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VRChatにおける学園型コミュニティを渡り歩いて

2022年9月にこの記事を見ている方へ

2022年9月、「私立VRC学園」と「N.O.A.H.(旧VRCスクール)」が同時期に生徒募集を開始します。間違えないでください。マジで。頼む。
記事内に公式のTwitterへのリンクとかも設置しているので、ちゃんと入りたい方の名称をちゃんと覚えて帰ってください。


本記事は、VRChat Advent Calendar 20日目(大遅刻)の記事です。
VRChatに存在する2つの学園型コミュニティ「私立VRC学園」「VRCスクール」について、それぞれの特色を比較する形で紹介していきます。


2022/09/02 追記
「VRCスクール」は、2022/07/01付で「N.O.A.H. (VR School Community Nexus Of Active Human.)」に名称変更しました。
本記事のメイン部分は旧「VRCスクール」のままの記述となっています。

また、本記事の初稿は2021/12/25となっています。逐次追記の形で編集の予定ですが、情報は古い場合があります。説明会等へ参加し、公式の最新情報を手に入れてください。

@関係各位
出したらヤバいものあったらご連絡ください。すぐ消します。

各学園型コミュニティ概観

まずは前提知識として、各学園型コミュニティについてをざっくりまとめていきます。

私立VRC学園

私立VRC学園は、1クラス約15人(+担任/副担任合わせて4名)の教室と2週間の学園生活の中で、学び、深め、交流しあう、学園空間型コミュニティです。開校スパンはまちまちですが、概ね3~4ヶ月毎を目途に開校することが目標に見えます。2020年5月に第0期を開校したのち、現在(2021年末)では第5期までが終了おり、卒業生は250名以上存在します。

私立VRC学園は「VRChat初心者向け」とされていますが、「初心者」の定義はトラストランクに関わらず、「より気軽にJoinできるフレンドが欲しい人」「VRCの文化に対する知識をより深めたい人」とされています。
また、Quest単体での参加や無言勢/ゆかりねっと勢/ボイチェン勢の参加にも対応しています。

授業部分の特徴としては、毎日の授業が全て独立していること、「必修授業」「選択授業」の種別が存在することが挙げられます。

前者について、私立VRC学園は生徒だけでなく、授業を行う講師(や担任/副担任の先生)も毎期募集を行っています。これによって、様々な講師の先生から多種多様な授業を受けることが可能です。これにより、VRChatをどのように楽しむことができるか、様々な視点を手に入れることができます。

後者について、「必修授業」は初心者向けであったり、趣味嗜好の方向性に関わらず学んでおくべき内容であったりします。こちらはクラス全員で授業を受けます。
対して「選択授業」はやや専門性の高い内容やプラットフォーム制限のある内容など、抽選こそあるものの個人の趣味嗜好に合わせて授業を選択することができます。こちらはクラス単位ではなく、様々なクラスの人が入り乱れて授業を受けることになります。

私は(執筆時点で)私立VRC学園4/5期講師、5期卒業生(5-1)です。

2022/09/02 追記
私立VRC学園は『可能性と出会う』場所というスタンスを、公式に、明確に打ち出しています。様々な人々との交流や授業を通じ、VRChat上のコンテンツやコミュニティを知ることで、自らの可能性に気づけたり、やりたいこと見つけたりすることができる、という思想です。

前述しましたが、講師の募集も毎期行われており、こちらは『"教える"をより気軽にする』というスタンスで行われています。
VRCに関する様々なことを、講師というロールを用いて生徒に発信しよう、という形式を確立しています。詳細は講師説明会に譲りますが、時間(45分)などの制約があります。
より自由な講義や、軽い気持ちでの発表を行いたい場合、VIC(仮想創造機構)の利用もご検討ください。私は(執筆時点で)VIC 学生会執行委員(運営)をしています。


VRCスクール(VRChat コミュニケーションスクール)

VRCスクール、正式名称を「VRChatコミュニケーションスクール」は、1クラス12人(+担任/副担任合わせて3名)の教室と3週間の学生生活を通して、VRChatでのコミュニケーションを学べる学園型コミュニティです。開校スパンは2ヶ月毎。2021年7月に第1期を開校したのち、現在(2021年末)では第3期までが終了おり、また第4期申し込み期間の最中です。

P.S.VRCスクールは4期より1クラス12名編成となりました。担任/副担任は合わせて3名で変更ありません。

VRCスクールは、「VRChat初心者向け」を明示的には謳っていません(もちろん初心者の方にも優しいです)。そのかわり、長期的な交流のために、新しい友達(クラスメイト)と共に過ごす時間があることを要求しています。
参加にはマイクが使えること(ボイチェン可)、Quest単体でないこと(PC接続すれば可)が必要です。

授業部分の特徴としては、全ての授業をクラス単位で受けること、授業は「コミュニケーションの授業」「クラス内交流」「課外コンテンツ体験」の3カテゴリーが設けられていること、が挙げられます。

前者は文字通り、(極一部を除いて)全ての授業はクラス単位で行われます。
この特徴を前提に後者ですが、「コミュニケーションの授業」は複数回の授業を通してコミュニケーションについて、どのようにすると上手くいきやすいか、メリットやデメリットなどについて学んでいきます。
「クラス内交流」は、クラスメイトと様々なアクティビティを行います。授業としてこれが設けられているというのがVRCスクールの特色の一つだと考えています。
「課外コンテンツ体験」は特にVRChat初心者向けに、VRChatで体験できる様々なコンテンツ、VRならではの体験をする機会が提供されます。

私はVRCスクール2期卒業生(2-2)です。

2022/09/02 追記
冒頭でも触れましたが、「VRCスクール」は、2022/07/01付で「N.O.A.H. (VR School Community Nexus Of Active Human.)」に名称変更しました。基本方針、授業内容等に大幅な変更はありません。

なお、入学にあたって面接が必要になりました。そんな怖いものじゃないよ!自己PRとかないので、気軽に応募してください。


学園とスクールを比較して

以下、私立VRC学園を「学園」、VRCスクールを「スクール」と略記していきます。

ここまでの情報は、調べればそれなりに出てくる程度の情報です。ここでは、学園とスクールの両方を経験してきた身として、それぞれのコミュニティの特色について触れていきます。といっても言いたいことは一言でまとめられてしまうのですが。


学園は広さ、スクールは深さ

それぞれの特色を一言でまとめると、「学園は広さ」「スクールは深さ」ということに尽きます。順を追って説明します。

まずは「学園は広さ」について。先も述べたように、学園では幅広く様々な授業が用意されています。「ボイチェン学」「VRCの文化」「VRC法律学」「デザイン論」「心理学」「航空機体験」「DJと音楽で遊ぶ」などなど、期にもよりますが、極めて様々なコンテンツが用意されています。

ここまでは授業に焦点を当てていますが、学園ではクラス間交流も盛んです。選択授業制度はもちろん、放課後(授業後の自由時間、主にクラスで遊んだりお話したりする)に生徒が自主的にクラス間交流イベントを開催した事例も複数あります。これによって、クラスメイトはもちろんのこと、別クラスの同期生とも関わる機会が増えています。

250名を超える学園卒業生の中には活動的な方もかなりの数存在することで、卒業後も学園に関わらず様々な世界に触れていくことが可能です。


では「スクールは深さ」について。スクールでは「コミュニケーション」というものを軸に、様々なコンテンツが展開されていきます。その中で重要視されているのが、クラスメイトとの時間をとること。

実際、スクール生の中には、「友人が欲しい」「新たなコミュニティを求めている」に留まらず、「コミュニケーションに対する苦手意識の克服」が目的にある人が少なくなく、放課後の時間で授業で学んだことから発展してコミュニケーションについての議論をすることもありました。

スクールはクラス間交流よりもクラス内交流を深めることを重視していて、実際クラス間交流イベントはあまりありませんでした。これが一概に悪いという訳ではなく、クラスメイトとは非常に深い関係を築くことができました。


それぞれの哲学

このようにまとめられる理由として、それぞれのコミュニティに根付く理念、もしくは哲学性の違いがあると考えています。


まずは学園について。学園には分断されたコミュニティ間の繋がりを担保する、というミッションがあるように見受けられます。卒業してクラスという単位が分解されても、気軽にJoinをするという行為が、VRChatにおけるコミュニティ間の架け橋となりうる可能性を見ている、ということです。

分かりにくいので図示したものの、それでも分かりにくいままでした。学園生が水色丸で、それ以外が橙色丸です。
学園から卒業して、各々が元々持っているコミュニティがあればそこへ戻っていきます(黒線)。しかし、同じ時間と空間を共にした者同士、Joinによって交わるはずのなかったコミュニティ同士を繋げる可能性を示唆しています(赤線)。

学園は、コミュニティがガラパゴス化していく現在のVRChatに対して、人間関係という架け橋を以て風穴を開けようとしています。これは大袈裟に言い過ぎました。
学園というコミュニティ自体はクローズドなものですが、そこで培われた関係性をオープンなコミュニティに持ち帰って繋げるというのは中々面白いものがあります。

つまるところ、「学園は広さ」というのは、この広いVRChatに対しての働きかけをしたいという概念が根底にあるから感じられた概念なのだと考えています。

個人的な話ですが、学園では普段の趣味(VRC内外問わず)もかなりバラバラで、年齢層的にもかなり幅がありそうなクラス構成でした。そんなことはどうだっていいのです。そんなことがどうでもよくなるくらいめちゃくちゃに結束力があるクラスでした。例えるならば文化祭前のような。
卒業後というのはどうしても疎遠になってしまいますが、それでもなお緩く強く繋がっていて、お互いに情報交換をしたりしています。今日(執筆時点から見て)は集まりたい人で集まって映画観賞会してた。生徒会(学園運営メンバーのこと)の某氏曰く、「理想のOBって感じがする」と言われたほど。

個人的な話はクラスの雰囲気などにも大きく左右される個人的な話なので、もしあなたが学園へ参加するなら、この話はこれから起こるであろう体験や感情を一切保証しません。


ではスクールはというと、ほとんど真逆の理念を持っているように見受けられました。ミッションという書き方をするならば、コミュニケーションを通じて得られるメリットを最大化する、でしょうか。

スクールを卒業して、もちろん元のコミュニティに戻ることもありますが、コミュニケーションを通じて得られるメリットを最大化することにおいて、例えば既存のコミュニティに入り込むといった"リスクのある"行動をする必要はありません。
それこそ、同じような時間を過ごした卒業生の集合を大きなコミュニティとしてしまえば、低いリスクとコストで大きなメリットを得ることができます。

スクールは、参加者がその利点を最大限得られるように動いています。運営も、もちろん生徒も。参加者が幸せになるために、コミュニティそのものをめちゃくちゃオープンにする必要もないということなのでしょう。

つまるところ、「スクールは深さ」というのは、コミュニケーションによる利益の享受のためにはそれ相応の人間関係の構築が必要で、それをある程度担保したいという概念が根底にあるから感じられた概念だと考えます。

これまた個人的な話なのですが、スクールに入学するまでの私はそれこそ渡り鳥のように、常に複数に跨りつつ様々な界隈を渡り歩いてきました。正直、どこかに定住するのが怖かったというのもありました。
スクールでの経験を通して、たくさん考えて、クラスメイトと(少し不器用だけど)たくさん話して、3週間という長い期間を経て、「ここに居ていいんだ」という安心感を得ました。少し折り入った話も共有できる雰囲気があったのがとてもよかった。
今でも、スクールのクラスメイト(特に"寝てる"人たち)は、VRCで出会ってきたフレンドさんの中でも極めて親密な関係を保っています。少なくとも私は大好きだよ!(突然の告白)

個人的な話はクラスの雰囲気などにも大きく左右される個人的な話なので、もしあなたがスクールへ参加するなら、この話はこれから起こるであろう体験や感情を一切保証しません。(大事なことなので二回言いました)


2022/09/02 追記
ほぼ同じことを書いてるかもしれません。ごめん。
特に卒業後における私立VRC学園とN.O.A.H.の大きな違いは「私立VRC学園は"終点"たりえず、N.O.A.H.は"終点"たりえる」という点です。

私立VRC学園は卒業後、「ここ(私立VRC学園)に留まらずに、広いVRCの世界へ飛び立ってほしい」という思想があるそうです。学園をゆりかごとせず、だから、私立VRC学園は終点ではなく、むしろ始点です。
もちろん、新しいフレンドへのJoinは歓迎されます。それによって、これまで行くことのなかった、知ることのなかった新しい世界と出会うことが期待されています。重ね重ねになりますが、私立VRC学園は『可能性』と出会う場です。ここでコミュニティを完結させず、この場を活用して自分にとってのVRChatの世界を広げていくというのが、一つの理想的な顛末と言えるでしょう。

N.O.A.H.には、「安全で安心できるコミュニケーションを元に、新規コミュニティの形成と既存コミュニティの維持を出来る場を提供する」という思想があります。極限まで拡大解釈すると、これはつまり「最終的に閉じたコミュニティを形成して構わない」ということになります。
よくVRChat界隈では「フレオンに籠りがち」という話題が定期的に上がります。N.O.A.H.はそれを否としていません。なんなら、強い言い方ですが、安全で安心なコミュニティのためには避けては通れない、とまで言うでしょう。N.O.A.H.というコミュニティは、一般に時間経過と共に閉じていく行動範囲の終着点、すなわちVRChatにおける一つの終点となりえます。もちろんこれは悪いことではなく、例えば「帰る場所」「安全地帯」ということにもなります。


これから学園型コミュニティに参加する方へ

もし、読者の中にこれからVRChatの学園型コミュニティに参加する方がいましたら、僭越ながら私からいくつかメッセージを添えさせていただきます。

無理に全員と付き合う必要はない

正直なところ、非常に言い方が悪いですがクラスガチャ、クラスメイトガチャは存在します。これは学園型コミュニティの性質上仕方のないことです。クラスそのものに貴賤はないのですが、個々人の受け取り方次第ではあまり幸せな結果を得られない可能性も十分にあります。

コミュニティというものは普遍的に、属する人によってコミュニティ自体の属性や方向性が千差万別となります。人によって合う合わないがあります。
クラスメイトというのは特別な存在に見えるかもしれませんが、ある意味同じ場所に居合わせただけの人でもあります。

同じ場所に居合わせて、たまたまクラスメイトになるのって、現実の学校も同じなんですよね。さて、現実の学校でクラスメイト全員と仲良かったですか?わたしは毎日ぼっち飯キメてました。
現実もVRCも、同じ時間と空間を共にする人間が相手というのは変わりません。好き好んでVRCをするような人同士ではありますから、義務教育よりかは気が合う人が多い確率は高いかもしれませんが。

現実でできないことをVRCで無理してやる必要はないと思います。別に、クラスメイトの中で親友が1人2人できれば、それで十分という考え方だってあるはずです。数に関わらず、入学しなければ未来永劫出会うこともなかったかもしれない大切な仲間なのですから。


ストライクゾーンを広げる努力

いわゆるクラスの雰囲気というのは、一人の力で変えるのは無理があります。人と人との関わり合いの中で培われるものなので、それを意図的に操作しようというのは非常に難しいです(し、そこから生まれる思いがけないものこそ最も面白いと思っています)。

周りを変えるのは難しいです。しかし、自分の考え方は訓練次第で割とどうにでもなります。そこで、様々なことに面白さを見出す、もといストライクゾーンを広げる努力をするのはまず損しないと思います。

同じことをするにしても、「ここが面白くない」と言うような人生より「ここが面白い」を言える人生の方が楽しいと思いませんか?私は思います。つまり、様々なことに対して「ここが面白い」を自分の中で確立していく過程こそ、ストライクゾーンを広げる努力だと思います。

私の実体験として、学園とスクールではクラスの温度感がビックリするくらい違いました。学園はビックリするほど血の気が多く、スクールは独特のノリと真面目な話もできる関係性が築けました。
たまたま私がそうだっただけで、どう転ぶかなんてわからないものです(実際、学園の同期別クラスはとても落ち着いた雰囲気のクラスもありましたし)。私は両方を楽しめる人間だったので、両方とも非常に満足度が高かったです。

私の学園の方が例として分かりやすいと思うのですが、例えば血の気の多い集団が苦手な人もいると思います。雰囲気に混ざりきれない、みたいな。でも、そこに混ざることと楽しむことは一概に同じではないと思っていて、それこそ「こらこら、はしゃぐなw」ポジションで楽しむというのもまた乙なものではないでしょうか。楽しみ方は人それぞれ。起きることは変えられずとも、どのように楽しむかは選ぶことができるはずです。
重ね重ねになりますが、学園のクラスの全てが全てそうという訳ではないので、そこは誤解なきよう(なんなら私のクラスはだいぶ"異端"でした)。


求めるものを持とう

あなたは学園型コミュニティに何を求めていますか?
別に答えは何でもよいです。答えられるのであれば。

例えば「日本人のコミュニティが全然見つからなくて、気軽にJoinして話せるフレンドが欲しい」かもしれませんし、「VRChatを初めてからずっと固定された面子と遊ぶことが多いから、新しい物事を見聞きしたい」かもしれませんし、「フレンドが参加していて面白そうだから、私も体験したくなった」かもしれません。

何か求めるものがある状態での生活は、きっととても有意義な者になると思います。もしかしたら求めていたもの以外でも、ビックリするようなものが手に入るかもしれません(から、ストライクゾーンを広げることが大切なんですね)。

それはそうと、あなたが学園型コミュニティに求めるものの内容によっては、参加するコミュニティの選択に慎重になった方が良いかもしれません。学園とスクールは、「学園型コミュニティ」という形は非常によく似ていますが、経験することや得られるものには大きな差があります。それぞれのコミュニティの特質をよく理解して、あなたが求めているものを探しに行きましょう。

もちろん、両方に行くという貪欲さがあるならそれも良しだと思います。その際も、もちろん何かしら自分の中でしっかり目的を持つべき、というのは変わりません。


私と学園型コミュニティとこれからと

入学と卒業を繰り返す学園型コミュニティ。それらは受け継がれ、変容し、繋がっていきます。

VIC 仮想創造機構

VIC 仮想創造機構は新たに生まれた「あらゆる文化的活動を包括的に受け入れるオープンハブ空間」です。機能としては、学園のような「講義」をジャンルや開催日の縛りなく、自由に開催/聴講できる空間となっています。

誤解を恐れずに言えば、構想自体は学園の派生から生まれました(が、VIC自体は学園と切り離された個別の運営体制を持っており、学園とは無関係の組織です)。授業/講義を行うという点では学園と似通っていますが、意図としては真逆といっていいほど違うものがあります。

学園はクラスという「コミュニティ」に授業という「コンテンツ」を提供します。結果として、会話のきっかけの提供によるコミュニティ形成と発展、そして特にVRC初心者に対して様々な世界へ触れるきっかけを与えます。
VICは講義という「コンテンツ」が存在し、それを見聞きしにきた人同士、発表者と聴講者の間に「コミュニティ」が生まれることを期待しています。結果として、知的好奇心ベースで人が集まる空間として、新しい物事に触れやすく、見識を深めたい人同士での交流の活性化も促します。
つまり、学園は「コミュニティ」がベースであり、VICは「コンテンツ」がベースの空間です。

で、私の話をします。
私はVIC学生会執行委員(運営メンバー)として、立ち上げから関わっています。学園4期の講義で目を付けられ、VICのソーシャルデザイン部分のブレインであるタロタナカ氏と深い議論ができる存在として参加させていただいてます。実際の稼働として、タロタナカ氏をつついて色々引き出したり、"難しい"ことを考える役回りをしています。運営は関係ないけど、実際にVICで発表もしてます。

実はVRC学園については、0期のころからコッソリ見守っていました。最初は気に留める程度でしたが、期を重ね規模が大きくなるほどにより興味が湧いてきました。そして迎えた4期。必修講師としてVRC学園に関わりました。直接関わりを持ったのは初めてです。

(略)

私の中に「VRC学園にはまだまだ可能性があるが、どうすれば可能性を伸ばせるかまでは分からない」「傍から見ていた以上に、VRC学園は不完全であることも含めて"面白い"空間だ」という想いの存在に気づきました。

私立VRC学園4期によせて

結論から言いますと、説明会には行こうと思いますが担任/副担任はやらないと思います。多分、担任をやることによる満足度に関しては、私より他の方の方が高いものがあるかと思われます。(略)

更に、生徒会は興味があっ「た」のですが、そこは私の出る幕ではなさそうです。(略) 私以外に「VRC学園を繰り返し成功させたい」と思う方はいるはずですから、そういう方に任せるのが得策というところでしょう。

(略)

あるいは、私立VRC学園を超えて……

私立VRC学園5期によせて -Side.T-

私は、面白いものが大好きです。「面白くて、楽しいことをしましょう!」と無限に言い続けるくらいには好きです。VRC学園は他に中々例を見ない面白い空間だと思っているし、参加してみて実際に面白い空間だと言えます。
ただ、実際に運営に関わる(生徒会/担任/副担)のかと言われると、それは私にとって面白いのかなぁ……という部分がかなり大きいというのは否めません。(ちなみに、VICの話が無ければ私は新学園長候補だったらしいです。その話が来ていたら受けていたかもしれませんね?)

で、学園5期が終わった頃にVICのお話が降ってきました。即参加。面白いことが目の前に降ってきて、みすみす見逃す私ではありません。
実際、発表したい人が自由に気軽に発表できる場って少ないのと、何かを創り上げていくって面白いので、やるぞ~!って感じです。
私立VRC学園を超えて、VICへ。知識と繋がりを形成していきます。という訳で、仮想創造機構VICをよろしくね!!!!!


VRCスクールHub/VRCスクール+

VRCスクールHub/VRCスクール+はスクール卒業生向けに用意されたコンテンツ(?)です。コンテンツ(?)なのは、最大のコンテンツは人と、コミュニケーションだからです。
VRCスクールHubは卒業生がいつでも立ち寄れる場として、VRCスクール+は卒業後の新たなコミュニティ形成の足掛かりとして、それぞれ存在しています。

学園にしろスクールにしろ、特に何も働きかけがない限りそれ以上のコミュニティ形成というのは望めません。再入学とかもできないので。スクールではそれを解決するために、いつでもふらっと訪れることができるHubと、クラスよりも小さい単位で新しい"集まり"を提供するスクール+が提供されています。

なお、現状スクール+が今後提供され続けるかどうかは未定です。執筆現在スクール+第一期が進行中で、第一期の全体の様子によって次回以降が決まるらしいです。

で、私の話をします。
私はVRCスクールHub/スクール+のアイデア出し等にちょっとだけ参加しています。ちょっとだけ。(あんまり表立っては言わないんですけど、Hubに年賀状飾るのは私のアイデアなんですよー!)
あと、スクール+第一期は普通に参加者です。フィードバックは全力で送ろうと思います!

スクール、私の中ですごい特別な思い出で、何かしたくて、でも別に何かできるわけでもなくて、すごい葛藤してたんですね。又聞き話ですが、スクールの担任陣が基本固定ベースなのは、「継続的に安定して関わってほしいから」らしいです。私としては例えば2ヶ月に1回3週間をスクールのために全力注ぐのは(気持ちとしては)造作もないのですが、実際問題として動けるのかと言われるとなぜか基本忙しい人なのでまぁ怪しめです(ので、多分ヒタカさん{VRCスクール設立者、教頭}視点からも候補に入ってないんだろうなぁと思います)。

それで、「こういうの(スクール+のこと)考えてくれませんか?」ってヒタカさん連絡が来た時めちゃくちゃ嬉しかったです。何か、私にも還元できる方法があるというのがとても嬉しい。
私は、面白いことと同じくらい、信頼されることが強い欲求として存在します。最近分かりました。誰かに私を、私が生み出す可能性を信じてほしい。そういう欲求です。信じてもらえたら全力で応えたい、そういう欲求です。ちなみに、信じてもらえてもそれに対して自分があんまり行動できないと欲求が満たせない、すごいめんどくさい欲求でもあります(正直いま若干これなので、もうちょっとなんかしたい)。

スクール卒業生ということで担保されることとして、「会話ベースのコミュニケーションが可能」「(毎期内容は基本的に変わらないので)同じように授業を受けてきた」というものがあります。最低限、通常の会話の手札に加えて「授業どうだった」が使えます。それを差し引いても、スクール卒業生で構成されたコミュニティはかなり「安全」です。少なくとも会話が通じない、コミュニケーションの意思がない人間がいないというだけでもPublicとは大違いです。
そのような大きなコミュニティから、また小さなコミュニティが多数形成されていき、それらが繋がっていくというのもまた面白いのではないかと思っています。観測すると同時に、それを構成する要素のひとつでもありたい。形成に関われたら、もっと嬉しいな。
もしその時があるならば、VRCスクールの向こうで待ってますからね。


学園型コミュニティについて、私立VRC学園とVRCスクールを比較しながらそれぞれの特徴と私の体験談を書き綴ってきました。最後は学園型コミュニティから派生した、その先についても触れました。もし学園型コミュニティに興味がある方がいらっしゃいましたら、この記事をひとつの検討材料として頂けると嬉しいです。

コミュニティが連鎖していく過程って見ていて面白いし、そこに関われたら幸せなので、これからも動ける範囲で動きます。なお、動ける範囲が広すぎて、新しいことの立ち上げに協力していたりするのが私です。
良い体験を、たくさんの人にしてもらいたいものです。「面白くて、楽しいことを"しましょう"!」です。あなたもするんです。
もちろん、「学園型コミュニティ」って性質がかなり尖っているので、肌身に合う合わないはあると思います。ちょっとでも気になった人は、説明会に行ったり卒業生に話を聞いたりするところから、どうでしょうか?

え?フレンドに卒業生がいない?
バッカお前…… 俺がついてるだろ

(このネタ何人に伝わるんだろう)


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