCユーザーからすると嬉しい発見。

また災害時の非常用電源にもなり、幾つもの用途を兼ねてしまう。


6. 思わぬメリット② 消費電力量が可視化される

もう一つ発見だったのが、その瞬間の消費電力と、バッテリーの残量によって一日どれくらい作業に電力を消費したのか知ることが出来る点です。

一日の終わりに「今日はこれくらい消費したのか」と示されるのは、なかなか新鮮な体験でした。

可視化されることで新たに知る自分の振る舞い。これから毎日使っていくなかでどういう意識の変化があるか楽しみです。


7. バッテリーマウントを作り始める

このデスク形態がかなり気に入ってしまったため、本格的に導入を進めることにしました。

早速バッテリー用マウントの設計をはじめています。デカい。ここまで出来上がったら完成形です。


8. 充電ケーブルの処理

ケーブルすっきりはおろか、ケーブルが無くなってしまったデスク。

ですが、当然PowerHouseの充電のときは電源ケーブルが必要になります。少しでもすっきり見せたいため、マウントが出来上がるまでの暫定措置として、こんな風にしています。

充電中のPowerHouse
キャビネット上の天板の隙間から電源ケーブルを繋ぐ
PowerHouseの電源ケーブル
充電してない時は隙間にケーブルを隠す


9. 最後に:プロトタイピングすることの重要性

今回は着想から3日ほどで、実際に想像したアイディアを具体化して、体験する段階まで辿り着くことが出来ました。

実行するまでは「本当に意味あるのかこれ…」と半信半疑でもありましたが、思ってもみなかった発見に溢れていたプロトタイピングでした。

私は今、プロダクトのメーカーを営んでおり、プロトタイピングの重要性をデジタルのプロダクトを作っていた時よりも強く感じています。

身体を伴う体験、視覚・触覚を通しての実世界のプロトタイプは、想像しているよりも遥かに多くのフィードバックを作り手に与えてくれます。

「これ役に立つの?」そう思っても、アイディアが閃いたら先ずはやってみる。これからも様々なプロトタイピングを通じてプロダクトを進化させていきたい。改めて強くそう思う体験でした。

DJターンテーブルのプロトタイピング


もし参考になりましたら、「スキ」ボタンをよろしくお願いします。              👇