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大工の種類(その1)

家を建てる時は、大工さんは必ず必要な人達です。
そこで、大工の仕事と一言にいっても、大工だけでもかなりの種類がある事をご存知でしょうか?
ここでは、どんな大工さんがいるか、紹介していきます

 木造の構法

大工とは家を建てる人です。まず、その家の構法自体によってジャンルが分かれます。

 木造の構法

  ・伝統構法
  ・在来構法(軸組構法)
  ・枠組壁構法(ツーバイフォー構法)
  ・パネル構法

と、大まかにこんな感じです。
これらの構法それぞれ、大工さんも専属で分かれています。
更に言うと、全て家の中身(柱や梁)の作りの違いだけで、仕上がりの見た目は、殆ど同じになってしまいます。

 ・伝統構法

伝統構法とは、昔ながらの構法で、よく聞く『釘を使わない、金物を使わない』やつです。
土台、柱、梁、全て木組みだけで組み立てていきます。
壁の力に頼らず、木組だけで建物をもたすという考えの建て方です。
なので、梁と柱の太さは普通より自然と大きくなります。

金物の代わりに、木の栓を使い、木にとっては1番いい構法だと思ってます。

しかし、時間もかかりますし、その仕事に携わる大工さんの技術力も必要もされます。
主に、材料に対し、墨付けをして手で加工(手刻み)する仕事です。

金輪継ぎ

 ・在来構法(軸組構法)

この構法は、今は1番多いかもしれません。伝統構法の建て方を、簡単にして金物で固定するやり方です。
主に、プレカット(工場で加工されてきた材料)での組み立てです。
形的には、柱と梁を組み立てて作り上げるやり方です。

私の仕事は、伝統構法と在来構法、両方の仕事内容だと思います。

金物による材料の固定

 ・枠組壁構法(ツーバイフォー構法)

この構法は、アメリカでは主流な構法です。
2×4(ツーバイフォー)と言われからして、2インチ×4インチの材料を重ねて重ねて、釘の鉄砲を打ちながら、柱と梁にして構造体にし、壁の面材を張っていくやり方です。
2×4大工さんは、本当にスピードが早いですね。

 ・パネル構法

この構法は、壁自体を工場で作ってきてしまい、それを持ってきて組み立てていく構法です。
現場での仕事は、1番早いでしょう。あと、現場でのゴミが出ないのはいいですね。


私はパネル構法とツーバイはやった事ないですが、いつも遠目で見てます。
その他にも、ハウスメーカー毎の構法があったりして、よく調べてみると、色々なやり方があるなと感心してしまいます。

大工の種類

前の項目で話した様に、木造の構法毎に専門に大工さんがいます。
なので、なかなか別の構法の大工さんとは繋がりが少ないのです。
仕事内容が全く違く事も、その理由のひとつです。

伝統構法の大工さん
は、おそらくプライド高く自分の仕事に誇りを持ってやっているでしょう。
鑿や鉋を研いで使って作りあげる技術はすごいし楽しいですよね。

伝統構法の中には住宅だけではなく、その中でも色んな仕事があります。(その辺はその2で)

プレカットの建前は、私もやりますが、設計が決まってから建てるまでが早いので、早さと予算を縮小する事ができます。

プレカットの時は、建前だけやる大工という人達もいます。

2×4大工とパネル構法の大工さんも同じ大工でも、仕事内容は全く違う仕事だと思います。

今回は全て、住宅の躯体だけの大工の種類の話でした。

何にしても、大工さんの目的は一緒です。
地震や台風など災害に強い、住む人の為に作り上げる、という気持ちは一緒だと思っています。


※これらは全て、私の知る範囲の事です。
他の知識がある人は、遠慮なく教えてください。

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