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私たち、日本青年会議所 近畿地区 京都ブロック協議会 グローバル人財育成委員会では2021年の一年間で、より地域にSDGsを浸透させることを目指します。今回は、SDGsに積極的な企業である有限会社山城屋茶舗さんの取組を投稿いたします。

取材協力:有限会社山城屋茶舗

1,山城屋茶舗とは
  山城屋茶舗は、明治の時代に初代が京都の山城地域にて茶園を営み、大正元年に日本茶の最高峰・玉露や、抹茶の原料となる碾茶の優良産地である福知山市へ移り日本茶と茶道具の専門店として日本茶の美味しさを広め今年で創業109年を迎えます。

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京都府北部地域唯一の茶市場入札資格茶師として、1次加工の荒茶買付から、合組(ブレンド)や焙煎などの仕上げ加工を行っています。7年前から地元福知山産玉露を『ふくちやま茶』と名付けブランディングを開始し、地場産業の普及にも努めています。

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2,SDGsを取り組むきっかけについて教えてください。
  2015年に開催された世界会議金沢大会において、SDGsを知り、環境に配慮した取り組みなら自社としてもやってみようと考え、ネット販売時のリサイクル梱包を始めました。しかし当時のSDGsの認知度は低く、反応は全くありませんでした。自身もSDGsに対して知見を深め、自己満足ではなく、お客様に賛同していただくにはどのようにしたら良いか意識しながら進めて行くことで、少しずつリアクションが増えてきました。

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3,山城屋茶舗さんが現在取り組まれているSDGsについてお答え下さい。
  弊社は茶葉がしっかり育って初めて成立する商売です。環境が破壊されれば商売として成り立たなくなるので、環境の保全は避けては通れません。

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福知山市のお茶農家さんを守ろうと考えたとき、福知山市内の環境を良くしようと考えました。例えば、茶葉でお茶を淹れて飲むことを普及させることで、ペットボトルの消費の削減に繋げることができます。茶葉100グラムでペットボトル約20本分のお茶になるので、茶葉からお茶を淹れて飲めば、その分ペットボトルの消費量を減らすことができます。手間かもしれませんが、原点回帰をしてもらう事で環境は良くなり、お茶農家の経済も潤うと考えました。

  しかし、一番の問題点は、急須を使いお茶を飲む文化がなくなってきていることです。環境のために、急須でお茶を淹れて下さいというのは押し付けになります。それよりも、急須でお茶を淹れる楽しさを伝えていきたいと考えています。例えば茶葉のブレンドを楽しむイベントやオリジナルのお茶缶作り、また茶育指導士として子供にお茶の淹れ方を教える『茶育』を通し、急須でお茶を飲んでもらうきっかけを作っています。また、急須でお茶を淹れる利点として、使用後の茶葉を、冷蔵庫の消臭剤や佃煮にすることもできます。

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手間をかけることが楽しいという楽しみ方の提案をすることで、自発的にそうなってもらうよう誘導しています。自社だけでSDGsを達成させようと考えているのではなく、あくまできっかけ作りとの位置づけです。お客様とのパートナーシップを大切にし、結果それが広がってゴールが達成できるのであれば、それでいいと考えています。
現在は、SDGsの目標5『ジェンダー平等を実現しよう』に関連し、福知山市内のフリーランスで活躍されている女性達と共同でコラボ商品を考案しています。なかでも、ハンドメイドのエコバッグは好評です。


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SDGsの取り組みを続けることで、お茶に興味がなかった人たちにもSDGsを介して興味を持っていただけ、その結果、販路を拡大することができました。

4,今後の展望についてお聞かせください。
  SDGsに取り組んでいる、または賛同いただいている取引先を中心とした企業様に参加いただき、オール福知山の体制で、地元産に特化したギフトカタログを作成しています。そうすることで、コロナ禍や水害などお店が機能しない時、ネット販売以外の販路が確保できます。単体ではなく、組み合わせで販売することで色んな層に広げることができます。また、地産地消を通して、地元への貢献ができ、利用者も選ぶ楽しみができます。SDGsを全面に打ち出したギフトカタログは、今夏出す予定にしています。


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今回ご協力いただきました山城屋茶舗様、ありがとうございました。


有限会社山城屋茶舗 HPの記載部
Https://fukuchiyamacha.com/

  公益社団法人日本青年会議所 近畿地区                        京都ブロック協議会 グローバル人財育成委員会

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