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早朝午前4時35分。僕らのうどんに七味をかけてあげましょう。3ふり目


ックソっ。ぶーぶ鳴りやがった!!

充電機持ってきてないぞ


スマホの充電が15%切ったらしい。

元々現行機種で

一番長持ち頑丈なやつを買ったのだが、

現場仕事&1日2回は落とす癖で

画面→クモの巣割れが3箇所

充電→フル充電で2時間連続使用不可

になってしまった。


仕方ない。充電くん使うか

片道3時間かかるからな

あの2人とは話すけど

何もないとつらいからね。


充電くんとは簡単に言えば

自動充電器のことで

100円入れたら30分充電できる。



お風呂入ろうっと

明日仕事早いし、

たぶん朝時間なくて入れないだろうからね。


伝票を取り

シャワーを借りにフロントに向かった。


俺がいるところが2階で

フロントは1階にある。

そこにいく廊下は

トイレ→本棚→ドリンクバー→階段

となっている。


ドリンクバーの辺りで

不意に小さな影というか

厳密にいうと

白いワンピースきた

肩までロングの少女が何やら

ずっと背伸びをしている。


何だろうとおもい

近くまできた時にわかった。

アイスを出そうとしてたのである。

アイスクリームを出す取手は

大人の胸の高さにあり

幼稚園ぐらいの子供には

ギリギリ届かないのである。


いつもは無視して素通りするんだけど

今日パチンコ

しんろふぃぎあで出て

気分の良かった俺は

少女を手伝うことにした。


ってもガラスのうつわに

巻き貝状に出して渡しただけなんだけどね。

少女は泣きそうな顔だったけど

渡してやると

めっちゃ笑顔で

幼女「ありがとうおじさん」

って言ってきた。


俺、おじさんか?お兄さんだろ?

そーだろ?そう思うだろ?ご無礼さんな


そう思ってふと見ると

その場で幼女は

くちのまわりをアイスでまみれながら

パクパク美味しそうに食べて

床にまでアイスをこぼしてるじゃん!!


俺「お!!!まっっちょっと」

俺は急いでドリンクバーに

置いてある紙ナプキンをかっさらって

少女の口をふいてやった。


少女はふへーと笑い

またアイスを食べ始めた。

それにしても幼女がこんな時間に

1人で出歩いているのはおかしい。

少女もとい幼女にきいてみた。

こう言った。


幼女「あーちゃんね、ママときてる。それでママねパパさがしてるんだって。

アイスでコーティングした口で

ニコニコ笑いながら

幼女は続けて言った。

幼女「あとねあとね」

              

   ー8月31日23時52分ー










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