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[解説と設問を発表]ソーシャルボットが世論形成に影響する【IT社会の英語ニュースについて議論する】第23回 12/20(水)20時 @オンライン

グローバルな場で必要な「英語力」て何?「ITと社会」を英語で理解し、発信するための新英語ワークショップ。


2023年から始まった新しいワークショップ[IT社会の英語ニュースについて議論する]第23回開催のお知らせです。今回は書籍 [VOAで聞き読み IT社会の英語ニュース入門]のなかの [Topic 12] 用心するべきネットの情報: ねつ造と「不適切なコンテンツ」という話題を取り上げます。利用する教材は書籍の中のVOAの記事[Study Says Social Media ‘Bots’ Worked to Boost ‘Super League’ ](p.160-163, webでも閲覧可)です。このワークショップの解説と設問を発表します。

詳細は以下のセクションでご確認ください。

ワークショップ第23回「ソーシャルボットが世論形成に影響する」のご案内

今回のワークショップは、VOAが報じた記事「ソーシャルメディア・ボットが頓挫した欧州サッカー・スーパーリーグ構想についての世論形成に影響したとの調査報告」について議論します。

この十数年で社会、特に世論形成に大きな影響を与えたものと言えば、何といってもソーシャル・メディア(SNS)でしょう。ソーシャル・メディアを通じて提供される様々な人々の見解は、これまで公の場で「意見」を表明する機会が、ほとんどなかった無名の「個人」をエンパワーメントする役割を果たしてきました。しかし、ソーシャル・メディアがもたらす負の側面は、見過ごすことが出来ないほど、大きくなっています。そのうちの一つがこのトピックの主要なテーマにもなっている「フェイク情報&ニュース」です。

主に、SNSで拡散されるフェイク情報の中でも、とりわけ問題なのが、生身の「人間」による情報発信ではなく、「ボット」と呼ばれる、AIを利用した自動化ツールによる情報の大量拡散です。なかでも、SNSのアカウントを使って拡散される情報が、世論の形成に寄与するようになったことは、大きな社会問題です。

ボットは、もともと、商品宣伝のための自動化ツールとして、消費社会で威力を発揮してきました。しかし、このツールは、すぐに別の目的に使われるようになります。ずばり、国家の未来を決めるような重要な政策決定や政治家の選出に影響を及ぼすようになってしまったのです。2016年のBrexitに関する英国の国民投票やトランプ氏が選出された米国大統領選において、ボットが果たした役割は小さくなかったことが、様々な研究で明らかにされています。

Social media, sentiment and public opinions: Evidence from #Brexit and #USElection

https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/S0014292121001252

そして、実際にSNSのソーシャルボットは、一般人が気付かないほど大きな影響力を持っていることを様々な研究が明らかにしています。

ソーシャルボットはどのように世論を形成するのか?

2017 年のデータでは Twitter に登録されているユーザーの約 15 %がボットとみられていました。さらに、2022 年のワシントン大学セントルイス校の最新の研究によると、Twitter ユーザーの 25 ~ 68 %がボットであるとの結果が出ています。

サニャ・トライチェワ

あなたはこの問題についてどう思いますか?VOAの記事はウェブで読めますので、初めての方も是非、ご参加ください。ワークショップの内容は以下のとおりです。

日時: 2023年 12月20日(水)20時~21時30分
場所: オンライン
定員: 参加者は10名程度まで(但し、見学者は含まない)
費用: 見学のみ: 500円、初回参加者:800円(オンラインのみ)~

教材は以下のHPでご確認ください。「ITと社会」の各テーマに関する解説も含まれていますので、できるだけ、テキストを購入されることをお薦めします。準備なしでは設問には答えられないと思います。設問は参加予定者及びオンライン・サロン/有料ニュースレター会員に送付します。

[教材]

Study Says Social Media ‘Bots’ Worked to Boost ‘Super League’

チケット

チケットは以下のYahooチケット・サイトから購入、もしくは銀行振込みでお願いいたします。

ソーシャルボットが世論形成に影響する【IT社会の英語ニュースについて議論する】第23回 12/20(水)20時 @オンライン

また銀行振り込みの場合、以下のサイトから用紙をダウンロードしてご利用ください。

解説

2015年7月に集英社の辞典「imidas」が「アメリカ新語」として、troll farm (トロール・ファーム)を以下のように紹介しています。

troll farm (トロール・ファーム)

偽情報(たとえば「オバマはイスラム教徒だ」など)や虚偽の陰謀説をツイッターやSNSに書き込んで、大量に拡散させる拠点。各国のスパイが身分を偽り、学生アルバイトを動員して運営している場合が多い。

沢田博

これ以降、多くの政治の重要課題の投票行動において、このトロール・ファームが、世論の形成に寄与してきたことを、複数の調査機関が発表しています。政治だけでなく、ビジネスの意思決定の世界においても、インターネットとAIの仕組みを悪用したソーシャル・ボットがが弊害をもたらしています。ネット上では、欧州での新リーグの創設に対して賛成意見が多数を占めるように見えたものの、実際はボットによる操作だったことが判明した事実を、VOAの記事は解説しています。

ここから先の情報、設問はイベントへの申込者、サロン/メンバー/有料ニュースレター会員、note記事購入者に公開します。

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