二番目の悪者
二番目の悪者(林木林著 庄野ナホコ絵/小さな書房)という絵本を読んだ。
去年の秋ごろ、
「小さな出版社のつくり方」(永江朗著/猿江商會)という本にハマり、
以来、本に登場する小さな出版社さんが世に送り出す本をコツコツ読んでいる。
出版社がひとり(あるいはごく少人数)でも成立することにまず驚いた。
ひとつひとつの会社が個性的で、はじめた動機も会社の規模も今後の展開プランも本の作り方もジャンルもそれぞれ違う。どれもすごく魅力的で、いいな、素晴らしいなと思った。活字からまっすぐなひたむきさ、澄んだ美しさ、やさしさが感じられる。仕事は本来こうあるべきなんだろうなと思った。もちろん、今まで読んだ本は本当におもしろかった。
「二番目の悪者」もそんな流れで出会って読んだ。ひさしぶりに読む絵本だったが引き込まれた。登場人物は動物のみ、平易な言葉でするする読めるが内容は非常にドキッとする寓話。SNSやらネットニュースやらを日々目にして話題にするとき、何の気なしに自分も「悪者」になっているのかもしれない。そう自戒せずにはいられなかった。