発展途上国と物価高(インフレ)の関係とは?
インフレーションとは?
Inflation(インフレーション) は物価が上がっていくことを意味します。
ベネズエラやジンバブエなんかは、物価が高くなりすぎて日用品ですら手に入れるのにたくさんのお金が必要な状況になっているんです。
インフレーションがおこる理由1
Inflation(インフレーション) はモノやサービスの値段が上がっていくことなので、供給よりも需要が大きい状況でおきます。
たとえば経済が成長し始めた発展途上国では、人々がお金を多く使い始めることでモノやサービスの供給が追いつかず、値段を上げないと品切れになってしまいます。
供給より需要が大きければ、値段をあげて需要と供給のバランスをとるわけです。
インフレーションになるとどうなるの?
通常、モノやサービスの値段が上がっている Inflation(インフレーション) の状況では、人々がモノやサービスを買おうとしないために、提供者は売上が落ちます。
それに応じて、モノを生産する量やサービス提供に必要だった人員を減らしていきます。
しかしこの状況が続いていくと、多くの人は値段がさらに上がる前にモノやサービスを買っておこうとする傾向にあり、生産量や雇用の機会ももとに戻っていくんですね。
インフレーションがおこる理由2
自然災害や従業員の給料の増額の影響で、物価高(インフレーション)が起こることもあります。
モノやサービスの生産コストがあがることでこれまで通りの供給が難しくなり、需要と供給のバランスをとるために値段を上げる必要がでてくるんですね。
国の対応
その国のお金の価値が低いと、海外のお金の価値が相対的に高くなるために輸入品が高価になります。
このとき、多くの人が国内のモノやサービスを欲するようになります。
そのため、国は自国の通貨の価値を低く保っていくことで Inflation(インフレーション) を促進しようとするわけですね。一般的に2%の Inflation(インフレーション)を保っていることが良しとされています。
インフレ2%以下であれば、供給>需要ということなので、国はお金を借りやすくして需要を促進します。
インフレ2%以上であれば、供給<需要ということなので、国はお金を借りにくくして需要を抑えるんです。
物価が下がっていく状態は Deflation(デフレーション) と呼ばれていて、人々は値段がもっと低くなってからモノやサービスを買おうとします。こうして需要がおちると、モノの生産量や雇用機会も減っていきます。
発展途上国と物価高(インフレ)の関係とは?
発展途上国における物価高はおもに、
紙幣増刷、税制の欠陥、コストの上昇
の3つの経済的な理由により引き起こされると、これまで言われています。
政治経済の視点から言うと、安定した政治体制の欠如も、物価高を引き起こしやすくなります。
投票を得るために短期的に都合の良い政策に走りやすく、
政党による方針がはっきり分かれているため支持者が政党間で流動しにくい民主国家と比べ、不安定な政治体制にある国は投票を得るために短期的に都合の良い政策に走りやすく、物価高をまねくような財政政策に依存する確率が高くなります。
国民が政党方針に着目せず、国民の人気を得ることが目的の政策案だけで投票してしまうと、結果的に国の政治はどんどん悪い方向へ行き、国民は不満をいだき続けることになるかもしれません。
参考: The Political Economy of Inflation and Stabilization in Developing Countries by Sebastian Edwards University of California, Los Angeles, National Bureau of Economic Research, and Institute for Policy Reform, The Balance, American University
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?