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マスクもスマートに管理する: ROOTOTEの『マスクト』が気になる

先日アドタイ の連載で「記者会見時、マスクは外す?外したマスクはどこに置く?」の中でも書いたが、外した後のマスクの行方を、思いの外他人は見ている。

パンデミックから1年、日常生活に置いてのマスク着用はスタンダードとなった。マスクをつけて外出し、食事をする際に外し、食べ終わって喋るときには着用する。

この着けたり外したりする行為に筆者はいつも戸惑いをかくせない。なぜなら、筆者は鼻の粘膜が弱いこともあり、マスクを装着しっぱなしでいると中で蒸れて発生する、汗や他の水分が心配になるからだ。そのため外出時には必ずハンドタオルを携帯し、それを添えながらマスクを外すようにしている。

外したマスクはすぐに着けられるようにしておきたいのだけれど、かと言って人の目につく場所に置きたくもない。去年の夏頃、やっとレストランでの飲食ができるようになった頃、外したマスクをバッグの中に入れ、再度着用しようとしたときに奥底に沈んでしまったそれを焦って掘り起こすことが何度もあり、それからはちょっと素敵に見えるパールのマスクコードをつけるようになった。外している時は半分折りになったマスクが、胸よりも下あたりの位置に首から下がっている。顔を見て話しているときに視野に入らないギリギリのあたり、ロングネックレスをしているようにも見える感じだ。

とはいえ、マスクコードをつけたくない場面だって多々ある。そんなとき外したマスクをどのように保管したら視覚的にも衛生的にもスマートか?

以前入ったレストランで、テーブルに白い紙袋が置かれていた。何かと思ったら、食事中に外したマスクを入れておくために用意されたものだったのだ。なかなか気がきく。その店の清潔感と顧客に対する配慮に非常に好感を覚えた。

でもこういう店ばかりではないし、マスクを外すのはレストランで飲食をする時だけではない。また、SDG'sの観点からいくと、毎回紙袋を使うよりもリユースできて楽しいものがあるのではないか?と思っていた。

そんな矢先発見したのがこれ。
マスクト

筆者が日本からNYに持ち帰って愛用しているカジュアルなバッグのうちの一つ「FEATHER ROO」を作っている会社『ルートート』が発売した、外したマスクをさっと保管できるアイテム。

「”マスクと”一緒に」、だから「マスクト」なのだろう。
マスクを外す時、マスクトを開いてマスクに重ね、一緒にさっと外したら半分折りにしてスナップボタンで止める。はめる時はその逆に。使い勝手も良さそうな上に、洗濯をして何度も使用できる。机の上に出しておいても感じが良い。

さすがにアドタイのコラムで書いたような記者会見や講演の場には不適切だし、それなりの立場の方にこれを勧めるには可愛すぎるが、アイディアと商品のコンセプトと完成度は非常に高い。今、日本に帰国できるのであれば、是非手に入れたい物の一つ。

現在NYでは60歳以上の住人とある条件に当てはまる仕事についている人々はワクチン摂取ができる。またバイデン大統領は5月1日までに18歳以上のアメリカ人のワクチン摂取が完了するようにすると発表した。しかし、ワクチン摂取をしたからと言ってコロナウイルスに感染しわけではない、軽症もしくは未症状で済み、生命の危機には晒されないというだけ。それに、体質的にワクチン摂取ができない人だって世の中にはたくさんいて、ワクチン摂取した本人は未症状だけれど保菌者だとしたら、そのウイルスを運んで、ワクチン摂取のできていない人に移してしまうことだってある。

今までは「自分がかからないため、そして、人にうつさないため」と、どうしても自分主体で防御するためのマスク着用だったかもしれない。しかしこれからは、「人にうつさない」が主たる着用理由になっていくだろう。そんな時代に、このマスクトのようなアイテムは、手元に置き、使用する度に、人をちょっと優しい気持ちにさせるのではないかと思うのだ。

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