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1回目のフランス配偶者ビザ更新

2022年の5月末に入国。日本で新規申請してゲットしてきたビザの期限は1年。ビザが切れる3か月前には動き始めたほうがいいらしい、と語学講座のフランス人配偶者を持つアジア人友達に言われ、2月中旬くらいから準備しようかと考えていた。

そしたら同じく語学講座のウェールズ人のおじちゃんにビザ更新の面接予約、4か月前からできるよ、と言われた。ということで1月末から始動開始。(結局何か月前から予約していいのか不明。そもそも切れる期限申告する必要ないのでいつでもいい気がする)。

ちなみに「配偶者ビザ」って日本のビザ用語で言っているけど、フランス的にいうと「家族ビザ」。

まずは予約が至難の業

ビザ更新の申請は面接(rendez-vous/RDV/ランデブー。なんかカタカナにすると違う雰囲気を醸す)で行う。予約が必要。このRDVの予約、全然取れないと噂で多方面から聞いていた。

ある人は「月曜日になった瞬間の0時にサイトを見ると空きがある」とか、ある人は「月曜日の朝8時45分ごろがいい」とか、はたまた「木曜日に予約サイトを除くと空きがあることが多いらしい」とか本当のところは良く分からない。

一番直近でビザ更新作業をしていたウェールズ人のおじちゃんが結構情報をくれた。とにかくこまめにサイトを覗く、これが一番、と教えてくれた。彼は3月頭にビザが切れるので12月くらいから動き始めていたらしい。しかし全然空きが見つからず、1月くらいになってやっとビザが切れる直前の2月頭の予約が取れた、と体験談をシェアしてくれた。

週初めである月曜日にRDV枠が更新されてる可能性は確かに高い、と踏み、月曜日を中心に県庁の予約サイトを覗いていたが「予約可能日がありません」の画面にお目にかかるばかりの日々。

まさかの誰かの直前キャンセル棚ぼた

とある金曜日のこと。毎週木金は語学講座にいっている。のであまり頻繁に携帯を触らない。が、実は授業中に携帯触って全然OKな環境。なぜならスマホの辞書アプリを使ってプリントの問題を解きなさい、という先生だから。

この日は、授業がなんか間延びしている感じでやる気がなく、プリント終わらせたあとtwitter眺めたりしていた。ふと、そうだ、ビザのRDV見てみようと思ってポチポチやっていたらなんと今まで見たことない画面が現れた!

予約可能日一覧が出てくるページまでは2ページ通過するのだけど、どちらも短いフランス語なのである程度想像できるし、翻訳ソフトで英語に直すのも簡単。なので内容は全然わかる。しかも予約を試みるために何回も目にしているから読む必要なし。

でも、不意に現れた「予約可能」ページは文字が多い。やばい、授業中に対応できるレベルではない、と思っていたら30分の休憩に入った。すぐ夫に電話し「どんな日でもいいから予約を勝ち取れ!」と伝え、申し訳ないが完全に任せた。

結局空きがあったのは翌週の火曜日だけ。なんとその日から4日後。公的機関の稼働日的には2日後。別にこの日はRDVスケジュール更新日とかいうわけではなく、多分どこかの誰かがRDV直前になってなんらかの理由でキャンセルしたのだろう。

それにしてもラッキー。ビザが切れたあとの日程でしかRDVしか取れなかったという人もいる中で非常に幸運。

揃えた書類

日本人なら「役所のサイトに載っている書類を持って行けば完璧」と思うのは当然。しかしここはフランス。色んな在仏日本人の方のビザ更新経験ブログや、住んでいる人の生の声を聞いていたので、そんな日本人的考えは捨てる。

担当者によって言うことが違うというのはフランスではざら。しかも足りない書類がある場合は、またRDV取って出直してこいという残酷な一言を言い渡される場合もあると聞いた。

ので念には念を。人のブログを参考に、できる限り最大量の書類のコピーを用意した。

県庁(Dordogne)のサイトに載っていた書類

  • 申請書(県庁ウェブからダウンロード)
    夫がすっかり読み飛ばしていて用意せず(一番肝心では?)。でも現地で紙くれてそこで記入

  • パスポートのコピー

  • ビザのコピー(パスポートに貼ってあるやつ)

  • Intégrale d’acte de naissance(出生証明書)のコピー
    これ危なかった。日本では戸籍謄本がこれに代わるんだけどそんなもん取り寄せてる暇ない。4日後なのに。でも日本運転免許をフランスのに切り替える手続きの時に、アポスティーユ付き戸籍を取り寄せさらに法定翻訳してもらったものが手元に残っていたのでそれを流用。6か月以上前に発行されたものだけどそんなの関係ねぇ(ていうか発行日の指定はなかった)。
    ※とある方のブログには「家族手帳(livret de famille)が出生証明になるやん」と押したら認めてもらえた、と書いてあった。

  • 住んでいる場所の証明
    夫と私が連名になっている電気代の請求書を利用

  • 証明写真 3枚
    これまた免許切り替えの時に撮ったのが同じサイズで、残っていたので活用。うっかり眉毛なしで撮った写真。ビザにも使われるのか。。。

  • 全記載結婚証明書(CERTIFICAT DE MARIAGE)のコピー

  • 配偶者のIDのコピー
    私は夫のパスポートのコピーを持参

  • Communauté de vie
    夫婦が一緒に住んでいることを宣誓する書類。指定フォーマットはなし。ネットで書式を探してダウンロードして必要事項記入、夫婦それぞれサイン

  • 一緒に住んでいることを証明する参考書類
    「住んでいる場所の証明」で使った電気代の請求が夫婦連名なので流用

話は逸れるが、「そこに住んでいることを証明する」のに光熱費の請求書や領収書を利用することが多いフランス。しかし、私はこの家で電力会社の人に会ったこともなければ身分証明書を見せたこともない。
こういう住居証明をする際にあると便利だからということで私と夫、連名で契約者になっている。ただそれだけ。二人の名前入れてくださいって言ったら入れてくれる。これが公的証明になっていいの?と小さな疑問。

念のため持っていたもの

  • OFIIの面接でサインしたCIR(契約書)のコピー ◎

  • OFIIのメディカルチェックでもらった証明書みたいなののコピー ◎

  • 市民講座3回分の修了証明(4回目はまだ受けてない)のコピー ◎

  • 市民講座でもらった「ビザ更新の時に必要事項記入して提出してね。まあでも県庁のサイトでもダウンロードできるけど」と言われた紙(なんの紙だったか忘れてしまった。名前や生年月日書いてサインするだけの簡単なものだった。 ◎

  • フランスに入国してすぐネットでビザを有効(validate)したときの書類のコピー ◎

  • 家族手帳(livret de famille)のコピー ◎

  • 語学講座が始まるときにサインした書類数枚と私の講座スケジュール(いつ終わるか証明した方がいいかと思い) ×

  • 私の収入証明 ×

◎は提出したら何も聞かれずに持っていかれたもの。×は「これいらない」と返されたもの。

最初の4つは県庁ウェブにはなかったけど、それぞれの書類を受け取った際「ビザ更新で必要だからなくさないで!」と言われていた。ので頭にあった。さらに色んな方のブログにも提出求められたと書いてあった。なら県庁サイトのリストにも書いておいてよ、、、って思う。

家族手帳はまあ何かと役に立つのでコピー持っていて損はないと思う。

何かの罠かと思うほどあっさり終わった面接

RDV当日、夫と県庁に向かう。県庁のウェブには「フランス人配偶者を連れてくるように」とは書いていない。が、日本人の集まりの時に「書いてないけど連れてこないとダメと言われる」と聞いていたので連れて行った。そもそも私の場合は言葉の問題があるので言われなくても連れていくが。

RDVは火曜の朝10時半。予約取ったのに押しに押して1時間以上待ったなんて話を聞く中、朝だったこともあり予定より10分早い10時20分に前の組が終わり部屋に呼ばれる。ちなみにこの日は2部屋で対応していた。

二人でカウンターに座る。担当者は順番にこの書類出して、とか手順を指示することも特になく、私の名前を確認しパスポートを出せ、と。あとは私が持ってきた書類を一式渡したら何も言わずに一つずつ確認し始めた。

市民講座4回目は?と聞かれたのと語学講座行ってる?って聞かれただけで、あとは黙々と書類確認作業をしていた。そして空港であるみたいな指紋取るやつやって終了。

結構意地悪&不機嫌な担当者多くてあれやこれや追加書類言い渡されるって噂で聞いたけどそんなことなくめちゃくちゃあっさり終わった。スムーズ過ぎて逆に怖い。

もらったレセピセは8月末まで。でもたぶん2か月くらいでビザ更新完了の連絡行くと思うよ、と言われた。何はともあれ7月の日本帰国の際の心配事が一つ減った。

私たちの担当者はあれやこれや補足情報くれるタイプの人ではなく、何年ビザになりそうか、という質問に関しては「更新作業が完了した時にわかる」とだけしか答えてくれなかった。

普通なら2年のはず。だけど市民講座が完了していないとまた1年になる、とウェールズ人のおじちゃんが言っていた(彼はまだ1回目さえ受講していない)。ただ、噂によると3回分終了していたら2年もらえるらしいとも。

日本の配偶者ビザと比べて

私は日本で、夫の配偶者ビザ新規申請1回、更新2回を経験した。

日本は県庁ではなく入国管理局で手続きをする。予約は不要。行って整理番号をゲットしてひたすら待つ。通常は結構待つ。

新規申請の時、私は長期ツアーの仕事で行けなかったので両親に代わりに同行してもらった。結構待ったらしい。

更新2回は一緒に行ったが、2020年6月、2021年6月ともコロナ真っただ中で待合室はがっらがら。窓口も半分以上閉まっていた。だからあっさり終わった。書類不備も言われることなく、一瞬で提出が終わる。

後日「更新完了しました」というハガキが届き、それを持って受け取りに行く。受け取りも予約は必要なし。直接行って整理番号もらって待つだけ。

待ち時間は長い可能性あるが、日本の方が血眼になって予約の空きをチェックする必要なく、行ける日に行くという点で融通が利いて手軽だなぁと思う。書類不備あってもまた都合つけて出向けばいいだけだし。




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