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「完成させる」恐怖

こんにちは!GOです!
今回は、「完成させる恐怖」というテーマのお話です。

この記事の意図は「何かを完成させる事への恐怖」の実態を明らかにすることで、その恐怖を払拭し、
精神的に楽な状態で「完成」を実現できる考え方を共有することです。

「完成させる方法」は
"脳筋タイプ"と、
"理力タイプ"
の2パターンを紹介しています。

まずは、「完成させる恐怖」を紐解いていくところからお話させていただきます。


みなさんの周りで、また自分自身で、

・アカウントの紹介欄に"作曲家"と書いているのに、オリジナルの楽曲等が載っていない人

・「○○準備中です!」と言っているのに、明確な期間などを定めずにずっと「準備」をしている人

・制作物の「過程」ばかりを発信していて、「完成品」の発信が無い人

・「練習」ばかりしていて「本番」をやらない人


など、当てはまる方が居るのでは無いでしょうか?
これらは皆、「完成させる事への恐怖」を感じており、安心感のある段階に現実逃避している状態です。

コレは特に頭の回転が早い人、行動する前に頭でたくさん思考する癖のある人などが陥ってしまいがち、と感じています。
(筆者もバチバチに当てはまっていて書いててちょっとしんどいです)

では、完成の"何が"怖いのか。

それはズバリ「他人からの低い評価」です。

自分の制作物の完成品の完成度と、
自分自身の感性や人格を同一視して認識している時、

「他人から作品に対して低い評価をされた時」は
「自分自身の否定」
と同義になってしまいます。

この認識のまま制作物を完成させようとすると、

作品を完成させ、発信する
→高い評価や低い評価をされる

→低い評価は自分への否定に繋がるのでつらい

→低い評価をされないくらい、完成度を上げてから発信をすれば良い

→自分が100%自信を持って「完成度が高い」と言いきれるレベルまで頑張る

→自分で自分の作品の評価をするかたちとなるので、当然"完成度の低い要素"が見つかり続ける

→その"完成度の低い要素"を無くすために、練習をしたり、ツールを見直したりする

→その練習やツールの見直し等は膨大な時間や費用などがかかるので、「完成」は遠く崇高なものとなる

→それでも、「何も発信していていない自分」は言動の矛盾が生じるので、「仮」や「試し」や「手抜きですが」等の前提条件を付け、"まだしっかりと評価はしないで欲しいが、作っているという事実は認めて欲しい"という体で発信をする。

→周りからの「完成品としての評価」は存在しないので、再び自分で自分の作品を評価するのみとなり、"完成度の低い部分"が次々と気になってくる。

→以降ループ


という思考に支配されます。
一度このループに入ってしまうと、

「自分で納得出来ていない作品を世に放つ」

行為がとんでもなく恐ろしいものとなり、それと同時に、

「もし、自分が100%納得出来た作品を発表した時に 低い評価 をされてしまったら、自分の存在が世に受け入れられないという"つらい現実"を突きつけられ、心が折れてしまうかもしれない」

のような、"最悪のシナリオ"までもが想像出来てしまいます。

そして、

・「制作物を完成させる」ことは「いつかは到達する遠い遠い存在」とし、そこに行き着くための「手段」についてもっと追い求める。

・完成させるためのこんなに厳しい道のりを歩んでいるのだから、"頑張っている今の自分"は既に"高い評価"に値するだろう。と、「努力や苦労の重さ」自体に評価のポイントを変更し、正当化する。

といった認識にすることで、自分を守っていく方へとシフトしてしまい、いつまで経っても「完成品を発信」することは出来ません。

しかし、コレでは最初に目指した「完成をさせている人」と「自分」との乖離がどんどん激しくなり、矛盾も伴って激しくなります。
結果、認識が歪んだり、「諦める/辞める」という選択肢が浮かんだりしてしまいます。

では、こうならない為にはどうしたら良いのか?

それは、

「自分が思っているほど、周りの人間は全っっっっ然誰もそこまで見ていないし、そもそも気にしてない」


という感覚を認識することです。

コレは前述した「完成への恐怖」となっている原因の「他人からの評価」は「そもそも極々稀である」
と言っているのと同じです。

僕がいくつか制作物の「完成品」を(勇気を出して)発信しはじめた時の衝撃が、まさにこの「思ってる程誰も見てない」という感覚でした。

コレは決して「悲しい現実」ではないです。

自分がものを見る時、買う時なんかを想像して貰えるとイメージが分かりやすいかと思います。

自分が生活の中でものを見たり、買ったりしているその「もの」自体、そのほとんど全てが誰かの手によって「完成」されたものです。

しかし、普段そんなに全てのものに対して、制作/製造の実際の工程やコスト、制作の理念/目的、制作者の経歴や人格、割かれた労力などを把握し、他の同類の完成品などと要素全てを比較して、「評価」しているものなんてほとんど無いんじゃないでしょうか?

(たとえ、そこまでしているものがあっても、それはもう既に相当そのものや制作陣等のファンなので、その評価自体が趣味嗜好に依存しているんじゃないかと思います。)

実際、ほとんどの場合は、

見る時
・そもそも、特に何も考えずに見てる
・好き/嫌い/どうでもいい のいずれかの感想を持つ
・「よく出来てるな〜」などと知的好奇心を持って見る

買う時
・みんなと同じのを
・たまたまあったから
・好きだから選んだ
・安かったので
・自分に合ってたから

というくらいのライトな感覚で「他人の完成品」を見ているのではないかと思います。

また、
"反応が無い/少ないのは、その発信者の知名度/注目度が低いからだろう"
と感じた方もいるかと思います。

知名度/注目度の高い人、いわゆる 有名人 が発信をすると、もちろん注目されているので前述の「極々稀な評価をする人」も相対的に増えます。

しかし、(社会的な規範を超えるなどの良識の範疇外での発信を除いては)そのほとんどが、ファンは肯定的/アンチは否定的 ですし、その評価自体も公平な立場からの評価 というよりは、受け取り手の機嫌や好みに左右された感想 が多いです。

そして、恐怖の原因となっていた「実際の評価」については、
"仕事として直接関係のある人物"から、
"その仕事の理念や目的に基づいた建設的な内容"
となるので、どちらにせよ発信者本人の人格や感性の否定とは全く筋の違うものとなり、気に病んだり恐怖を覚える部分は皆無に等しいです。


では、"誰も自分の作品を見てない"くらいの、知名度の低い駆け出しクリエイターは一体どうすれば良いのか?


戦い方は2通り。
「数打ちゃ当たる戦法」と
「しっかり評価してくれそうな人を振り向かせた状態で発信する」
です。

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「数打ちゃ当たる戦法」

有名人の例の「実際の評価」の部分について、
知名度の低い状態でも「極々稀に」確実に存在します。
そして、その数を増やす方法として、
単純に沢山の数の「完成」を発信することで 一般的な/業界的な 評価を増やし、作品のクオリティアップや規模の拡大を実現をしていくかたちです。脳筋タイプ。(塵も積もれば山となる)

この方法のメリットは、とにかく量を作ることになるので、「完成させ、発信する」という一連の流れに対して慣れていき、量が増えれば増えるほど それに対する精神的コストが下がり、最終的には呼吸をするように「完成品を発信」することが可能となる点です。

この方法のデメリットは、「反応が少ない状態で作品を完成させ続けるブレない平常心」が必要という点です。

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「しっかり評価してくれそうな人を振り向かせた状態で発信する」

これは、「作品の完成品」の発信で評価を狙うのではなく、声掛けや紹介等の別のコミュニケーション方法で接触を図り、「完成品を見て頂ける場」を作り出して、ピンポイントで発信をしていく方法。理力タイプ。

この方法のメリットは、太い関係の「仲間」が出来る点です。
「作品の完成品を知覚する」以外の側面でも繋がることができるので、より多くの情報交換やコミュニケーションが取れ、仲良くなったり、助け合いをしたり、win-winの関係を築くことが可能となります。
これは、1人で制作するよりも圧倒的に強い力で完成品が出来、より有効な発信が可能となります。

この方法のデメリットは、「制作を完成させること」とは別に、「有効なコミュニケーション力」も必要となります。
また、完成品一つ一つに対して的確かつ具体的な評価を頂ける場合が多いので、1発の重さがとても重いです。


どちらの方法も確実に制作者としてのパワーを底上げする方法だと、僕はギター製作を中心にとても感じています。



以上、「完成させる恐怖」について
でした!

ここまで読んでいただけた方は薄々察しているかと思いますが、
「作品などを完成させ、発信できる人」
は実はそれほど多くないです。

SNSの発達により、「めちゃ凄作品をバンバン発信してる人」を沢山目にする世の中となっていますが、そんな方はトップ中のトップなのかなと思います。

なのでむしろ、
「何かを完成させ、世の中に発信出来た」時点で、
その世界のトップの仲間入りしていると思います。

「まだ何も完成品なんか発信出来てないよ〜」という方は、気分が乗ったらまずは1つ。
ゴミ箱フォルダからボツ作品を取ってきて、
題名だけ付けて、
「完成しました!」と気楽に発信してみるのも面白いかなと思います。

あと、「作りかけ」は人には自慢しづらいけど、「完成品」は自慢しやすいので、軽率に完成させるのはオススメですよ!

ではでは〜

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