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サガエメラルドビヨンドを遊んだカジュアルな感想

サガエメラルドビヨンドを160時間、13周クリアした。けっこう遊んだつもりだけど、まだまだ遊びつくしたという感覚は無い。やりこみボスも倒せてないし、ラスボスと戦えていないストーリもあるけど、一旦区切ってこの辺で感想を書く。以下、カジュアルな感想。攻略記事ではないです。

たくさんの世界が扉で繋がっていて、それらの世界に入り問題を解決していく。いくつかの世界をクリアした後、最後に待つラスボスと戦う、というのび太と銀河超特急のようなシステム。

色々な世界があり、色々な種族のキャラがいるという「多様性」がテーマで、周回するたびに毎回違うイベントが起こり、プレイヤ毎に違う体験をする、皆違うからおもしろい、っていうのを押し出している。本当にプレイヤ毎に違う展開になるので、ぜひSNSでシェアして他の人と比べてみてください、というようなプロモーションをしていた。SNSを見るとストーリネタバレ見てしまう、みたいなこれまでの問題をぶっ壊す、今の時代のRPGだと思う。

どういう仕組みでそうなっているのかはわからないんだけど、どの世界に行けるか、いくつの世界にいけるか、周回するたびに違う。各世界の中で起こるイベントも訪れるたびに違うし、同じイベントを見ようとしても見られない。最初から何もかも違うこともあったり、黒幕が変わったり、とにかく毎回違うことが起こる。毎回違うイベントがランダムで起こるようになっているのか、周によって起こるイベントが決まっているのか、他の主人公でその世界を訪れたことがあると変わったりするのか。どういう仕組みで変わっているのかはよくわからなかったし、何周クリアしても、なっとくのいくようなエンディングにはならず、トゥルーエンド的なものがまだまだあるのか、そもそもそんなものは無いのか、それもわからない。

ゲームシステムは、前作のサガスカーレットグレイスにかなり近い。相変わらず、そこら辺のRPGに必ずある要素、町やダンジョン、お金、アイテム使用といったものが無い。今作からは、さらに「回復」が無くなった。ダメージを受けたらもうそれっきり。死んだ仲間を復活させることもできない。それでいて、敵は当たり前に即死攻撃や全体攻撃をしてくるのでかなり驚く。

戦闘は、雑魚と1回戦うだけでも、ハースストーンのようなカードゲームを1戦するかのようなハードさ。毎ターン毎ターン思い通りにならず、リカバリするか、それでも押し切るかを考えさせられる。相変わらず、ギャンブル的要素で、急に技を覚えたり、連携が出たりして、なんとか勝てる絶妙な難易度になっているのは見事。

少し前に、サガシリーズのディレクタが、生放送で「プレイヤに寄り添いすぎると尖ったものが作れない」と話していたのがすごい印象的だった。ああ、これがそうなんだろうって感じた。万人受けしようなんて最初から思っていないだろうし、むしろ突き放して欲しいってのが自分がサガに対して思うこと。ソシャゲのロマサガRSはいまでもけっこう人気あるけど、自分としては「プレイヤに寄り添いすぎでは?」と感じてしまう。頻繁にアンケートが行われ、改善を繰り返している。「プレイヤの意見を取り入れていると感じますか?」というような質問があり、10点満点で評価する。この質問に対して、自分はそう思うので毎度10点を付けているんだけど、はたして10点ってのは誉め言葉なのか?と思ったりしている。

さて、エメビヨは、ストーリは有って無いようなものだし、順番とかもないので、どうやって感想を書いていこうかものすごい迷った。主人公キャラごとに書いてみたりしたけど、キャラによって熱が入ったり、全く書くことがなかったりしたので上手く書けなかった。ってことで、BGM毎に感想を書いてみようと思う。サガはBGMを聞くためのゲームだと思っているので、これが一番書きやすい。以下、曲名は、エメラルドビヨンドオリジナルサウンドトラックより。


■首都警察、出動!


ボーニー&フォルミナ編のテーマ曲。エメビヨの映像を初めて見た時、フォルミナが無表情で銃を撃っていたのになぜか惹かれて、最初の主人公はボーニー&フォルミナにしようと決めていた。

初めて遊んだ時、遊び要素も多くていろいろメニュー画面で試行錯誤していたので、この曲をひたすら聞くことになった。初回クリアまで60時間くらいかかって、そのうちの半分はこの曲を聞いていたのではないか。

こういう雰囲気の音楽ジャンルを何ていうのか知らないんだけど好きなんだよな~。ロックかつサックス(ですか?)的な。

全キャラクリアした今思えば、最初に選んだ主人公としては一番難しいものを引いてしまったと思う。難しさの苦痛をあまり感じなかったのは、ひたすら聞かされるこの曲がかっこよかったからというのはあると思う。ラスボスが全然倒せなくて、直前でレベル上げを何時間もしたんだけど、その時はこの曲が流れない場所だったので滅茶苦茶苦痛だった。


■本気の戦い


ボス戦曲。今作で一番好きな曲。ザコ戦闘曲の次に多く流れていたバトル曲だと思う。

最近のイトケンが作るサガ曲というかんじで、ロマサガRSの「Grave Battle」のような、キーボードとバイオリンの曲。サビの、バイオリンで一番盛り上がった後、つづけてキーボードに変わるところが大好き。

ロマサガRSの「Grave Battle」、スカーレットグレイスの「冥魔・墜されしものども」といった2番手のバトル曲大好き人間である自分に、またしてもハマる曲を作ってくれたなぁ~という感謝。


■希望を捨てるな


闇の王などの大物ボス戦BGMで、たまにしか聞けない。13周クリアしても、数回しか流れなかったと思う。たまにしか聞けないから、戦闘でこの曲が流れたらめちゃくちゃテンションが上がる。

最近のサガ曲っぽい「本気の戦い」に対して、こちらはあまり激しくない美しいメロディ系のボス戦曲で、今作の中で、一番、昔のロマサガを思い出すような曲だと個人的には思う。ニコニコやyoutubeで、「ロマサガ風アレンジ」みたいに、色んな曲をアレンジしている動画があるけど、だいたいこの曲に寄っていると思う。そこらへんを歩いてる、大人になってゲームに興味なくなったじじいにこの曲を聞かせたら、「ロマサガか・・?」って言って泣くと思う。


■心躍らせて


獅子王戦のBGM。海賊のおっさんと戦った時にも流れてたので獅子王専用曲ではないっぽい。本当にそれくらいで、13周クリアしても3回(獅子王2回、おっさん1回)しか聞けなかった激レアBGM。サントラの曲順的に、アメイヤ編のラスボスもこの曲が流れると睨んでいる(アメイヤのラスボスと戦えてないです)。ていうか、獅子王さぁ、この激レアBGM使ってるし、ものすごい大げさに登場するくせに弱すぎるの残念すぎるのだが!

ミンストレルソングの「熱情の律動」の岸川さんが、また意味のない歌詞をめちゃくちゃに歌うシリーズ。作曲者イトケンがポールモーリアに影響を受けていると聞いたことがあるけど、本当にそれがわかる曲。俺が、大舞台でマジックショーをやるなら、絶対このBGMを使いたい。なんなんだろうな、初めて聞いた時にも懐かしいと感じるようなこの感じ。懐かしくてサビで涙出る。これではマジックショーの観客も泣いてまうわ。


■世界の理と共に


ラスボスの第1形態や、精霊戦で流れる曲。自分としてはラスボス感をすごく感じる曲だけど、ラスボス専用曲ではない。

「ah~♪」という女性ボーカルが入る曲なんだけど、これ歌ってるの絶対、野々村彩乃さん(前作スカーレットグレイスでエンディング歌ってた人)でしょ。「ah~♪」のみの曲でこんなすごい声聞いたことないから際立つしすぐわかる。そして、あまりにも贅沢すぎ。

自分としては、この曲がラスボスの最終形態で流れて欲しいと思った。正直、ラスボス第2形態で流れる「最後の戦い」が、サガシリーズのラスボス曲っぽさが薄くて、第2形態と戦いながら、この後にもう1形態あるだろうな、って思ってしまった。で、倒したらラスボスが砕け散ってエンディングになり、物足りない気持ちのまま終わってしまった。前作スカーレットグレイスのラスボスが、第3形態まであった上に絶対ラスボス最終形態ってかんじの激しい曲だったから期待してしまった。


■扉を超えて


ディーヴァ No.5編、専用のラスボス曲。
はい。これは、やりやがったな。

ソフトを買った時、ディーヴァ No.5のフィギュアが付いてきた。エメビヨの宣伝の時にプロデューサが、「ディーヴァ No.5は人気キャラになるので、フィギュアにしました。」的なことを言っていた。

ロボットキャラは、装備品を身に着けることによってステータスが上がる種族なんだけど、ディーヴァはイベントをクリアしないと装備品を身に着けられない。序盤はずっと弱く、おいおいこのキャラが人気になるって何を言ってたんだよ、って思ってた。

ラスボス戦直前、全機能が解放されて強くなり、乱れ雪月花(サガシリーズで一番人気の大技)が使えるようになり、見た目も美人歌姫になる。そして、ラスボス戦がまじですごい・・。

「扉を超えて」。
サガフロンティアのT260Gのラスボス戦を思い出すようなテクノ感と、昔のアニメみたいな(?)歌。
ディーヴァがこの歌を歌って踊りながら、ラスボスと戦っているということなのだろう。一見ラスボス戦に合わなさそうなんだけど、こんなラスボス曲ってのもあるんだな・・・・・、いやこれはラスボス曲だ、と、どんどん思えてくる。この曲にのせてラスボスが不動剣やエメラルドユニオンを使ってくるとすごい大迫力の映像になる。しばらく聞いていて耳が慣れてきたと思ったところにギターソロが入ってきて、まだ驚かせるのかよ!ってひっくり返った。サガシリーズのラスボス曲って、なんとなく激しいギターソロが入っているイメージがあり、今回はここだったか!という驚き。

Pが言っていた、「ディーヴァ No.5は人気のキャラになる」ってのは、こんなことしたらそりゃなるでしょうよ!って感じ。明らかに他のキャラに比べて優遇してしまってるんだから!


■翠の波動に託して


シウグナス編、御堂編のラスボス第1形態のBGM。
最後に選んだ主人公のシウグナス編で初めて聞いて、まだラスボス戦のBGMが残っていたのか、と感動した(御堂編の1周目では流れてなかったと思う)。この曲が、ラスボス戦の中では一番激しくて、サガシリーズのラスボスっぽさはあると思った。

シウグナス編の仲間のキャラ名が「将軍」「豪傑」「王者」「人斬」「戦士」「哲人」で、全員地獄みたいなガラの悪さで、こんな奴らに愛着湧くわけないだろ、ってはじめは思っていたんだけど、最後には、シウグナス編のキャラ達が一番好きになっていた。皆見た目が真っ黒でガラの悪い不良みたいな連中が、この曲が流れる中で戦ってるのが、なぜか妙に感動した。ラスボスも楽勝で倒せてしまって、おそらく、逆に遊びきれていないんだろうな、っていう気持ち。仲間の血を吸うとか、専用武器強化とか、他の主人公に比べて色々な遊び要素があったんだけど、全然使わずにクリアしてしまった。

この辺も上手く使わないと完全クリアはできないんだろうなぁ、とか思った。


■最後の戦い


最後はこの曲でしょう。ラスボス最終形態の曲。

正直、サガシリーズのラスボス最終形態っていう感じがしなかった曲。なんとなく、サガのラスボス曲ってはちゃめちゃなロックみたいなイメージがあり、聞いた瞬間に「あ、ラスボスの最終形態だ。」ってわかるんだけど、この曲を聞いた時は「この後もう一形態あるな。」って思ってしまった。とはいえ、「オリアクス -世界を穿ち、時を射る者-」っぽい、ガチオーケストラ曲なので、一概にサガのラスボス最終形態っぽくないとは言えないか。

ラスボスの超必殺技エメラルドユニオンはこの曲のサビに合わせて撃たせるようにすると、怖すぎてめちゃくちゃ感動する。ああいうギシギシとした重たい技には、こういうスローテンポの曲が合う。

ていうかラスボス誰なんだよ!謎の存在が上空から降臨してきているのか、あいつ自身が変身しているのかもよくわからない。一回だけ、あいつがラスボスの姿に変身するようなアニメーションを見た気がするんだけど、本当に見たことがあるのかわからなくなっていてオカルトになっている。


最後に、おもしろい技コーナ~~~!!!!

サガシリーズといえば、変な技。
見ていておもしろかった技を紹介していく。
ちなみに、前作スカーレットグレイスでは「空気投げ」「クリムゾンフレア」がおもしろかった。


3位:フレイムマーチ


火炎放射して敵に向かって歩いていくという技。鍛冶屋のおっさんと戦うイベントで、御堂がこの技使って「御堂の力見せたるわ!」って言ってたのが何かおもしろかった。由緒正しい御堂家が、刀一本で戦うおっさんに対して、平気で火炎放射してるの最悪すぎる。これが御堂の力なのか・・。


2位:ワンホールワン


走りながら銃を2発撃ち、2発目の弾が、1発目の弾に追いついて合体して加速し、敵にぶつかり大爆発する。銃弾クローズアップする演出何なんだよ。


1位:星滅


キリンみたいなボス専用技?闇の王が使ってきた。
顔面からエネルギーがあふれ出し、頭から大量の太陽系惑星?(にしては数が多い)がばらまかれ、その場が宇宙空間になる。その中心にある太陽を消滅させることにより、宇宙を崩壊させてダメージを与える。こういう意味わからん大げさなやつ良いね~。

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