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詩の途上

心が静かであるとき
洞窟の多くに眠る
鉱物たちの囁きをきく
声は
光の粒となって
金色の火の粉のように
砕け散る


心が静かであるとき
湖の中心に立っている
遠く――岸辺で
真っ白い鹿がこちらを見ている
月が昇る――水面が揺れる
鹿の黒い眼の奥に
青い水が湧いているのを見る


心が静かであるとき
時代と歴史と時間の流れる
金色の川に触れる
あたたかくも
冷たくもない水――
微生物、細胞の集合体――
朝霧の生まれる川に触れる