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『ElecHead』プレイ感想

 私が初めてElecHeadに出会ったのは4年前だった。Youtubeで動画を見ていてふとした拍子にリンクが表示された動画を見るとそこには電流を流し続けるロボットが頭を投げるゲームの映像が

っていう自分語りとかどうでもいいだろうからすみやかに感想だけを述べますね。


ElecHeadのゲームデザインとかレベルデザインのスゴさは、たくさんのスゴい人が既にいっぱい語っていると思うので自分が言いたいことだけ言います。


当然、記事の内容はゲーム本編のネタバレを含みます

もしElecHeadを遊んでいないのにこの記事を読もうとしているのなら、今すぐに購入して遊びなさい。後悔しますよ…フフフ……



では本題に入る。

ElecHead、こいつは皮どころか骨まで喰わしてくるゲーム

ElecHeadはパズルアクションを名乗るジャンルのゲームだ。通常、パズルとアクション、二つのジャンルは相容れない傾向にある。パズルは【0か1か】というカッチリしたゲームシステムが根幹となっていることが多い。

一方で、アクションは【0~1】といった微妙な入力の差異がゲームシステムの根幹になっていることが多い。「このタイミングでジャンプ」とか「敵が攻撃の予備動作をしてから実際に攻撃してくるまでのあいだに回避行動」とかそういうヤツだ。

こうした二つのジャンルの食い合わせの悪さは、主にパズルの“解き心地”の悪さに影響してくる

パズルの解だったのか?
アクションが上手かったのか?
この解法はアリなのか?

パズルとアクションをつなぐための“細かな仕様”が違和感を生むのだ

ElecHeadでは、こうした“細かな仕様”を突いたパズルがこれでもかというほど用意されている。こうした細かな仕様を突くのは、一歩間違えると「そんなん知らなかったよ~」とか「いやそれはわからんて」とかなったりするのだが、ElecHeadは上手いことやっている。

もうとにかく最初の一歩から丁寧に丁寧にプレイヤーに教えてくるので、「あ…確かにそれできるわ…」と納得させられる

例えば、電気が流れることで出現するブロック。このブロックは電気が流れていても、ブロックが出現する場所にあらかじめプレイヤーがいればブロックは現れない仕様になっている。この仕様を伝えるために、一本道を用意してブロックが出現する場所にプレイヤーが強制的に着地するようにステージを設計している。

→細かな仕様“のみ”を伝えるステージを用意する
→その仕様を活かしたパズル
→さらにひと捻り加えたパズル

というようなステージ展開をしてくるわけだ。

■ElecHeadを構成する細かな仕様群
【頭投げは壁にぶつかっても必ず規定時間滞空する】
【頭を外すと体の当たり判定がブロック一個分になる】
【外した頭も同様にブロック一個分の当たり判定】
【出現ブロックに触れていても電気が流れる】
【落ちてくる頭を着けた“瞬間”は電気が流れない】
【一度起動したチェックポイントは体か頭どちらかだけでも触れられる】
【隠し通路が明らかになると地形が変化して電気の流れも変わる】
【じっとしていると電気が流れなくなる】
【ファストトラベルしても頭や体などの状態はそのまま】
【地形の繋ぎ目に立つことで複数箇所に電気を流すことができる】

これらはElecHeadを構成する“細かな仕様”の数々だ。これらすべてがなんらかの形で活用されてパズルを作っているのだからおどろきだ。ぶっちゃけちょっとした狂気すら感じる。

また、これらの仕様を正しく活用できなくても、一定のアクションスキルがあれば意外とゴリ押しできるのも間口が広くてよい。(これ絶対想定解じゃねえだろって思いながら突破するハメになるけど)

もちろんちゃんとしたパズルもある。
(ちゃんとしたパズルって言いかたがなんか失礼だな)

さらに凄まじいのが、これら仕様の理解によって、前半部のステージの見えかたが変化する点だ。「ここいけるじゃん!」「ここもこれできるやん!」のオンパレード。戻ってきてるので凱旋パレード(言いたいだけ)

皮の剥ぎかたから骨の噛み砕きかたまで、丁寧に手取り足取り頭取り教えて、尾っぽまで食べたら実は頭も食べられますよ宣言。こんなゲームには初めて出会った。脱帽だ。スゴすぎてしょうもないゲームばっか作ってる自分が恥ずかしくなった(いやプロと自分を比較すんなってハナシだけど)

隠し要素多すぎて探索楽しい。あとミニゲーム無限に遊んじゃうだれかたすけて


いやーまさに体に電流が走るような体験でしたね(言いたいだけ)


壁キック削ったのクレイジーすぎる
(いやまあ、アクションでやれることが多いと“解き心地”にかかわるからという判断だろうけども)

2年以上待った甲斐があった



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