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If I believe...

某月某日、今日もいつものように公園を歩く。

歩いているときに、ふと、倉木麻衣の「Tonight, I feel close to you」が頭をよぎる。この曲は、アカペラで歌ったこともあり、いろいろな思い出(黒歴史?)がある。一緒に歌った友人を思い出したりもする。僕はどんな時も、そばにいてくれる友達を求めていたのかもしれないな、と思ったりもする。

When I need a friend, you are there right by my side. I wish we could stay as one.

この曲の音源をYoutubeなどで探すのだが、アルバムに収録された音源に勝るものがない。日本のJ-POP的な歌い方の倉木麻衣と流れるように歌う孫燕姿とのコラボが絶妙。どちらも声質が素晴らしい。そして、やはり一本筋が通っていて、倉木麻衣自身に憑依しているのが良い。

So much love in this beautiful world. Search for the brightest star in the sky.

そうねぇ、と流し目をしたくなる。

ひとつひとつの音の動きや息遣い、間の取り方、そして歌詞にいろいろな想いを感じるのだが、言葉に出すと非常に長くなってしまう。だから、音楽でのコミュニケーションは非常に効率が良いし、その情報量に圧倒されて感動するのだと思う。

ふと、倉木麻衣の4番目のアルバム「If I believe」は素敵だったな、と思う。特に、始まりと終わりが素晴らしい。

1曲目の「If I believe」。「僕たちに降り注ぐすべてのことは、時の流れに似ていて」というイントロにハッとさせられる。時の流れに乗りながら生きているのだから当たり前なのだが。「気づかないままで大切なことが後になって分かる」そうだよなぁ、そうやって35年生きてきた(後になっても分かってないか)。「失う前に気持ちを信じて」うーん、信じれば良かったと思うことはあるが、信じて怪我をして後悔したことも何度もある。気持ちを信じるのは良いと思うが、自分の置かれている客観的状況と、アプローチを考えましょうね、と当時の自分には言ってやりたい。(本質は今も変わっていないか)

2曲目の「Time after time」。「もしも、君に巡り会えたら、2度と、君の手を離さない」前半の仮定が絶妙で、「また」とは言っていないところに微妙なファンタジーを感じる。「巡り合う」と言うだけだと、初めて会うような印象さえして、来世に期待しているような不思議な感覚に陥る。もちろん、その後の歌詞を聞くと、「また」のニュアンスが含まれているのだけど、ドキッとする。

「儚く壊れやすいものばかり追い求めてしまう」この曲がリリースされた2003年頃を思い出すとそうだったなぁと感慨深い。まぁ、今もそうかもしれないけれど。切なく始まって、感情の盛り上がりとともに、少し声を震わせながら、「誰よりもずっと傷つきやすい君のそばにいたい、今度はきっと」と歌い切るこのパフォーマンスは、ライブ映像を垣間見る限りは、彼女ももうできないだろうな。僕もそうだが、どこかに置いてきてしまった感情。たまに思い出すけど。

そして、8曲続いた後での、「Tonight, I feel close to you」なのだ。構成が良いよなぁとつくづく思う。英語で話すことが当たり前になって少し成長した自分には、couldがすごく沁みる。If I (don't) do so, we might stay forever as one.

みたいな。

I wish we could stay forever as one...

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