トライアングルストラテジーを遊んだカジュアルな感想
トライアングルストラテジー遊んだ。シリーズものでなく、完全新作のSRPGを遊びたくなったので。ただそれだけで買った人間が、2周遊んで書いたカジュアルな感想。
このゲームは複数の分岐点があり、選んだルートによってエンディングが変わる。全ての分岐で、正解ルートを選ぶことができれば、真エンディングとなる。実際にはもう少しだけ条件があるけど、単純化するとそうなる。
1周目は、全て自分で考えて進んだルート。
2周目は、ネットを調べて真エンディングルート へ進んだ。
■1周目
1周40時間ほど。戦闘アニメを高速、挿話をスキップしての時間なので、通常はもう少し掛かるのかもしれない。正直、ゲームテンポはあまりよくなく、ストーリ語りやRPGパートのような、戦闘以外の時間が長い。
ゲーム内にいくつかのストーリ分岐点(選択肢)があり、何かを選ぶことで、何かを手放さなければならない。自分が、どういうものを大切に考えているかが量られる。
・Benefit(利益)= Benedict (頑固じじい)
・Moral (道徳)= Roland (頼りない王子)
・Freedom(自由)= Frederica(美人)
この3種のどれを選んで進んでいくことになる。この3種への振り分け具合によって、仲間になるキャラが変わる。おそらく、めちゃくちゃ上手く振り分けたとしても、1周で全キャラを仲間にすることはできないと思われる。そして、どれを選ぶかによって、ストーリもエンディングも変わる。
自分が考えて進んだルートは・・
バッドエンドとも言えるほどに犠牲が大きく、救われたものが少なかったのではないかと思う。一番守りたいと思ったものを守ったけど、一番失ってはいけないものを失ってしまった。
ストーリ上、自国が他国に占領される場面がある。何としてでも自国を取り戻そうと戦争をし、多くの犠牲が出た末に取り戻す。疲弊した国民が「占領されていた方が幸せだった。何故戻ってきたんだ。」と言っていてガーンとなった。国の偉い奴が意地を張ってやっているだけで、国民は振り回されている。国民が皆理解していて、偉い人間に同調しているとか勝手に思っていたから、こういうのに衝撃を受けた。
そして、自分が今生きている2022年、戦争が始まった。もう世界は平和で安定していると思いこんでいたけど、自分が今いるこの時代も、過渡期でしかないんだなっていうのを実感した。皮肉にもエスフロストってロがモデルでしょう。
ゲームシステムはというと、めちゃくちゃヌルゲーだった。
SRPGだけど、
・レベル上げがいつでもできる
・キャラロストしない
・ゲームオーバになっても、ゲームオーバ時点の経験値・レベルのまま再挑戦できる
あたりが、ファイアーエムブレムと比べると、簡単すぎると思ったところ。システム的にはシャイニングフォースとほぼ同じ。ゲームオーバになるデメリットが全然無いから、どんどん挑んでいれば良いだけのゲームになってしまい、考えなくてもゴリ押しできてしまう。
そして、ヒューエットという、とんでもないキャラがいる。シャイニングフォースで言うと、バルバロイ + ハンス。地形無視 + 遠距離攻撃とかいうチートキャラなので、高い場所に逃げて、弓攻撃していれば勝ち。ヒューエットだけが残ったけど勝てた、ってことが何度あっただろうか。
個人的には、地形がごちゃごちゃしているステージよりも、平原とか大橋みたいな、ギミックが無い、小細工なしの正々堂々としたぶつかりあいみたいなステージの方が、詰将棋みたいに工夫できておもしろかった。このゲームの特徴として、天気や地形属性(例えば、氷属性地形を炎属性攻撃で溶かして水属性地形にして、雷属性攻撃をすると、広範囲にダメージ 等)があるんだけど、効果が微妙で全く使わなくてもクリアできたのは残念だった。
そして、ロランとセレノアは、レベルがMAXになっても、最後の最後まで頼りなかった。
個人的に一番注目していた音楽。
1曲だけぶっ飛んで良かった曲があった。エリカ&タラース戦の「Combat -宿命-」っていう曲。あまりSRPGの戦闘っぽさのない、エレキギタ激し系の曲で最高。もう少し早くこの曲に出会っていれば、好きな音楽ランキングTOP100に間違いなく入れていた。この曲が全体通してもあまり使われていないのと、ストーリで最高に盛り上がる時にしか流れないので、この1曲を超重要と位置づけている感じがする。エンディングでも流れた時、涙出た。「あ、これダメな展開だ。」ってなんかすぐにわかってしまった。
その他の曲も良いんだけど、この曲がインパクト強すぎて、正直、まあまあってレベルに落ち着いてしまっているかな。ラスボス戦の曲が、メインテーマのvocal有版のあの曲だったら、また印象違ったかもなー、って思った。あの曲は、BonusTrackだから、まあゲーム中には使われなくて当然か・・、って思ってたら別のところで使われてたし、どうなってんねんってかんじ。
家なき子みたいな曲だな、なんて思うところがあったんだけど、調べてみたら、このゲームの作曲者がまじで家なき子の音楽を作っていた人だったと知って驚いた。あとは、必殺シリーズっぽい曲も多くて、全体的に懐かしめな印象は受けた。
■2周目
1周目がまじで勘だったので、2周目はネットを調べて、真エンディングに辿り着くルートを進んでみた。2周目は強くてニューゲームではあるんだけど、敵も強くなるので、シナリオ回収が楽になるみたいなことは全く無かった。
2周目特典として、自分が、Benefit・Moral・Freedomのどれに傾いているのかを見られるようになる。ここで、1周目に自分は、Benefit(頑固じじい)寄りであったことを知ることになった。まあそうだろうな、でしかないが。
真エンディングに辿り着くルートを進んでいくと、最終的に、どれも犠牲にしない策に辿り着く。1周目に自分が選んでいたルートは、尽く正解ルートから外れていたことを思い知らされた。ああ、自分が政をしたら全くうまくいかないんだなってわかる。なんか、多分覚悟の決め方が間違ってるんだな。自分は、上に立ちたいと全く思わないし、実際に上に立たないので、それで多くの人が救われていると思う。
好みの問題なんだけど、自分としては、真エンディングよりも、1周目の絶望的なエンディングの方が好みだった。真の方がストーリ展開はすばらしかったんだけど、上手くいきすぎて普通すぎるゲームっていうか、なんかインパクトが少なかった。
まとめると、
選択した道があっている間違っているではなく、選択した道を最善とするように自ら行動することが大切だ、って言いたいゲームだったと思う。ストーリは結構残酷な話で、進む道を選ばなければならないのは、毎度心が痛んだ。
あと、自分は戦争のことが何もわかってなかったなと思った。こういう風に戦争って起こるんだ、とか、上に立つ人間が騒いでいるだけなんだな、とか。タイミング的にもそういうところに目が行った。
#ゲーム #トライアングルストラテジー #TRIANGLE_STRATEGY