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ジョージア工科大学のスコットさんが米国からGLのインターンに参加する理由

現在、ジョージア工科大学でコンピュータサイエンスを専攻しているスコットさんは、アメリカからリモートでGLナビゲーションのインターンに参加しています。そんなスコットさんに、GLナビゲーションのインターンを選んだ理由、約1年のインターン経験を通じて学んだ「スキル以外」の力、今後挑戦したいことについてお話を伺いました。(聞き手:GLナビゲーション 代表取締役社長 神田 滋宣)

※本インタビューは2023年6月に実施されました

■AIで白内障診断をするソフトウェアの開発をしたスコットさんの経歴

――スコットさんの自己紹介をお願いします。

アメリカのジョージア工科大学1年生で、コンピュータサイエンスを専攻しています。両親は日本人ですが、私自身はアメリカのハワイ州で育ちました。幼少期から現地アメリカの学校と日本の補習授業校の両方に通い、英語と日本語の両語をネイティブとして扱えるレベルまで努力し、現在に至ります。

幼い頃からテクノロジーに興味があり、論理的に物事を考えることが好きで得意でした。最初にプログラミングに出会った時は「自分一人で世界中のどこにいてもサービスを作れるのか!」と衝撃を受けました。他の業界や職種には見られない魅力があり、エンジニアリングに惹かれました。

本格的にプログラミングに関わるようになったのは、高校2年生からです。最初に立ち上げた大きなプロジェクトは、白内障の診断にAIを活用する開発でした。高校でもう1つ取り組んだ大きなプロジェクトが、学校の時間割をわかりやすく確認できるアプリの開発です。そのアプリは現在も毎日1500人以上の学生や教職員に使われています。

最初のプロジェクトに話は戻りますが、白内障の診断にAIを活用するプロジェクトは母方の祖母が白内障を患っていたことがきっかけで取り組み始めました。診断が遅れると日常生活に支障をきたす病気なので、多くの人に認知してもらうことをテーマに開発と研究を進めました。開発にあたっては技術面にフォーカスしましたが、研究論文では発展途上国でどのように技術を提供できるのか、さらにより迅速に多くの人に認知してもらう必要性にも言及しています。

こうした経験を通してプログラミングとソフトウェアの可能性を目の当たりにし、独学で学び続け、高校卒業時に、GLナビゲーションにインターンを志望しました。

――それらのプロジェクトで表彰や評価はされましたか?

学校のフェローシップという研究プログラムがあり、最後に皆の前でプレゼンテーションをしますが、そこで私の研究が表彰されました。しかし、私にとっては評価や表彰以上に、そのプロセスが大変貴重な経験でした。自分で創意工夫し開発と研究を進めていく経験を積むことができました。

GLナビゲーションは、自分で考えて進める姿勢が求められるので、このプロジェクトを通して学んだ経験は今に生きています。

――確かにそういう意味で自走が重視される環境ですね。(上司の)アウスさんもすごく褒めていましたよ。次の質問に移りますが、日本企業でインターンをしようと思った理由を教えてください。

幼い頃からアメリカと日本、両方の文化、価値観、考え方など、様々な人に触れてきた経験から、アメリカと日本の架け橋になるようなことをしたいと考えています。そこで、自身が未経験であった『日本で働く』という側面に触れるため、日本企業でのインターンシップを志しました。

日本で働くことを通じて、新たな価値観を学び、多様な方々との出会いを経験することで、将来どのようなことに取り組んでいきたいのかがもっと明確化できるのではないかと考えています。

(スタンフォード大学起業家育成プログラムで最優秀賞&ビジネスピッチコンテストで優勝)

■GLを選んだ理由:日本の社会課題を解決する事業に興味を持った

――GLナビゲーションのインターンに決めた理由も教えてください。

実は日本のインターンは、GLナビゲーション1社しか応募していません。その理由は、GLナビゲーションが提供する人材教育サービス「JapanWing」の事業に強い関心を持ったからです。
日本経済が「失われた30年」と呼ばれるくらい停滞している状況の課題は諸説ありますが、少子高齢化が大きな理由だと考えています。その解決のひとつが労働者を増やす、外国人のホワイトカラーを増やすことではないでしょうか。ただ今の日本では、日本人がやりたくない仕事を外国人にやってもらっているシーンが非常に多いように感じます。やはりこれが1番のネックです。そうではなく、外国人が日本に来て大成功を収める、大活躍する成功事例をもっともっと生み出していかなければ労働力の問題は解決できないのではないかと考えます。
私の周りにもバイリンガルを目指して勉強している人は大勢いましたが、両方をネイティブのレベルで使いこなしている人は大変少ないです。そういった意味で、外国人が日本に来てホワイトカラーの仕事を見つけることは非常に困難な状況です。GLナビゲーションは、そうした状況を改善する取り組みを行っていることに興味を持ち、応募しました。
もう一つの理由は、起業を目指していることにあります。自分が知らない業界に飛び込み、どのような課題があるのか、実際に自分の目で見て、経験することで解決すべき課題がわかると考え、インターンを始めました。

■GLナビゲーションで一番学んだことは「本質を見抜く力」

――GLのインターンを通じて学んだことについて教えてください。

テクニカルスキルの向上はもちろんありましたが、最も学びを得たのはソフトスキル面でした。特に、質問力や本質を見抜く力をGLナビゲーションで養うことができました。

例えば、エンジニアとして、ビジネスサイドの人から「こんなものを作れますか?」と相談されることがよくあります。その際には、エンジニアの方から的確な質問をし、本質を見抜く力が非常に重要だと感じました。なぜそのプロダクトを作る必要があるのか、どのように作りたいのか、エンジニアはビジネスサイドと協力し、ユーザーが本当に必要とするものを創り上げるアプローチが求められるのです。

「How(どうやって)」だけでなく「Why(なぜ)」も重要なのです。目的や背景を理解することで新たな視点が生まれ、アプローチが変わることが多くあります。

――スコットさんはフルリモートで1年ほどインターンを続けていただいていますが、GLナビゲーションや社員にはどのような特徴があると思いますか?

1つ目は柔軟性です。こうしてリモートで働かせてもらっていることもそうですが、コミュニケーション面でもすごく柔軟性を持っているのがGLナビゲーションの特徴です。

2つ目はインターン生であっても正社員と同じように扱われる点です。社員と同じように意見を聞いてくださり、議論や相談をすることができます。それもGLナビゲーションの特徴だと思います。

3つ目は自走力です。GLナビゲーションの社員は独自の発想で様々なことを試してみる方が多いです。また、それを容認してくれる環境があり、個々がすごく成長しやすいと思います。

これらの特徴によって、私はGLナビゲーションで大きく成長することができました。

■今後のキャリア:エンジニアとしての経験を武器に日本の社会課題解決を

――将来どのようなキャリアを考えていますか?

まず、キャリアにおいて自身が大事にしている軸が3つあります。1つ目は自分が好きでやっていること。2つ目は自分が得意なこと。3つ目は自分が社会に対して最もインパクトを与えられること。この3つの延長線上に自分のキャリアがあると思っています。

仕事に対する捉え方も3つあり、1つはジョブ型(労働型)、もう1つは自分の成長を感じるキャリア型、最後は天職と呼ばれるコーリング型。私はコーリング型を目指していて、キャリア型という捉え方もすごく合っていますが、やはり自分自身のコーリングを見つけることを目指しています。

この2つの考え方を踏まえた上でまずはエンジニアとして一番成長できる企業で働き、その経験を活かして日本社会が抱えている課題を解決するため、日本で起業したいと考えています。ただし、人生には予期せぬチャンスが突然訪れることもありますので、計画性と柔軟性のバランスを重視しながら臨機応変に将来の選択を進めていきたいと思っています。

――GLナビゲーションで今後やっていきたいことはありますか?

今大学ではAIを勉強しているので、GLナビゲーションでもAI関連の開発にもっと携わっていきたいと考えています。

テクノロジーに興味を持ち始めたきっかけは、スティーブ・ジョブズさんの有名なスピーチです。その中で、「Connecting The Dots(点と点を結ぶ)」という有名なフレーズがあります。私たちは、その時々に目の前の課題に集中し取り組むことで、後々思わぬ形で過去の経験が今やっていることにつながって来るという考えです。私の人生経験はまだ短いですが、これまでの人生を振り返ると強く実感します。だからこそ、これからも積極的に新たな挑戦をし、種を蒔いていきたいです。

■インターンを検討する学生へ:目の前のものに全力集中

――最後に、これからGLでインターンを検討している人にメッセージを一言お願いします。

インターンを通して何を学び、何を成し遂げたいのか。インターンを始める前に明確化することによって自分に合った最適な企業やプロジェクトを見つけることができると思います。それがインターン先の会社と自分にとって最大限のリターンになると思います。GLナビゲーションの特徴にも繋がってくる部分ですが、非常に挑戦がしやすい環境であるため、自分の目標や意見をしっかり持つことが意義ある仕事に繋がってくると思います。

もしもやりたいことがなくて迷っている場合は、自分の原体験に着目してみてください。些細なことで構いません。そこに着目し、少しずつ挑戦をしてみてください。違うと感じたら、新しいことに挑戦をしてみてください。この繰り返しがやがて自分が情熱を持てることに辿り着ける道だと思います。

カル・ニューポートさんの『So Good They Can’t Ignore You』という本では、目の前にあるものに集中し、取り組んでみることの重要性が説かれています。実際にやってみることで、初めは好きではなかったものでも経験を重ねるうちに徐々に好きになることも多々あります。そこに着目してみるのが大事かなと思っています。

また、目の前の出来事に対して成長マインドセットを持つことも重要です。例えば、コロナ禍で学校の授業や仕事などがリモートになった時には、多くの人が果たして今まで通りに仕事や勉強ができるのかとネガティブに捉え不安を抱きましたが、私自身は「これは逆にチャンスだ」と捉えました。通学や移動時間などが省かれた分、浮いた時間を自分のスキルアップに費やしました。多くの書籍を読んで学び、少しずつ行動を起こすことで、大きな変化を遂げることができました。

正直、今何か夢中になれるものがなくても、目の前のことに集中する力を身に付けるよう取り組んでいくうちに、熱中できる何かが見つかると思います。最初は目標がなくても、とりあえず始めてみることから目標が生まれてきたり、やりたいことが明確化すると思います。

――ありがとうございました!

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