case4千賀健史 〈まず、自分でやってみる。〉
いつのどういった作品であれ、写真家はその対象となる事物における真相を(真実?何と言って良いかわからない)見出そうとしてきた。それは予め撮り手の中にあった知識の表出・表明することではなく、写真行為の中で見出されてきたものへ向かうということだろう。そのプロセスは、行為の結果として現れてくる表面と対面する事で(自身で撮り表したものであるにもかかわらず)、ことの真相を得る。おそらく、行為の諸々の途上ではその真相の裾を掴む程度で、確信には至らず、写真その表面を得て至るということだろう