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東大物理学者が教える「考える力」の鍛え方

今回読んだ本は上田正仁さんの

「東大物理学者が教える「考える力」の鍛え方」です。

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読もうと思ったきっかけは、勉強していてよく「何がわからないのかわからない」とか、「問題はわかっているけど、どうやって解決すればいいかわからない」って状態になることがあり、どうすればいいか考えていた時に目にして購入しました。

あくまで僕個人の感想ですが、読んでみてもうめちゃくちゃよかったです。

今の悩み事にタイムリーなこともあり、内容も題名からは僕みたいに勉強が苦手な人間には難しいかな、と思いきや専門用語も少なく、かなりわかりやすく説明してくれていて読みやすいです。

自分で考えるのが苦手な僕からすれば、ためになる内容が盛りだくさんでした。

例えば、答えのある問題は、ただ事実を知らなかっただけで、それを調べるだけでは考える力は養われない。

確かに色々知っている人は頭がいいって印象は受けるけど、それと自分で考えて答えのない問題に自分なりの解決策を考える力は別だなぁ〜と納得。

もちろん本には知識が土台にあって(マニュアル力って言い方をしてる)その上で考える力を鍛えるって書いてあるけど、僕はとにかく知識があれば問題は解けると思ってたので目から鱗でした。

僕はすぐに答えを探す癖があって、何か問題に当たった時は調べてすぐに答えを知ろうとしてしまう。そこで思ってたような答えが得られないとどう解決すればいいかわからなくなってしまう。

著者が言うには、問題がわかっているが明確な答えがない場合は、その問題を分解して、問題の周辺を徹底的に調べることで解決策を見つけることができる、と書いてあり、すごく腑に落ちました。

確かに、大きな問題は何か一つが原因なことよりも、色々な要素が絡み合って大きな問題になってることがほとんどなので、いきなり問題を解決しようとするよりかは、要素一つ一つを潰していった方が確実な気がします。

「何がわからないかわからない状態」の時は、関係のありそうな情報や事例をできるだけたくさん集めることで、何がわかっていないのかをわかる状態まで持っていく。

これはもう本当にためになりました。何がわからないかもわからない状態の時は、問題すらわからないとか、向いてないわ、とすぐに諦めてしまうことが多かったんですが、とにかく関係のありそうな事を調べて、そこからヒントを得る。そうやって一つ一つ解決に向けて進んで行ってるんだと、すぐに答えを得ようとしている自分の思考の浅さがよくわかりました。

著者は、「諦めない人間力」が大事とも言っていて、根気よく問題に取り組むことが必要だ、と。

どんなに優秀な人でも失敗を繰り返して、結果を出している。そんな当たり前のことを、難しい問題に直面し悩んでいる時は忘れて、ちょっと勉強してわからなければ、向いていない、頭が悪いから、と思っていたことがいかに言い訳か痛感しました。

この本を読んで「問題への取り組み方」が学べたことは非常に良かったです。

また何度も再読したい名著でした。


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