だけどどっかで夢見てる

勤務中、丸二時間立ちっぱなしの仕事があったのだが、気を抜くとすぐ船木結さんの卒業のことを考えて涙ぐんでしまうので大変だった。

アンジュルム『46億年LOVE』の「夢に見てた自分じゃなくても」という歌詞。同じくアンジュルム『赤いイヤホン』の「だけどどっかで夢見てる」という歌詞。あんなに歌がうまいのに、あんまり歌割りの多くなかった船木さんの、貴重な貴重なソロパート。全然別の曲の歌詞なのに、今聴くと不思議とつながっている気がしてならない。

船木さんはアンジュルムの中心メンバーになってハロプロを引っ張っていく存在になるんだろうなあと思っていた。それが本人の夢なんだとばかり思ってた。だけど、きっと「夢に見てた自分じゃなく」まったく新しい自分の可能性を見つけて、ハロプロにいたらかなわない「夢見てる」んだな。

あげは嬢が「今こそ日記書くべき」「無理はせず」とLINEをくれた。推しの喪失を経験したことがある人はみんな優しい。私も誰かがつらいときには寄り添えたらいい。

仕事を終えて、RAKUSPA1010神田に行ってサウナに入った。たくさん汗をかくから泣いてもわからないかなと思ったのだ。

時間のあるときに、ここ数日間考えていたアイドルとパーソナルカラー問題について書こうと思っていた。推しの卒業発表でそれどころじゃなくなってしまったけれど書く。

私は四分割パーソナルカラー信者で、5年くらい前に診断を受けてから、基本的には、そのときに自分に似合うと診断された色しか身につけない。診断を受ける前は、自分がいいと思って選んだ服は笑われるし、化粧もやり方がよくわからないし、ファッションやメイクといったジャンルへの苦手意識が強かった。「この色が似合うよ」「こうするとすてきにみえるよ」というプロのお墨付きをもらったことで、やっと、そして楽しんで服やコスメを選ぶことができるようになった。

アイドルは、メンバーカラーもあるし、衣装にだって自分の意向が全部反映されるわけじゃないだろうし、仮に自分のパーソナルカラーがわかっていたところで、似合う色形のものばかり身につけるのは難しいだろう。

推しは、雑誌のメイク企画でも自分のブログでも「私はイエローベースなので」って言っていたけれど、ブルベ夏的要素もあるような気がする、ってかブルベにしか見えない(んですが、どうですか?美容系の人たち)。正直、最初は推しや他のメンバーを見ていて、メイクとか衣装とか、こういう色にしたら、こういう風にしたらもっと似合うのに!かわいさを生かしきれてない!と思うこともなくはなかった。

けれど、最近そういうことを思わなくなった。

アンジュルムのみなさんのブログを見ていると(他のアイドルもそうかもしれないけど)、こんなの着てみたよ!こんな髪型にしたよ!と写真を上げてくれたり、他のメンバーのメイクを参考にしたりメンバー同士で一緒に買い物に行ったり、ファンのためというより自分たちでおしゃれを楽しんでいる様子がわかって、それがとにかくとてもすばらしいなと思う。(前リーダーの和田彩花さんのインタビューを見て、この人の影響がやっぱりとても大きかったのだなと納得した)

ファッションに正解なんかなくて、ファンはつい、自分の理想や妄想でこんなの着てほしいなとかそれはあんまり似合ってないなとか思ってしまったりする(本人に言うのは論外)けれど、とにかく、推しがメイクやファッションを楽しんで、本人がそのとき一番いいと思う姿を見せてくれたらそれはとにかく本当に奇跡みたいに尊いことなのだ。

カントリーに入った当時のあどけない船木さんもBDイベントで佐々木さんに借りたジャケットを着てお父さんの背広着たみたいになっている船木さんも眉が濃すぎる日の船木さんもぜんぶ可愛くてぜんぶ好きだ存在してくれてありがとう。

推しの選択を尊重しよう。推しの存在に感謝しよう。と心から思う。

だから、私は船木さん本人が(どういう事情であれ)アイドルではない別の夢を見つけてその道に進む決心を固めたなら応援するしかない。本当は、私はアイドルの船木さんが大好きでハロの曲を歌って踊る船木さんをもっとずっと見ていたいけれど。

サウナに入ったらかなしみのかたまりみたいなものが汗と一緒に溶けだした感があって、無事、日記を再開することができました。


#日記 #エッセイ #アンジュルム #船木結


だけどどっかで夢見てる。ハロプロを卒業して芸能活動を休止してしまってもまた姿を見せてくれる日が来るって信じてる。

日記を読んでくださってありがとうございます。サポートは文学フリマ東京で頒布する同人誌の製作(+お酒とサウナ)に使わせていただきます。