見出し画像

インド英語はわかりにくい?

こんにちは。グローバル・エデュケーション代表の福田聡子です。
今回は、アジア歴訪ブログ、第2弾!
インド編をお届けいたします。


ムンバイのインド門にて。海に向かって建てられていてノスタルジーを感じる造り。

インド人の英語は、本当にわかりにくいのか

インド人の英語はわかりにくい。
職業柄、英語のお悩みに寄り添う機会が多いが、国別ではインド人の英語がさっぱりわからないから対策がしたいというお悩み、またはお悩みを超えた叫びを聞く機会がダントツに多い。
そして、確かに、私自身もそうだと思っていた。

インド人は1つの話が長いし、巻き舌を多用するし、全部の発音が強いので逆にメリハリがなくて途中で迷子になってしまう。

と、思っていた。

が、今回の出張でムンバイに 2日、ニューデリーに2日滞在し、当社のパートナーまたはパートナー候補の方々、合計20名と話をして、その印象が180度転換した。

わかりやすい。

なぜならば、話の順番が論理的で、とてもよくストラクチャーされているからだ。
「おー、あなたの聞いてることに対する答えは、今から3つ話すね。
1つ目はこれ、2つ目はこれ、3つ目はこれで、
3つ目は2つのパートに分かれてるから。」
という具合によく整理されており、最初に予告した上でその通り話してくれる。
だから、ちょっと聞き取りにくい所があっても大事なことは全部理解できているし、楽だし、議事録が取りやすいのだ。

ムンバイのリーダーシップ専門家との打ち合わせ後。プネから駆けつけてくれた。

英語力<<<ロジカルなコミュニケーション

これは、当社の英語で行う、プロフェッショナルコミュニケーションプログラムで一番大事にしていることでもある。
英語力アップ、というと、完璧であることを目指すか、なんでもいいからとにかくしゃべってみようよ、という両極端になることが多いのだが、
仕事の場面で使う英語で、今持っている自分の英語の知識(文法・単語)を活かすためには、ロジカルであること、そのために頭の中をクリアにしておくこと、が重要だ。
話の組み立てがロジカルであれば、わかりやすくて相手に負担をかけない。負担をかけない相手は信頼され、仲間が増える。
Clarity=Power
これを手に入れることができると
英語の単語力や文法力や発音を乗り越えて行けること、これの効果をとても感じた。

ディベートで養われる力

インド人のある一定以上の教育を受けている人たち(日本企業のみなさんのカウンターパートになったり、上司・部下・同僚になったりするレベル)は、小学校から英語で学んでいるだけではなく、
論理的であること、自分の意見を論理的にはっきりと述べること、が徹底的に教育されている。
10年ぐらい前に日本のテレビを見ていた時にインドの小学校の授業で取り入れられている、ディベートの場面が映っていた。
ディベートの題は「小学校に通学するのに、歩いて行くべきか、バスに乗るべきか」という内容で、小学3年生のクラスだった。
クラス40人のうち、39人が、バスに乗るべきの意見、1人だけが歩いて行くべきだ、という場面。その1人の男の子は、39人からの様々な意見に対して、怯むことなく堂々と一つ一つ反駁するし39人も手加減なく論戦を挑んでいた。その後、担任の先生がインタビューで、「自分の意見を人の前で堂々ということで自立心が養われる」と言っていた。全くその通りだと思う。

当社のプログラムではディベートを大事にしていて、インドやアメリカでは小学生から取り入れているこれを必ず入れていただけるようにしているが、効果は絶大だ。
同調することや誰かの気分を悪くしないように発言を調整することはできるが、そういえば人の前で忖度なく自分の意見をまっすぐ伝えたことは経験がなかった、と気づく方が多い。
そして、それをゲームのように勝負するときに相手の気持ちを考えずにロジックだけで勝負して良いという開放感。
これをきっかけに、アンラーニングができて、学んで返信するギアがグッと入った方が多数いる。

インドの朝ごはんの定番、ドーサ。気に入って毎朝ドーサでエネルギーチャージ。中に、ジャガイモのサブジ(カレー風味の炒め物)が入っています。

インドの温かさ

話をインドに戻すが、インド人は温かい人が多い。
少なくとも今回はその温かさにだいぶ助けられた。
Uberから降りた後に、どこのビルに尋ねればいいのか見つけられなくてウロウロしていたら、わざわざ店から出てきて、あっちだよとヒンズー語で
怒鳴ってくれる。
スケジュールがきつくてお昼が食べられない時には、お昼を食べられるかどうか、買わなくていいかどうかを何度も気にしてくれる。
困った姿を見るととにかく助けずにはいられないようだ。
温かいからこそ、その時に、オプションのオファーが多くて話が長くなるのかもしれない。
ロジカルで鋭いけれど、温かさでケアもされる感じが、とても信頼できる。
当社が提供しているコミュニケーションスキルやリーダーシップの研修においても、「ロジックとエモーションの両輪を回すこと」の重要性を説いているが、改めてそのインパクトを感じることができた。

もっと知りたい方は、グローバル・エデュケーションまで!
https://www.globaledu-j.com/

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?