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【要約】ジェンダーの発達科学

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『ジェンダーの発達科学』という本の要約をまとめました。
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#女性の生き方

【要約】性差・性別役割(著:青野篤子)

本文は、『ジェンダーの発達科学』より、第2章。 性差とはセックスとジェンダー  セックス…生まれつきの生物学的な差、男性でも女性でもない多様な性が存在している  ジェンダー…生後に作られる社会文化的な性差 ジェンダーステレオタイプ ジェンダーステレオタイプは多くの国で類似していることが明らかになっている。即ち、  男性…「能力」「行動力」「有能さ」、独立的、客観的、行動的、競争的、等  女性…「美と従順」「温かさ・表出性」、やさしさ、他者の気持ちに敏感、信仰に厚い、等 た

【要約】ジェンダーと経済格差(著:筒井淳也)

本文は『ジェンダーの発達科学』の第18章より。 社会に埋め込まれたジェンダー問題 ジェンダー研究はその系譜的に、「経験の言語化」により紡ぎ出される研究であり、日常経験と学問知が相互に影響し合うものであると言える。ジェンダーの問題化と社会とが関係を持ってきたということは、同時に、ジェンダーの問題化は時代や地域ごとに異なっていたということでもある。  社会経済の構造は資本主義の発展、すなわち雇用労働の変化とともに変化したが、同様に家族の形態も、父親という経営者を頂点とする自営業

【要約】家族の中のジェンダー(著:土肥伊都子)

本文は、ジェンダーの発達科学の第6章より。最近、2022年5月に出版された本です。 はじめに家族の中のジェンダーと性別役割分業ジェンダーの中核となる性別役割分業 日本の性別役割分業は従来、「男性=仕事、女性=家庭」であったが、近年の「男性=仕事、女性=仕事と家庭」と女性のみ二重負担を引き受ける傾向を「新・性別役割分業」という。こういった現象が伝統的な家父長的価値観の裏付けを持つことで、ジェンダーの不平等感を生み出している。 家族における性別役割分業の心理的影響  しか

【要約】学校教育とジェンダー(著:鶴田敦子)

本文は、『ジェンダーの発達科学』より、第9章。 はじめに 世界経済フォーラムによる日本のジェンダーギャップ指数は156か国中120位であり、経済・政治・教育・医療の4分野において、教育と医療はほぼ平等に近いが経済と政治が著しく不平等である。学校における教育内容が経済・政治へのジェンダー平等へと影響を与えていないのではないだろうか。 (この序文は名文だと感じたので、是非みなさん手に取って本文を読んでいただきたいです!僭越ながら要約させていただきました。) ジェンダー平等を避