仕事が辛く、心身の異常を感じた時にやるべきこと
これは、私の実体験である。
現在、私は診療内科に約1年半通院しており、抗不安薬と睡眠薬を毎日服用している。
診断名はうつ病である。
結論から言えば、やるべきことはまず"休息をとること"である。
そこのあなた。
言いたいことは分かります。
「休みたくても仕事が終わらないから休めないんだよ!」
何故なら私もそう思っていたから。
しかしある時、ハッと気付かされた。
プライベートも仕事のことで頭がいっぱいになり、常にイライラしていた。
一緒に行った旅行先で、楽しそうにしている妻にイラつき強く当たってしまった。
妻は泣いていた。
毎日仕事に追われるなかで、自分なりに業務効率化に努めていたが、更にその上をいく質と量の業務を任せられ、まるで蟻地獄のようであった。
もがけばもがくほど、仕事に埋もれて行く。
平日は、仕事を終え、22時頃に帰宅し、お風呂に入って、ご飯を食べ、23時頃にビールで睡眠薬を流し込み、肩と腰に湿布を貼って布団につく。
たまの休みも心身ともにボロボロで何もやる気がでない。
好きだったはずの、釣りやキャンプや旅行や読書に対して全く興味が湧かず、布団に篭り、一日中YouTubeをただひたすらボーッと眺め、夕方には自己嫌悪に陥る。
妻の涙を見て決心した。
会社にうつ病を告白しようと。
うつ病であることを会社に伝えるのはもの凄く怖かった。
これまで約10年間、我武者羅に働いて、昇進試験にも合格し、それなりに評価されてきた自分を捨てることになると思ったのだ。
自慢ではないが、ここのところ仕事のことで怒られたことはない。
出来て当たり前の世界感で、褒められることは稀だがあった。
むしろ出来る部類に入っていると自覚していたし、ひとまわり以上年上の出来ない先輩を無能と思うこともあった。
そんな自分を"無能"と認めるのが死ぬほど怖かった。
だけど、こんな生活は長くは続けられないことを悟った。
翌日、社内に設置されている健康管理室へ足を運んだ。
「メンタルのことで相談があるのですが…」
保健師さんから案内され、奥の個室へ進み、お互いが腰をかけるとヒアリングが始まった。
「どうされました?」
「実は…」
私は、診断書を提示した。
診断書の日付は1年前だった。
「うつ病なんです。もう限界だと思い相談に伺いました。」
そして、これまで働き方と、それによって家族をも犠牲にしていることを打ち明けた。
直属の上司が、この個室に呼び出され、保健師さんから私の状態について説明があった。
私は、数年ぶりに大泣きしていた。
堰を切ったように涙が溢れて止まらなかった。
説明が終わる頃には、涙も落ち着き、すーっと気が楽になったのを覚えている。
その後、職場内で話し合いあり、私の病状は伏せて、業務分担の再編成が行われた。
業務分担の再分配後の最初の頃は、周囲に迷惑を掛けぬよう、残業もそれなりにしていたが、次第に自らかけた"できる社員"の呪縛から離れることができた。
その結果、まずは体調を回復させようと定時退社を敢行した。
そのためには、周囲の理解が不可欠と思い、半径5m以内の職場の同僚にうつ病であることを伝えた。
そして今、こうして記事を書いている。
今もなお、通院と服薬は継続しているが、上述した"できる社員"からの呪縛から解放された私は、少しずつ自分の時間を取り戻し、新たな未来へ挑戦するための準備を開始している。
〜つづく〜
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