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双子の神秘を給食のおかわりジャンケンのリアクションで知る
楽しみでしかなかった給食の時間。
さらなる楽しみは好きなおかずやデザートのおかわり。
おかわりのルールは担任によってまちまち。
たとえばスープなどの寸胴に入ったおかずなら秒針が12時43分00秒を指したときにおかわりスタート、目当てのおかずが余っているのなら早く給食をたいらげ用意する。
個別のデザートなら、まずは班別にジャンケンをして勝った者たちが教卓の前に集まり決勝戦をするなど大いに盛り上がったものだ。
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ところで、同じ学年に女子の双子がいて、ひとりとは4年生、もうひとりとは5・6年のクラスが一緒だった。
一卵性のためよく似ていて、遠目からでは区別がつかないくらいだった。
4年生のとき、たしか冷凍ゼリーのようなデザートがひとつあまり、予選である班でのジャンケンで負けていたわたしは、決勝戦を見ていた。
そこでイモというあだ名の小柄なボウズ頭の男子と、その双子のひとりがジャンケンをしたところイモに負けてしまった。
すると、みんなの前だというのに悔し泣きしたのだ。
彼女のおかわりというか食に対する熱意をひしひしと感じた瞬間だった。
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その2年後、ババロアのようなデザートを争い、今度はもうひとりの双子が3人で決勝ジャンケンに挑むという似たようなシチュエーションに遭遇した。
結果は負け、わたしはデジャヴのような光景を目にするのだった。
6年生の女子が、自らの分のデザートは食べているのに悔しくて泣いている。
恥ずかしさを超越した食べ物への情熱に感動すら覚えたものだ。
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後日談として、23歳のときに2人と話す機会があった。
わたしは満を持して、この話題を振ってみたが、なぜそんなことを覚えているんだと、気持ち悪がられただけだった。
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