1月8日 懐かしの先輩とのドライブはHNDへ
先輩は私の前々職、銀行員時代に同じ支店で出逢った男性です。
恐ろしく頭が切れて、スマートで、感じが良くて、さらっと親切で、なんだかキラキラしていながらも、実は熱い心の持ち主で、とんでもなく仕事が出来る方。
思えば昔からそうでした。
私が入行した時先輩は30歳近かったですが、とは言えまだ20代。
でも毎季、支店の売上トップを叩き上げていました。
私のいた支店はどうやら男性陣にとっては、出世の道に近い通り道だったようなので、そこでトップは凄いことだったようです。
(私はCAになりたかったから、あまり興味はなかったのですが…)
そこでいわゆる、古い形態のちゃんと男性も職場にいる日本的企業を経験したことは、後にに大いに役立ちました。
先輩は本当にさらっといい人過ぎて、天邪鬼な私は少々疑ってかかっていました。
素でこんな人いるのかな?と。
だってですよ、私がairlineに行きたがっていると噂で耳にするや、先輩の奥様は当時現役の某日系airlineのCAでらしたので、本当にふつーに、
「CAになるのが夢なんだって聞いたよ。今度うちの嫁さんと一緒に飯食おう!」ってすぐにセッティングしちゃうんですよ。
あまりに真っ直ぐで、スマートなので、実は私が行きたいのは、奥様が所属されている会社じゃない方の、日系airlineなんです…と言い出せませんでした笑
銀行を辞めて、航空会社に勤めてからは特に音沙汰もなければ、お会いすることももちろんありませんでした。
10年ほど経つまでは…
先輩はある理由で当時の支店の仲間を探していました。
それはある意味自分自身を辿るようなものだと、今日初めてお聞きしました。
そんなわけで突然Facebookに先輩からメッセージが来て本当に驚きました。
疑り深い私の場合、何か裏があるんじゃないかと思ってしまいました。
が、私もCAで10年やってきて、外面の作り方は一応心得ていたので、嬉しそうにお返事したと思います。
そうは言っても、私は海外を飛び回っていましたし、先輩も大変お忙しかった。
先輩がロンドン支店にいらっしゃる際は、私はアメリカ担当だったり。
私がロンドンの担当になったと思ったら、先輩は帰国していたりで、とにかくすれ違っていましたね。
やっとお会いできたのは、先輩がNY支店の時。
既に連絡が来てから5年経っていましたが、私もJFK路線担当になったんです。
これは流石にお会いしましょうという流れになりました。
積もる話がありすぎて、いったい何時間お話ししたのか…
私たちのいた支店は珍事や、変わった人や、大事件や、いわゆる男女関係の縺れ系など、話が尽きないおかしなところだったので、私にとってももちろんですが、色んな支店等や、部署を渡り歩いた先輩の会社人生の中でもあんなところは無かったそうです。どんだけと思いますよね。
言える話がありませんねー💧
私も当時、同期と毎日お腹を抱えて、涙流しながら笑い転げていましたからね。
笑えない話もありましたけど…
若かったというのもありましたね。
先輩と私。
お互いに知っているもの、片方しか知らない新事実、私の当時の彼(先輩の後輩で私にとっては先輩。ちょっと不思議な人でした。)のことなど、共通の話題もありすぎたので、お互いに驚愕の嵐でしたね。
私の先輩に対する見方も変わりました。
先輩はただのずっと幸せに、挫折を知らずに、苦労もせずに生きてきた人ではなかった。
いつも冷静で穏やかだけど、そうばかりでもなかった。
私が思っていたことは一部当たっていて、やはりなーと今日になってわかったりもしました。
先輩ご自身も俺も変わったのかもな…と今日仰っていましたが。
お互いに墓場まで持っていく秘密を共有しているからか、不思議な関係です。
たぶんお互いに全くタイプじゃないですし、私が20年愛し続けた当時の彼のことを先輩は大嫌いで…
恋愛対象になる間柄ではないので、余計に話しやすいんですよね。
ちなみに私の元彼さんの事を先輩が「嫌い」って仰る気持ちも、私には充分過ぎるほどわかるので、お互いの視点から見る彼の姿の話も面白いんですよ。
私だけじゃなく、先輩も面白がっていますね笑
「生きていれば何があるかわからない。またどこかで出会うこともあるかも知れない。」
なんて言葉もありますが、私と彼はもう二度と会うことも、言葉を交わすことも無いと思います。
彼が幸せに生きて行ってくれること、それだけを私は願っています。
随分酷いことをしたらしいので、自分にしっぺ返しが返って来ていないといいなと。
でも悪いことはちゃんと向き合って償わないといけないよと心の中で呼びかけるような気持でいます。犯罪では無いですが…
話しが逸れました。
先輩と私はお互いの秘密や過去を話したりします。
誰にも話したことがないようなことを。
先輩曰く良い距離感なんだそうです。
なんか納得です。
これからまた何年お会いしないかわかりませんがまた話が貯まって、打ち明けたくなった時に顔を合わせることになるかもしれませんね。
ところでガラッと話は変わりますが、ご存知とは思いますが一応。
HNDとは羽田空港のこと。
空港には3レターコードと呼ばれるコードが付いており、必ず3文字のアルファベットで表記されます。
これ日本中+世界中。自分の会社が飛んでいるところ+αは覚えておかねばならないので結構大変なんです。
訓練の時にテストもあるので、難しいところは変な語呂合わせで覚えたりします。
例えばイタリアのミラノ。
3レターコードはMXPです。
事情が分からないと何故ミラノがMXP?とかなり困惑します。
でも覚えることはMUSTなので、伝統且つ鉄板の語呂があるわけです。
"ミックスピザ"でしたね。イタリアだけに…🇮🇹
ご存知とは思いますが、本当はミラノの空港の名前がマルペンサ空港だからです。
ちなみにシカゴはORD。オヘア国際空港だから。
NYは勿論JFK。ジョンエフケネディ国際空港だからです。
HNDの国際線ターミナル(今は第3ターミナル)は私にとって特別な場所でした。
第1ターミナルには会社があるので誰に会うかわからない。
第2ターミナルは敵だし。
国際線ターミナルにはみんなわざわざプライベートな時間には行かないので、やりきれないことがあった時などはここで飛行機と、遠くに見える東京の景色と空を眺めて、気持ちに整理を付けてから家に帰るという、私にとってみれば儀式的なことをしていました。
そうだ、あの彼ともデートをしたっけ…
特に海外に向かう飛行機が乗せている、夢や希望や明日への活力みたいなものには元気づけられました。
男の子みたいに、飛行機のフォルム自体が好きでしたし、自分が乗務する飛行機も機体番号毎に特徴を覚えて、あの子、この子と呼んでいました。
スマホで覗くと映った飛行機がどこへ向かっているかわかるアプリがお気に入りでしたね。
はい。マニアですけど、なにか?
今日は内容の特にない、本当の日記になってしまいましたが、ほぼ出かけることのできない私です。
こんな時があっても良いですよね?
先輩ありがとうございました。先輩のお幸せも勿論願っていますよ。
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