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「七爷(七爺)」権謀術数が渦巻く面白さで★801

 皆さまお馴染みのPrist御大の七爺の感想です。本作は「天涯客(ドラマ山河令)」の前日譚に当たる話です。軽いネタバレがあるので、ネタバレが大丈夫と言う方のみお読みください。






 天涯客は武侠モノでしたが、こちらは権謀術数が渦巻く朝廷モノです。天涯客で主役の周子舒や、周子舒の弟弟子である梁九霄(ドラマだと初っ端から周子舒の大きな悔いとなってる人物。もちろん原作でも周子舒の悔い)が登場するので、気になっている方も多いでしょうし、実際に七爺を読んだほうが、より2作品の理解度は深まるかなと思いました。とは言っても魔翻訳なので思い込みによる理解度ですが、まずは登場人物の紹介です。感想混じりの紹介のため、個人による思い込みがあります。



景北淵(七爺・王爺・景七・南寧王)……本作の主人公。呼び方が色々あるが、全部同じ人のことを指している。大慶唯一の異姓王。桃花の瞳を持つとても美しい青年。
一見すると誰の考えにも頷く流される人に見えるが、外面で頷いているだけで、心に決めた考えは絶対に変えない芯の強さを持っている。高貴な身分のお坊ちゃんなので、烏渓からは「養うのが大変そうな人」と思われている。

景北淵の美人エピソード
烏渓:『嫁にするならあなたみたいな美しい人がいい』
七爺をお嫁さんにしたい幼女:『兄は言いました。きれいなのは嫁で、兄嫁は彼よりきれいです。だから兄嫁が彼の嫁になるなら、あなたは私よりきれいです……』


烏渓……巫童。のちの大巫。南疆から人質として大慶にやって来た。毒や薬草に詳しい。序盤は景北淵に対しても警戒心が強く、ほとんどしゃべらない。しかし徐々に警戒心を解いていき、赫連翊に嫉妬を剥き出しにするほどに。心が真っ直ぐな少年。

赫連翊……第三皇子。一世目で景北淵は彼のために人生を捧げた。景北淵は死後も奈何橋で輪廻に入らず彼を待っていた。赫連翊も景北淵に強い思いを抱いてはいるが……

赫連沛……大慶の皇帝。景北淵に目を掛けている。
赫連釗……第一皇子
赫連琪……第二皇子


【第三皇子派(赫連翊側)の人々】
周子舒……のちの天窓の首領。易容(変装)の名人。七爺と共に策略を巡らす。七爺から酒をたかりがち。
梁九霄……周子舒の弟弟子。周子舒は彼をとても大切にしている。馬鹿なところが烏渓に似ていると景北淵は思っている。七爺から酒をたかりがち。
静安公主……ドラマ序盤で毒を……の公主。原作とドラマでは性格や背景が異なる。
賀允行
陸深

【景北淵の家の人々】
見分けが付けづらい。※個人の感想です
私はかなり話が進むまで平安の文字化けが吉祥(同一人物)だと思い込んでいた。景北淵の家で登場するときは、大抵この二人が一緒に出て来る(気がする)
平安
吉祥

【烏渓の家の人々】
この二人が出てくると大抵ものすごく文字化けする。名前を修正するのが大変。
阿伈萊
奴阿哈


 序盤は輪廻の話から始まるので、奈何橋?孟婆湯?何のこっちゃってなるかもしれません……私自身の理解が浅く、「とりあえず七爺は七回目の生をこれから送るんだな。ふーん」という風に最初は思いながら読んでました。
 また、七回目の生に入った辺りも、七爺の幼少期から入るので、何もできない(というかしようとしない)子供時代から始まるので動きはゆっくりです。ですが、この幼少期の頃から既に赫連翊が七爺に纏わりついている……

 赫連翊と七爺には二人が持っている思い出の品のエピソードがあり、がっつりお互いにお互いのことを思っては(は)いるんですよね。ですが赫連翊は皇位を継ぐ立場のほうにどうしても重きを置いていて、七爺は七爺で「彼が皇帝になったら殺されるんじゃないか」みたいな恐怖も抱いていて、お互いに複雑な気持ちを相手に対して持っています。
 こんな二人に対して、どうやって烏渓が!?と思うかもしれませんが、烏渓は大慶の人間ではないため、常に策略を巡らせる七爺の調子をいい意味で
狂わせるし、烏渓が七爺に転がり落ちていくさまは「P先生ってこんな甘い心理描写するんだ!?」ってびっくりするほどです。一瞬森森先生かと思った※個人の感想です
 策略と恋愛と地獄がほどよくマリアージュされていて、中盤を過ぎた辺りから一気に話が加速して面白いです。時に笑いもあります。また、びっくりすることに烏渓と七爺の褥シーンが割とはっきり描写されていて、目ん玉が飛び出るかと思いました。みんな読もうぜ(ゲンドウポーズ)


 番外編までぎっしり詰まった七爺、凄く面白かったです。ただ地獄が、私が知ってる種類の地獄とは違って、こういう地獄の種類もあるんだなと思いました。人によっては地獄と思わないのかもしれませんが……

 ちなみに翻訳サイトですが、七爺はDeepLは向かないかなと私は思いました。最近はchatGTPを使いこなしてる方もいらっしゃるようですが、私は有道と捜狗の二刀流でやっていました。一章あたり4000文字以内が多いので、慣れてくるとそこまで時間は掛からないかなと思います。
※あくまで個人の感想です。

 さて、七爺の感想も書いたし天涯客を読み返すぞ…!

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