見出し画像

「スタンダードなネイティブ英語」はミスリード?

外国語のレッスンとしてPreplyというオンラインプラットフォームを使っている。

当然英語講師が一番多いだけに、自分に合いそうなパートナーを検索するだけで結構時間がかかる。

各講師が短い自己PR映像を投稿しているのだが、一時期これにハマってしまった。文化的背景や生活環境も違う個性豊かな講師が無数に検索結果として表示されるのだから。

例えば、コストパフォーマンスを優先して、時給が安い順に検索する。すると、南アフリカやカメルーン、フィリピンの「ネイティブスピーカー」が数ページに渡りリストアップされる。

これら講師の大半は、いわゆる母国語の他に、学校や公的な場所で英語も公用語として使われているというお国柄の人達だ。イギリス人やアメリカ人、オーストラリア人のように日常の生活環境で英語だけしか使わないネイティブスピーカーとは異なるグループだ。

強いて区別するなら、前者は「準ネイティブスピーカー」的な呼び方になるのだろうか。確かに、いわゆる日本人が普段イメージする後者のネイティブスピーカー達とは発音やイントネーションがだいぶ異なる。

次に、コスパを度外視して、いわゆる「欧米」講師を探し求め、出身地別で絞り込む。アメリカ、イギリス、オーストラリア、カナダを選択して検索してみると、やはり多様なネイティブが現れる。

例えば、アメリカ人でも、メキシコに近い南部に住んでいる講師。プロフィールをよくよく見てみると、メキシコからの移民2世的な人で、スペイン語講師もしていることが分かった。

おそらく、家庭や地域コミュニティーの一部ではスペイン語で話し、学校や職場などでは英語というバイリンガル環境で生活しているであろうことが読み取れる(時折、スペイン語訛りの英語を話す講師のPR動画を目にする)。

別の絞り込みで、家庭でも、社会でも英語しか使っていないような講師を比べてみた。結果として、やはりアメリカとイギリスとでは英語の響きがかなり異なる。

イギリス人講師だけに絞ってみても、出身地によって結構方言的な訛りが感じられる。

日本人が盲目的に信じ込まされている「スタンダートなネイティブ英語が全て」的なアプローチは明らかなミスリードであり、無益どころが有害ですらあるという思いを日々強めている。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?