見出し画像

【24/1/30】中東地域の地政学リスクとEU経済

おはようございます。
GSJ代表の深野裕之です。

今月に入り、
中東地域の地政学的リスクが一段と高まり、
全世界がその影響を強く感じ始めています。

最近の報道によると、
アメリカ籍の船がフーシ派によって攻撃を受け、
これに対する米軍の反撃がサプライチェーンの混乱を招き、
さらに経済活動にも大きな影響を及ぼしています。

紅海を通る貨物の通行量は前年同月比で60%も減少しており、
この状況が続くと更なる減少の恐れがあります。

これは、製造業にも大きな打撃を与えています。
スズキのハンガリー工場やテスラのドイツ工場では、
製造を一時停止する事態に至りました。

特に、
中国からのサプライチェーンに依存するヨーロッパの工場にとっては、
この紛争は大きなダメージとなっています。
もし現状が解決されなければ、
物流はアフリカ経由の航路を余儀なくされ、
これにより物流コストは大幅に上昇することが予想されます。

さらに、ヨーロッパ向けの原油価格も大きく上昇し始めており、
この状況が続けば、ヨーロッパ全体が物価上昇と景気後退という
二重の苦しみに直面することになります。

特に、
エネルギーの輸入に大きく依存するドイツのような経済大国は、
大きなダメージを受けることが予想されます。

日本においても、
原油価格の上昇は避けられない大問題です。
この状況が継続すれば、ヨーロッパ地域のインフレが加速し、
日本においても同様の影響が考えられます。

さらに、ヨーロッパへの輸出が減少すれば、
中国経済にも大きなマイナス要因となります。

グローバルな視点で見ると、
サプライチェーンの見直しがさらに進むことが予想されます。

これが私たちのビジネスにどのような影響を与えるのか、
経営者や組織のリーダーは十分に考える必要があります。

一般社団法人Glocal Solutions Japan
代表理事 深野裕之

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?