こんにちは!グローカルセンターインターン生のべるです🔔
2024年10月19日(土)に、ラーニングイノベーションプログラムのチーム形成ワークショップを実施しました。
このプログラムでは、高校生、大学生、社会人の垣根を超えた多様な背景を持つ参加者が、月1回程度×6ヵ月間のプログラムで相互に学び合い、共創・実践する機会を通して、「学ぶ力」、「学びをデザインする力」を身につけます。公益財団法人トヨタ財団2023年度イニシアティブプログラムから助成を受けて実施しています。
これまでのラーニングイノベーションプログラムの
ワークショップはこちら
本プログラムでは、キックオフの後、3回のゲスト講師を交えた参加型ワークショップを行ってきました。そして、今回はそのワークショップを経験してきた参加者が今度はワークショップの企画・実践をするためのチームを形成します。
〇チェックイン
今回は、秋を感じられる時期になってきたという事もあり、チェックインで「あなたにとって○○の秋とは?」を共有しました。
〇今までの振り返り
振り返りの前にまず、そもそもワークショップとはどのようなものかを確認しました。
▼「ワークショップ」とは何か▼
ワークショップとは、本来「作業場」や「工房」を意味する言葉でした。職人が実際の作業を行い、見習いが技術を学ぶ場所として使われてきた言葉です。「work(仕事・作業)」と「shop(店・作業場)」を組み合わせた複合語として生まれました。
しかし現代では、その意味が大きく広がり、参加者が主体的に参加して学び合う体験型の学習会や研究集会を指すようになりました。現代で使われているワークショップの最も有名な定義は「講義などの一方向的な知識伝達のスタイルではなく、参加者が自ら参加・体験して共同で学びあったり創り出したりする学びと創造のスタイル」(中野, 2001 ワークショップ:新しい学びと創造の場)です。学習への参加、創造、双方向性などの側面が強調される学びの場の実践として、広く使われています。
ワークショップの定義には、学習(学び)と創造という言葉が組み込まれていますが、実際それらのどちらかを主目的した場合があると言われています。
また、学習を主目的とした場合であっても、当たり前を省察するような気づきを促すことに焦点を当てたり、コミュニケーション・創造性など、特定の能力や思考を伸ばすことに焦点を当てたりするなど、学びにも様々な種類がありそうです。
そのようなワークショップでは、学校教育のように、あらかじめ理想の状態(教育目標)が設定されている学びというより、参加者自身でそうした理想さえも探り、自分なりに意味づけ・意義づけを行っていくような学びが展開されます。
▼参加者の振り返り▼
ワークショップとは何かについて確認した後、参加者が近くの人とグループになり、これまでの参加型ワークショップの学びを俯瞰的に捉え、「メタ認知」をすることを意識しながら振り返りをしました。
▼プログラムに現れる運営者のアイデンティティ▼
ワークショップを作る際に、企画者の個性や大事にしていること(アイデンティティ)が反映されることはごく自然なことです。そこで今回のプログラムにおけるグローカルの「アイデンティティ」について行元さんからお話がありました。
ラーニングイノベーションプログラムは「学びの場を作ることを学ぶ場」。そんなプログラムの初めに行われた3回の参加型ワークショップのゲストとしてお呼びした、上田先生、近藤さん、村田先生。
上田先生、村田先生は大学等で「学びの場」を研究されているゲストでした。それでは、なぜ八百屋である近藤さんがゲストとして呼ばれたのか。
その意図としては、「当事者の声」、つまり複雑な社会や社会課題に実際関わる当事者の話を通して学ぶことを大切にしたいという思いがありました。物事は多面的で、教科書だけでは学びきれない。社会の「リアリティー」をワークショップに取り込むことで生まれる学びの重要性に気づいてもらうための第2回目の参加型ワークショップでした。
この「当事者の声」は、グローカルセンターが様々なプログラムやワークショップ、イベントをする際にとても大切にしていることで、場の設計の基礎の大きな一部ともいます。
〇「OST(オープンスペーステクノロジー)」による仲間集め
今回のチーム形成・テーマ決めではOSTという手法を活用しました。
OSTとは、ワークショップの進め方の一つで、参加者にとって重要なテーマについて深い洞察を得るために用いられる方法です。
具体的な進み方は以下のように進みます。
1.マーケットプレイス
参加者から関心のあるテーマについて考えたいという提起者を募集する。
2.セッション
セッションの場所と時間を決めて、テーマごとに分かれて、提起者を中心に対話を行う。
3.ハーベスト(収穫)
対話を通じて共有された気づきや次のアクションなどを模造紙にまとめ、各テーマの内容を全体で共有する。
▼マーケットプレイス▼
初めに、マーケットプレイスを行い参加者の中でやってみたいワークショップのテーマを挙げました。
テーマができった後、それぞれテーマを出した人がどのような思いでこのテーマを出したのかを発表しました。
▼セッション(話し合い)▼
マーケットプレイスの後、出てきたテーマに分かれ、テーマを出した人(提唱者)はそのテーマの場に、テーマを出していない人(賛同者)は自由にそれぞれの対話に参加しました。
▼テーマ決め(ハーベスト)▼
セッション終了後、これからチーム活動をしていくにあたって、8つ挙がっているテーマから5つに絞っていく必要があり、そのためにテーマを設定した人がセッションを通して、現状どの様なテーマとこれからを考えているのかを発表し、投票しました。
投票の結果以下の5つのテーマに決まりました。
・もし、京都をレイアウトしなおすなら
・クリスマスプレゼントを考えよう!!
・「自分の幸せの定義」について考えるワークショップ
・芸術を入口として物事を多面的/多角的に考えようというワークショップ
・フォルスホイスコーレ(新しい学校)をつくろうぜの集まり
〇終わりに
今回のOSTでは、これからラーニングイノベーションプログラムの参加者が行っていくワークショップのテーマが決まりました。
このテーマの中で、今までの参加型ワークショップで学んだ事のどの部分がどのように生かせるのか。また、どこまでチャレンジ精神旺盛なワークショップができてくるのか。
次回は、11月9日(土)です。
実際にチームが確定し、始動していきます!
これからのチームでの活動が楽しみですね!
執筆者
グローカルセンターインターン生
鈴木優太